Discover Japan増刊号
「石川」
2024年3月16日(土)、北陸新幹線延伸に伴い、よりいっそう身近になった石川県。
今回、プロデューサー・立川直樹氏と写真家・宮澤正明氏が、およそ6年の歳月をかけて再発見してきた石川の魅力を、一冊に凝縮しました。
石川県は、金沢から北の能登地方、南の白山・加賀地方と、南北に長く起伏に富んでいます。それゆえ同じ県ながら、それぞれのエリアによって食文化、景色、風習、伝統文化まで、非常に豊かな個性と魅力を秘めています。
本書を読めば、知っているようで知らない、まだまだ進化を続ける石川観光の新たな扉に出合えるはずです。
巻末では2015年に石川県観光ブランドプロデューサーに就任した、シンガーソングライター・松任谷由実さんからコメントを寄せていただきました。
令和6年能登半島地震では、能登地方をはじめ県全体が被災したものの、皆前を向いて歩みを進めています。そうした人達がいる限り、その地に根づく景色が消えることはありません。
石川へ足を運ぶことは支援にもつながります。復興への願いを込めて、いまこそ石川へ出掛けましょう。
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石川美景
写真家・宮澤正明氏が、約6年の月日をかけ、シャッターを切り続けてきた石川の美景をグラビアでお届け。白山の夜明け、能登の見附島、大本山總持寺祖院の朝課、白山ホワイトロード、金沢21世紀美術館、民俗行事「あえのこと」、羽咋市の妙成寺、主計町の夜景…、彼の五感でとらえたままに、感じたままに収めてきた石川。彼が見惚れたその瞬間を追体験してください。
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食を通して地域の風土に出合うオーベルジュへ
日本海が広がり、能登、白山、加賀をはじめとした四季豊かな地域で育まれた石川。多彩な食材はもちろん、およそ360年の歴史を紡ぐ九谷焼をはじめとした工芸品も根づいており、それらが一体となって石川の食文化を発展させてきたといっても過言ではありません。土地固有の気候風土が育む食材やうつわをすべて味わい尽くす旅がかなえられる、「Auberge “eaufeu”」と「能登イタリアンと発酵食の宿 ふらっと」を紹介します。
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建築デザインに宿る、石川の美意識をめぐる
石川県は、江戸時代頃から現代までの名所・旧跡が数多く残り、まち全体が名建築を味わえる博物館のよう。SANAAが手掛けた、町と一体化したかのような「金沢21世紀美術館」をはじめ、金沢出身の仏教哲学者・鈴木大拙の功績をたたえて設立された「鈴木大拙館」を手掛けたのは名匠・谷口吉生。さまざまな時代を越えた建築デザインに宿る美意識を、建築家ごとにひも解きます。
谷口吉郎・吉生記念金沢建築館/鈴木大拙館/加賀片山津温泉 総湯/金沢21世紀美術館/石川県立図書館/国立工芸館/石川県立歴史博物館/石川県立美術館
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食の歳時記
旬、風習、知恵…、全国各地で渡り受け継がれる郷土食のこと、知っていますか? 北陸新幹線に乗って石川を訪れる前に、その地の食文化に触れれば現地での味わいはひときわ美味しくなります。
春には加賀野菜をはじめとして日本海の海藻やタケノコなどの山菜。秋になると必ず食べておきたいのは香箱ガニと加能ガニ。本企画では食材はもちろんのこと、それらが味わえる名店もご紹介。読み進めると、食のワンダーランドと呼ばれる所以が見えてくるはず。
工芸と芸能が紡ぐ伝統と栄華の物語
世界中を魅了しジャパンクタニと称される「九谷焼」をはじめ、漆芸、加賀友禅など、石川県はものづくりの聖地。それらは工芸の域を超えたアートや美術品としての価値をもちながらも、県民の暮らしの中にしっかりと根づいていることも石川ならではの特徴のひとつといえるでしょう。そのほか太鼓や能、人形浄瑠璃などの伝統芸能まで、「用の美」が宿る伝統工芸・伝統芸能の魅力に迫ります。
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