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長野《野沢温泉》
歩いてめぐりたい観光スポット5選【前編】
|新旧文化の混ざり合う野沢温泉の旅へ

2025.2.21
長野《野沢温泉》<br>歩いてめぐりたい観光スポット5選【前編】<br><small>|新旧文化の混ざり合う野沢温泉の旅へ </small>

日本は、約2万7000もの源泉を有する、世界に誇る温泉大国です。その歴史は保養を目的として足を運ぶ湯治場から、徐々に源泉周辺の地域文化を愉しむ温泉観光地へと変化していきました。さらにいま、温泉地の歴史、景観、文化を守りながら、温泉まちづくりに取り組む地域が増えてきています。

長野・野沢温泉村は、日本で唯一村名に「温泉」が冠された名湯地。歩いて回れる中心地に100軒以上の飲食店やショップがひしめく野沢温泉村は、伝統と新しい風が混じり合った多様なカルチャーが魅力。そぞろ歩きを楽しみながらめぐりたいスポットを厳選した。

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①Music Bar GURUGURU
雪国の夜を愉しむ酒&音楽バー

音楽は先鋭的なレーベルJazzy Sportがプロデュース。DJイベントやアコースティックライブも開催

村のメインストリートである大湯通りに誕生したミュージックバー。アンティークスピーカー・ALTECモデル19が奏でる心地よい音楽を堪能しながら、世界各国のナチュールワインやクラフトジン、日本酒が気軽に楽しめる。国籍や人種、言語に関係なく酒と音楽を愛する人と村人が集い、異文化交流するひとときは、旅をより豊かにしてくれる。

厳選したナチュールワインはグラスで気軽に味わえる

Music Bar GURUGURU
住所|長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9492
Tel|非公開
営業時間|17:00~22:00
定休日|火曜
www.nozawa-onsen.co.jp/guruguru

②野沢温泉蒸留所
野沢温泉から世界へ羽ばたいたクラフトジン

元缶詰工場の歴史的な建築をリノベーションした蒸留所は、テイスティングバーとギフトショップを併設。一年を通して国内外から旅人が訪れる新名所だ

2022年に稼働をはじめたクラフトジン、ウイスキーの蒸留所。この地の上質な軟水と山で採れる豊富なボタニカルで造るジンは、野沢温泉のスピリットと文化が味わえる。開業1年で世界的な酒類品評会のジン部門で金賞を受賞したジンやカクテルを、ドイツ製の蒸留器が鎮座するスタイリッシュ空間で満喫できるのがうれしい。

(右)シグネチャードライジンは、爽やかな味わいと森を感じる香り、杉やジュニパーベリー、レモン由来の深い後味が魅力
NOZAWA GIN
価格|4850円/500㎖  原材料|クロモジ、杉、カキドオシ アルコール度数|45度

(左)赤シソと青シソ、アップルウッドを使用し、フルーティとハーバルが色鮮やかに融合。カクテルやお湯割りにも合う
SHISO GIN
価格|4850円/500㎖ 原材料|アップルウッド、 赤紫蘇、青紫蘇 アルコール度数|41度

野沢温泉蒸留所
​​住所|長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9394
Tel|0269-67-0270
営業時間|時期により異なるためHPを要確認
定休日|時期により異なるためHPを要確認
https://nozawaonsendistillery.jp

③Hotel & Jam Factory Haus St.Anton
温泉でゆでた信州野菜を堪能する

地場産の季節野菜を源泉でやさしく火入れした色鮮やかな「循環のサラダ」は、雨や雪が約50年かけて温泉になるこの地の物語が感じられる

元プロスキーヤー、片桐健策シェフの世界での経験とフランス料理の技術、そして雪国の食文化を組み合わせて提供する「食を通じた、心と身体がよろこぶおもてなし」がコンセプトのホテル。水の循環が生み出す野沢温泉ならではの「源泉調理」や厳しい越冬の文化が育んだ発酵料理といった、この地ならではのガストロノミーをおまかせコースでゆったり味わいたい。

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オーベルジュとして、オーストリアの山小屋をイメージした木の温もりと白壁が美しい空間に滞在もできる
店内では長野県北部の白桃などでつくる自家製ジャムも販売

Hotel & Jam Factory Haus St.Anton
住所|長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9515
Tel|0269-85-3597
料金|1泊2食付2万3000円~(税・サ込)
https://st-anton.jp

 


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text: Ryosuke Fujitani photo: Kazuya Hayashi

2025年2月号「温泉のチカラ」

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