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《ENOWA YUFUIN》で過ごす、
湯布院とつながる癒しの時間
世界の美食家を魅了する、
大分・湯布院の循環型オーベルジュへ。④

2023.11.8
《ENOWA YUFUIN》で過ごす、<br>湯布院とつながる癒しの時間<br><small>世界の美食家を魅了する、<br>大分・湯布院の循環型オーベルジュへ。④</small>

旅のスタイルの多様化とローカルへの注目度で年々人気が高まっているオーベルジュ。その中で、2023年6月に大分・湯布院で産声を上げ、圧倒的な食材へのこだわりと至福の滞在体験で美食家を虜にしている唯一無二の“循環型オーベルジュ”「ENOWA YUFUIN」を訪れた。
 
最後は、湯布院や九州の風土を存分に体感できるENOWAのヴィラの魅力を紹介。

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現代的で、プリミティブな滞在。

パノラマで広がる湯布院の市街地とインフィニティプールがシームレスにつながったヒルトップスカイパビリオン・シティビュー。部屋や屋内のバスタブからも眺望が楽しめる(定員2名、165㎡)

オーベルジュの旅は、その地ならではの食が醍醐味だが、ENOWAでは至るところで湯布院や九州の風土を体感できる。たとえば、レセプションのベンチには日田杉など木の無垢材、客室には空間と調和しながら優美な存在感を放つ阿蘇の洋岩石、温かみあふれる土壁など、マテリアルはすべて九州のもの。華美な装飾はせず、プリミティブな素材を多用することで、心にやさしく寄り添うような安らぎを感じさせてくれる。
 

季節や時間で美しさが変化する、ダイナミックな由布岳に抱かれたヒルトップスカイパビリオン・マウントビュー。木々の間から“地獄”が立ち上る情景は、名湯地ならでは(定員2名、165㎡)

それは〝環境〟もしかり。4万4000㎡の敷地内は、「ENOWAの森」をイメージした美しい自然が広がっている。レストランで使用するハーブと同じものを栽培し、季節ごとの彩りだけでなく収穫も楽しめるハーブガーデンや、散策の途中でひと息つきながら癒しの時間が過ごせる、石と木をテーマにしたヒーリングガーデン。慎ましやかな緑の葉の中に艶やかな赤い花を咲かせ、冬を彩るツバキ坂、春には満開の美景が広がる傾斜地の桜桟敷などが彩り、木立の中を吹き抜ける風や、朝を報せる鳥の囁き……。時間帯や季節によって表情を変えていくランドスケープは、豊かな生態系が息づく原風景のようだ。

フォレストビュールームの窓の外に広がるのは杉林。風に揺れる木々の音が心地よく、太陽の光で色彩が移ろい、夕刻にはロマンティックな光景が楽しめる(定員2〜3名、108㎡)
ホテル棟は2階建て。無垢の木や土壁風の壁材などプリミティブな素材を多用し、和みと贅が調和する空間になっている(定員2名、78㎡)

ENOWAならではの心地よさは、客室に身を置くだけでも享受できる。敷地内には高低差を巧みに取り入れた10棟のヴィラと、9つの客室が点在。飾り立てるゴージャスとは一線を画し、洗練されたオリジナル家具のほか、アーティストがボタニカルリトリートを表現したアート作品がさりげなく調和した空間は、安息のためのラグジュアリーな隠れ家だ。中でも全棟にインフィニティプールが付くヴィラには特別感が漂っている。ヒルトップスカイパビリオン・シティビューから一望する湯布院市街地の絶景、そして、同じタイプのヴィラ、マウントビューの眼前にそびえる雄大な由布岳には、思わず目を奪われてしまう。

敷地内の高台には湯布院を見渡す至空のプライベートサウナが。薪ストーブが身体を内側からじっくりと温め、しっかり汗をかいた後は、立ったまま入れる水風呂へ。ウッドデッキの椅子でととのう時間は、何物にも代え難い体験だ
ハーブ園を望む、ダイニング「JIMGU」。チベット語で「帰る場所」を意味する「JIMGU」は、鎮守の森をイメージしたインドアグリーンが安らぎを演出
フレッシュジュース、スープ、自家製パン、パンケーキなど満足度の高い朝食が身体をゆっくり目覚めさせてくれる

ただの地産地消ではなく、地域と真摯に向き合った持続可能な美食が感性を刺激し、土地の自然と共生したウェルネスな滞在によって心身が内側から癒される——。新時代のオーベルジュ体験をぜひ味わってほしい。

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ENOWA YUFUIN
住所|大分県由布市湯布院町川上544 
Tel|0977-28-8310
客室数|19室
料金|1泊2食付7万2600円〜(税・サ込、入湯税別)
カード|AMEX、DINERS、JCB、Master、UC、VISAなど
IN|15:00
OUT|11:00 
夕食|洋食(レストラン)
朝食|洋食(レストラン)
アクセス|車/湯布院ICから約8分、JR由布院駅から約5分
施設|ダイニング「JIMGU」、ファームバー、インドアガーデン、ワーキングガーデン、サウナなど
https://enowa-yufuin.jp

 

   

text: Ryosuke Fujitani photo: Sadaho Naito
取材協力=九州観光機構

Discover Japan 2023年10月号「私を癒す15の旅。」

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