「やなせたかし」ゆかりの地と
高知の絶景鉄道をめぐる旅へ
塩の道をゆく高知旅|後編
塩の道で高知の風土を堪能したら、太平洋沿いをゆく絶景鉄道の道をめぐりたい。土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」に乗って、高知らしいダイナミックな眺めを楽しもう!さらに、高知県東部は漫画家・やなせたかしの出身地。連続テレビ小説『あんぱん』ゆかりのスポットを訪れる小さな旅へ。
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太平洋沿いをゆく絶景鉄道の道
土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」

広い高知には、まだまだ魅力的な道が秘められている。町と町をつなぐ鉄道もまた、“道”のひとつだ。塩の道と同じ高知県東部で、日本最後のローカル新線として2002年に開通したのが土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」。

土佐湾に沿って走る区間では雄大な太平洋が、内陸部では穏やかな田園風景が目を楽しませる、高知きっての絶景路線なのだ。特に、まるで船のような展望デッキを備えたオープンデッキ車両は、絶景を満喫するのにうってつけだ。

21駅すべてで出会えるオリジナルキャラクターにも注目。香我美駅は特産品「山北みかん」がモデルの「かがみ みかんちゃん」、唐浜駅は四国八十八ヶ所めぐりの札所にちなんだ「とうのはま へんろ君」など、各駅に一体ずつ描かれた愛らしいキャラクターとぜひ記念撮影を
そして、21駅それぞれをモチーフにしたキャラクターは、高知県出身の漫画家・やなせたかしによって生み出されたオリジナル。駅周辺の特産物や歴史などをイメージに盛り込んで描かれ、愛らしいデザインとともに地域の魅力を生き生きと伝えている。
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連続テレビ小説『あんぱん』ゆかりの地へ

Ⓒやなせたかし Ⓒやなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
やなせがモデルとなった連続テレビ小説『あんぱん』が放送されている今年、ごめん・なはり線乗車と合わせて、ぜひ訪れたいのが「香美市立やなせたかし記念館」。氏のふるさとでその創作世界に触れるひとときは、心を温かく満たしてくれるだろう。

南国市「海洋堂Space Factoryなんこく」では、『あんぱん』のドラマ展を開催中。稀代のクリエイターを育んだ地を、心ゆくまでめぐってみたい。
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やなせたかしの創作の世界を知る
《香美市立やなせたかし記念館》

Ⓒやなせたかし
大規模改修を経て、2025年3月29日にリニューアルオープン。アンパンマンの世界を多彩に展示し、楽しい仕掛けをちりばめた「アンパンマンミュージアム」と、雑誌『詩とメルヘン』の表紙イラストやカットなどを集めたギャラリー「詩とメルヘン絵本館」からなる。

Ⓒやなせたかし

Ⓒやなせたかし
香美市立やなせたかし記念館
住所|高知県香美市香北町美良布1224-2
Tel|0887-59-2300
開館時間|9:30〜17:00(最終入館16:30)
休館日|火曜(祝日の場合は翌日休)
料金|1200円
※入館にはホームページから要予約
https://anpanman-museum.net
©やなせたかし
©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
連続テレビ小説『あんぱん』の世界がジオラマに!
《海洋堂Space Factoryなんこく》

フィギュア製造の草分け「海洋堂」ならではのジオラマや、ドラマで使用した小道具などを展示する「のぶと嵩のおらんく展」は2026年2月8日まで。ソフビフィギュア製造工程の見学も好評。

海洋堂Space Factoryなんこく
住所|高知県南国市大そね甲1623-3
Tel|088-864-6777
開館時間|10:00〜18:00(最終入館17:30)
休館日|火曜、夏休み期間中は無休
料金|おらんく展900円
「土佐塩の道」を歩いて、
絶景の「土佐くろしお鉄道」に乗り、
やなせたかしワールドを堪能する、
今年行っておきたい盛りだくさんの高知旅へ

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text: Aya Honjo photo: Azusa Shigenobu
2025年8月号「道をめぐる冒険。」



































