福井県越前市《Sharpening four》
伝統が息づく、モダンなデザインの包丁
福井県の伝統工芸・越前打刃物。需要減少が進む中、研ぎ師・戸谷祐次さんが立ち上げた新ブランド「癶」は、現代のキッチンにはえる包丁を生み出している。
東京・渋谷パルコのDiscover Japan Lab.にて、2025年8月30日(土)~9月7日(日)にかけて開催される「食のための道具展」。毎日キッチンに立つのが楽しくなる、暮らしの名脇役をご紹介。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を9月2日(火)20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)
Sharpening four(しゃーぷにんぐ ふぉー)
高度経済成長期以降、衰退の一途をたどる越前打刃物業界を救うために1991年、10名の職人が協同組合を設立。越前の「刃物の拠点」として、伝統の技を未来へと継承している。
700年の伝統を未来へ。
越前打刃物から生まれた新ブランド「癶」

約700年もの歴史を有する福井県の越前打刃物。かつては農業用の越前鎌が全国1位の生産量を誇っていた。しかし、時代とともに需要が減り、廃業する工場も年々増加。このような状況を打破するために「タケフナイフビレッジ」が設立され、現在14社40人強の職人たちが合同で刃物づくりを行う。
「Sharpening four」は、同組合の研ぎ師でもある戸谷祐次さんが父から引き継ぐ際に新たにした屋号。新ブランド「癶」は、プロダクトデザイナーの江口海里さんとの出会いから誕生した。「代表作の『HATSU』シリーズは、とにかくシンプルな方向でいこうと決めました」と戸谷さん。伝統工芸でありながらモダンなデザインは、現代のキッチンと好相性。「これから料理をはじめる方にも使ってほしいですね」。
商品ラインアップ

HATSU三徳ケヤキ丸柄
肉や魚、野菜など、あらゆる食材を切るのに適した、あると便利な三徳包丁。柄の部分はケヤキを使用。くっきりとした木目が美しく、濃い赤褐色が明るい印象を与える。

HATSU三徳朴木汀柄
誰にとっても使いやすく、料理人生の出発点となるような一本を目指してつくられた刃物。柄の部分が逆三角形の形状になっていて、握りやすく切りやすい。オフホワイトが新鮮!

HATSU巴刃ウォルナット八角柄
小三徳とペティナイフの中間的刃物。刃渡りが短く小回りが利くため、狭いキッチンでもストレスなく使用することができる。野菜や果物などちょっとしたものを切る際にも便利。
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「Sharpening four」の商品が
オンラインで買える!
公式オンラインショップ
食のための道具展
会場|Discover Japan Lab.
会期|2025年8月30日(土)~9月7日(日)
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
※詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)にてご確認ください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
text: Misa Hasebe photo: Shiho Akiyama
2025年9月号「木と生きる2025」



































