高知・横倉山エリアの旅案内
植物分類学者・牧野富太郎が愛した
高知・横倉山を遊ぶ⑤
自らを「草木の精」と表現したほど、生涯を懸けて植物の研究に打ち込んだ牧野富太郎。その“庭”ともいえる横倉山で、博士のフィールドワークを追体験しよう。
自然と歴史文化に彩られた横倉山周辺には、個性あふれるスポットが点在。ここにしかない風土を感じながら、のんびりとめぐってみたい。
「スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド」では、仁淀川の清流に面したオートキャンプサイトやモバイルハウス「住箱−JYUBAKO−」を展開。ギアやアパレルの直営店も併設され、大自然の懐で快適なアウトドアライフを満喫できる。
土佐和紙の豊かな風合いを生かしたプロダクトを手掛けるのが、2021年にオープンした「WASHI ORIORI」。昭和初期創業の「旧大川薬舗」のレトロなしつらえをそのまま残した空間に、ともに作家として活動する齋藤与志彰さん・竹山美紀さん夫妻の作品が並ぶ。和紙アートやアクセサリーなどのワークショップも好評だ。土佐和紙の歴史や紙づくりの工程を学べるいの町の「いの町紙の博物館」も、土地が育んだ工芸の素晴らしさが体感できる貴重な場所。達人が漉いた土佐和紙の販売も。
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野菜やフルーツをはじめ、美味しい食材に事欠かない土地だから、食の充実度も別格。幹線道路から少し外れた立地だが、ひっきりなしにお客が訪れる「ラーメン自由軒越知本店」名物「みそカツラーメン」は、味噌ラーメンにトンカツをのせた豪快な一品。ボリューミーだが味わいは優しい。
牧野博士の郷里・佐川町の「旧浜口家住宅」は、江戸中期から酒造業を営んだ旧家を整備したお土産ショップ併設のカフェ。地元の産物を中心としたメニューの中でも、夏に特に人気なのがかき氷。ふわふわかき氷の中には、佐川のローカルミルク「地乳」のソフトクリームが。
いの町にある「畑山ガーデン」の看板メニューは、フルーツトマトなど地野菜をふんだんにのせたピザ。厚めのオリジナル生地がジューシーな具材を受け止め、食べ応えもしっかり。
日高村の「eat & stay とまとと」は、特産物のトマトをテーマとしたゲストハウス兼カフェ。トマトをたっぷり使ったカレーやパスタ、ドリンクなど、ここでしか出合えない贅沢な味わいを提供する。五感を刺激するステイを楽しめる、懐深いエリアを楽しみ尽くそう。
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スノーピークおち仁淀川キャンプフィールド
住所|高知県高岡郡越知町片岡4
Tel|0889-27-2622
WASHI ORIORI
住所|高知県高岡郡越知町越知甲2060
Tel|090-5422-3155
いの町紙の博物館
住所|高知県吾川郡いの町幸町110-1
Tel|088-893-0886
ラーメン自由軒越知本店
住所|高知県高岡郡越知町野老山市ヶ谷丁2882
Tel|0889-26-0198
旧浜口家住宅
住所|高知県高岡郡佐川町甲1472-1
Tel|0889-20-9500(さかわ観光協会)
畑山ガーデン
住所|高知県吾川郡いの町波川98
Tel|088-893-4848
eat & stay とまとと
住所|高知県高岡郡日高村下分1889-1
Tel|0889-39-2000
1|高知・横倉山は幻想的で神秘的なロマンに包まれていた
2|横倉山で見られる植物たち
3|安藤忠雄建築「越知町立 横倉山自然の森博物館」
4|山の恵み、清流・仁淀川と土佐和紙の魅力を知る
5|高知・横倉山エリアの旅案内
text: Aya Honjo photo: Sadaho Naito
Discover Japan 2023年9月号「木と生きる」