FOOD

ミシュラン掲載の「根津 日本酒 多田」多田修平さんが造り手の息遣いを感じる日本酒~不老泉 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 亀の尾~。

2019.8.5
<b>ミシュラン掲載の「根津 日本酒 多田」多田修平さんが造り手の息遣いを感じる日本酒~不老泉 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 亀の尾~。</b>

根津に店を構え、ミシュランガイド東京ビブグルマンに掲載された名店「根津 日本酒 多田」。その店主を務めるのが多田修平さんだ。自分が直接蔵に足を運び、本当にいいと思ったお酒だけを店に置く多田さん。そんな彼が「造り手の息遣いと哲学を感じる」と評する「不老泉」について語る。

根津 日本酒 多田・多田修平さん

いま当店で用意している地酒は、常時抜栓しているもので50種類。飲むことでその土地の風土や造り手の息遣いを感じる銘柄を選んでいます。加えて、必ず自分で訪れたことのある蔵のお酒に限っていますね。自分がいいと思った造り手のお酒を、きちんと飲み手につなげることにモチベーションを感じますし、それが飲食店の責任だと思っています。

僕がそういった地酒を好きになるきっかけを与えてくれたのが「不老泉」の杜氏・横坂安男さんです。横坂さんは、もともと「八海山」や「歓びの泉」などを経て、「岩の井」でスタイルを確立され、業界では〝山廃の名手〟といわれている方。東京で偶然お会いする機会があり、いろいろ話を聞くと、米づくりから酒造りまでご自身で手掛ける「〝半農半酒〟を貫きたい」と熱く語られて。そのストイックな哲学に胸を打たれました。その後、当店をオープンするときに、ちょうど「不老泉」に横坂さんが移られたという話を耳にして、太い酒を探していたので、しっかり扱うようになりました。

不老泉 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 亀の尾

「不老泉」は蔵付き酵母で醸した山廃造りで、木槽を使って自重でゆっくり絞る天秤搾りの独特の味わいが特徴ですが、その中でもこのお酒は純米吟醸シリーズのひとつ。酒米の亀の尾の特徴が表現されていて、飲んだ瞬間のインパクトではない、しみじみした味わいの中に苦み、渋みが見え隠れする美味しさに深みが感じられます。「不老泉」の山廃の酸とも相性がよくて、飲み飽きない。肉に合うとよくいわれますが、素焼きにしてショウガダレをかけた琵琶湖のモロコや、甘過ぎない煮つけなど、しっかりした味わいのある魚やチーズ、お芋にも合いますね。

根津 日本酒 多田

飲み方は燗酒をおすすめしています。本当に美味しい日本酒は、燗酒にするとふくよかさが開いたり、よりポテンシャルが上がるんです。ただ、温度にはこだわりません。毎日その日の香りを確認し、季節やそれぞれのお客さまが飲んでいるお酒の順番、合わせている料理で変えています。日本酒は生き物なので、温度計の数字に縛られず、軸をしっかり守りながら自由に感覚を磨くことで、より深いところにいけると思っているので。もちろん、こちらのエゴや知識を押しつけず、お客さまが求めるものを提供するのがプロのサービスマンだと思っているので、リクエストにもおこたえしますが、提案としてはフルーティな冷酒に飽きた後、しっかり米の旨みを感じたいときに燗酒でおすすめすることが多いですね。

「不老泉」の横坂さんのような、本当の意味でのクラフツマンが人生をかけて造る酒が最高の日本酒だと思っています。

文=藤谷良介 写真=上樂博之
2019年1月号 特集「風土を醸す酒」

上原酒造
「不老泉 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 亀の尾」
店頭価格:648円/90㎖
原料米:亀の尾
精米歩合:55%
使用酵母:蔵付き酵母
製造区分:純米吟醸
アルコール度数:17度
問:上原酒造
Tel:0740-25-2075
根津 日本酒 多田
住所:木村ビル1F" target="_blank">東京都文京区根津2-15-12木村ビル1F
Tel:03-5809-0134
営業時間:18:00〜23:30(L.O.22:00)土・日曜15:30〜21:00(L.O.20:00)
定休日:月曜

東京のオススメ記事

関東エリアのオススメ記事

メールマガジン購読