《高知県・東洋町》
マルチワークでかなう
自然豊かな南国での移住生活!|前編


青く輝く雄大な海と暮らしがともにある、高知の最東端にあるまち・東洋町。自然を生かしたさまざまな仕事に取り組みながら自分らしく暮らす。そんなライフスタイルに、地域と人を元気にするヒントがありました。前編では、移住先として人気を集めつつある東洋町の魅力とマルチワークを実現する仕組みにせまる。
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移住先として注目を集めつつある
豊かな自然に囲まれた南国の地

高知県の最東端、徳島県との県境に位置する東洋町。その名の通り東に太平洋を望み、年間およそ9万人ものサーフィン愛好家が訪れる全国屈指のサーフポイントとして名高い。
美しい海は鰹やマグロなどが水揚げされる良質の漁場でもあり、海を見下ろす山々ではポンカンをはじめとした柑橘類の栽培が行われている。

豊かな自然に囲まれた南国の地は、移住先としても注目を集めつつある。移住にあたり、まずハードルとなる雇用の問題。その答えのひとつになりそうなのが、地域に根ざした複数の事業所に勤務する、マルチワークという働き方だ。

しかし、仕事が途切れないかなど安定性が気になるところ。そんな不安を払拭してくれる心強い存在が「バツグン協同組合」。
新たな雇用の創出と移住・定住促進を目的とした「特定地域づくり事業」に取り組む県内初の団体として、2021年に設立された。ワーカーは同組合に正規職員として所属した上で、組合員の事業所に派遣される。多様な業種を組み合わせることで、通年で安定した雇用環境に。各種社会保険がカバーされているのも魅力だ。
「生き方や働き方の選択肢を提供することで、より移住しやすい環境をつくれたら」と、町長(組合立ち上げ当時は副町長)の長㟢正仁さん。新たな働き方は、どんな可能性を秘めているのだろう。

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仕事、家、生活のこと
「バツグン協同組合」が
丁寧にフォローアップします!

「農業に興味がある」、「人と接するのが好き」など、スタッフの要望と事業所のニーズを考慮してバツグン協同組合が派遣先を決定し、住まい探しもしっかりサポート。オンラインでの相談会も開催。
元移住者ならではの目線で温かく対応する事務局長・嶋田数昌さん(中央)の人柄に惹かれ、東洋町での暮らしを決める人も多い。嶋田さんは神保さん(左)と2024年に下関から移住してきた伊藤文哉さん(右)とともに、観光振興協会の業務にもあたっている。
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暮らしとは?
text: Aya Honjo photo: Atsushi Yamahira
2025年3月号「ニッポンのまちづくり最前線」