スパイスの形態・形状の違い
ドライ・フレッシュ、ホール・パウダー…
選ぶポイントとは?
|スパイスの基礎知識
昔もいまも世界中の人々を魅了し、昨今は日本ならではのものも注目されているスパイス。スパイスを知れば、日々の料理や暮らしがちょっとおもしろくなること間違いなし!今回は、エスビー食品のスパイス&ハーブマスター・磯部友美さんの監修のもと、スパイスの形態・形状やドライ・フレッシュなど、料理をする時に選ぶポイントを解説!
監修=エスビー食品
スパイス&ハーブマスター 磯部友美
エスビー食品の広報・IR室に所属。レシピ開発、資料収集、全国のセミナー・イベントでの講師活動を行うほか、さまざまなメディアを通じてスパイスやハーブの魅力を紹介している。
ドライ、フレッシュの違い
〈ドライ〉
収穫後すぐに乾燥させたもの。保存が利くというのが一番のメリットで、コショウ、ナツメッグ、シナモンなど特定の地域でしか育たないスパイスも世界各地で料理に利用できる。

・ローズマリー
独特の強い香りをもつローズマリーは、ラム、豚肉など癖の強い食材の臭み消しに最適。ドライはいつでも使えるのが便利。
・タイム
魚介との相性がよく「魚のハーブ」と呼ばれるタイム。肉、トマトにも合い、ソースにひと振りするだけで爽やかな香りが加わる。
〈フレッシュ〉
みずみずしく爽やかな香りはフレッシュならでは。ハーブは庭やプランターで育てられる種類も多く、摘みたてをハーブティーにする楽しみも。料理に彩りを添えるのにも重宝する。

・シソ
シソ(大葉)は、刺身や寿司に、刻んで薬味に、醤油漬けにと利用価値大。花穂も料理のあしらいや香りづけに使われる。
・ミント
ミントは料理やデザート、ドリンク、歯磨き粉などの香りづけに幅広く使われる。ペパーミント、スペアミントなど種類も多い。
形態の違い

〈ホール〉
果実やつぼみ、葉などの原形をとどめて乾燥させたもの。香りが飛びにくく長時間煮込む料理に向く。ミルで挽いて使うとより新鮮な香りを楽しめる。
〈粗挽き・カット〉
ホールを粗く粉砕し、粒子を整えたもの。粗挽きコショウは全体に風味をつけることができる上に、カリッと噛んだときに広がる風味が魅力だ。
〈パウダー〉
ホールを細かく粉砕したもので素材に馴染みがいい。香りや風味が立ちやすい反面飛びやすく、料理の仕上げや全体の風味づけに使われる。
料理の幅が広がる!
使い方いろいろスパイス・ハーブ
〈単品〉
素材が混ぜ合わされていない1種類のスパイスとハーブ。それぞれの特徴をストレートに感じ、たとえばコショウなら、産地による違いや、加工方法の違いなども楽しめる。
〈ミックス〉
ミックスすることで厚みや深みが生まれ、スパイスとハーブ単体の尖った個性を消し合ってふくよかな香りが生まれる。目指す料理のためにパッと使えるのが便利で、最近はチリパウダーが人気。
〈シーズニング〉
スパイスやハーブに塩や砂糖などの調味料をミックス。塩コショウ、シナモンシュガーなど汎用性の高いものから、パエリアなど特定の料理用に調合されたものまで多様。スパイス入門編としてもおすすめ。
Q.形態やドライ、フレッシュ……。
選ぶポイントは?

A.各スパイス・ハーブの特徴や効果を
発揮する状態のものを使うこと
スパイスとハーブはドライとフレッシュで使い方が大きく異なる。ドライはその形状により、香りの引き出し方や料理に使うタイミングが違ってくる。パウダーや粗挽きをミックスすることで新たな使い道も。カレー粉やガラムマサラ、七味唐辛子、五香粉のようなミックススパイスは世界各地に存在し、昨今は調味料を加えたシーズニングスパイスの人気も高まっている。フレッシュはサラダやドリンクなどで爽やかな香りや辛みをすぐに楽しめるのに対し、ドライは香りに深みがあり、加熱する料理でも威力を発揮する。フレッシュでもドライでも使えるものも多く、たとえば生姜は生では薬味として、乾燥させて粉末にしたジンジャーはスパイスとして活躍する。
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text: Yukie Masumoto photo: S&B FOODS
2025年11月号「実は、スパイス天国ニッポン」



































