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静岡県《West Coast Brewing/The Villa & Barrel Lounge》
2022年7月オープン!“泊まれるブルワリー”でビール三昧|前編

2022.7.11
<small>静岡県《West Coast Brewing/The Villa & Barrel Lounge》</small><br>2022年7月オープン!“泊まれるブルワリー”でビール三昧|前編

“クラフトビールの雄”として知られるアメリカ西海岸のフレッシュな味を、静岡の小さな港町・用宗(もちむね)で完全再現するWCBこと「West Coast Brewing(ウエストコーストブルーイング)」。新作を毎週リリースし、ファンを虜にするビール。さらに温泉、ヴィラホテル「The Villa & Barrel Lounge」と三拍子が揃ったブルワリーには、ビール好きにとって完璧な休日が待っていた。

元マグロ加工場が、モダンなブルワリーに再生

毎週2~3銘柄が新登場する、ホップが利いたクラフトビール。いま日本でブームとなっている、ジューシーで濁りのある「ヘイジーIPA」スタイルは、過去に170種類以上を生み出してきたWCBのビールの中でも、十八番と呼べる一杯

「シアトルに里帰りするたびに、西海岸で飲めるような味のビールは日本にないなと歯がゆくて」と流暢な日本語で語るのは、「West Coast Brewing(WCB)」の代表で建築家でもあるバストン・デレックさん。西海岸スタイルのクラフトビールは出来たてこそ飲み頃だが、輸入すると店頭に並ぶまでに1カ月は要する。ならば故郷の味を自身が暮らす街で造ってしまおうと、西海岸のレシピを忠実に再現するブルワリーを2019年に立ち上げたのだ。

なぜ選んだ地が用宗(もちむね)かと首をひねりたくなるが、すべては結婚を機に静岡へと移住した“成り行き”からはじまったという。故郷のビールを懐かしみ、ブルワリーの立ち上げを考えていたところ、元マグロ加工場を再利用した温泉の建築設計の話が舞い込んだ。すると敷地内にはブルワリーに最適な余剰スペースがあり……と、偶然と縁がWCB誕生につながるのである。

ボーダーレスな現代において、驚きの食体験などまれかもしれないが、静岡の小さな漁港に来航したクラフトビール界の黒船は、確かに日本のビールに新しい概念と衝撃をもたらした。

ブルワリー横に広がるのはしらすの宝庫・用宗漁港。のどかな港町の風情を残しつつ、再開発により注目を浴びている用宗エリアは、多彩なスタイルのビール醸造に適した、安倍川の良質な伏流水にも恵まれている
代表で建築家でもあるバストン・デレックさん

ビール好きにとってのパラダイス!
WCBの宿泊施設がオープン

「SLEEP. DRINK. SLEEP. AGAIN. 」をコンセプトとするヴィラが、ブルワリーから道を挟んだ真向かいに7月1日にオープンした。1階のタップルームは朝7時から営業と、新作を毎週リリースしているクレイジーなブルワリーらしいおもてなしも。朝からちょっと一杯という、背徳感あふれる大人な夏休みも夢ではない。

ほろ酔い気分でレトロな裏路地を散策し、水揚げされたばかりの生しらすを片手にまた一杯。WCBには通年商品という概念がなく、季節やシチュエーションを考慮した醸造を行っているため、一期一会の味を逃すまい……とグラスを傾けていれば、あっという間に夜を迎えているだろう。

「国内外からファンが来てくれるので、それなら泊まって楽しんでいってほしいと感じてスタートさせました。ホテルというのは、その地域の記憶として残る場所なので、いつか建築家として手掛けたいなという想いもあったのです。建築って、街づくりの仕事でもあるじゃないですか。自分や子どもが住んでいる場所、ブルワリーを経営しているこの場所をよくしていきたいですね」と、成り行きでたどり着いたにもかかわらず、この地に愛情たっぷりのデレックさん。「シアトルの人は、自分の街をよくしていくことに熱心なんです。だから僕がどこにたどり着いたとしても、その土地を徐々に好きになって同じように盛り上げたいと思ったんじゃないかな」と、用宗エリア再開発の一端もWCBは担っているのだ。

また今回のヴィラは、熱狂的なファンをもつWCBの世界観を体現した聖地とも呼べる場所。全室にビアタップが設置されており、そこでは宿泊者のみが味わえる秘密のビールが10ℓまで飲み放題。さらに、残ったビールはテイクアウトOKというオマケ付きもあってか、年内の土曜日の予約はすでに埋まっているという人気ぶりだ。

〈ヴィラでかなう5つのビール体験〉
1 壁画アートがある客室で、専用ビアタップから出る宿泊者限定ビールを

客室内の壁画を描くのは、この日も朝まで飲んでいたという無類のビール好きで、ラベルのアートワークも一部手掛けるミューラルアーティストのKAC(ケエシ)さん。WCBの世界観に考えをめぐらせていたところ、今回の壁画の礎となるストーリーをひらめいたという
すべての客室に宿泊することで、壁画の全貌が明らかになるという仕掛けも。ビールもアートも宿泊者のみぞ知るシークレットとあって、五感を満たす体験になるはずだ
客室の専用ビアタップで何が飲めるかは、泊まってからのお楽しみ!

2 出来たてビールをタップルームで味わう

1階のタップルームでは、最大16タップのクラフトビールがお出迎え。西海岸スタイルの醍醐味とも呼べる、出来たてが飲めるほか、チキン&ワッフルやタコスといった軽食も楽しめる。

3 ラウンジで木樽熟成ビールをテイスティング

醸造後のビールを木樽で長期熟成させたバレルエイジドビールの試飲ができるラウンジも併設。直近では2種のビールをリリース予定で、ヴィラに来なくては手に入らないプレミアムなボトルのラベルアートは、客室の壁画と同じくKACさんがデザイン。

4 隣接の温泉&サウナでととのい、極上の湯上がりビールを楽しむ

天気がよい日には富士山を望める「用宗みなと温泉」。デレックさんがWCBをオープンさせるきっかけとなった施設であり、メイン浴槽にはビールの仕込み水と同様の天然水を使用。温泉とブルワリー双方の設計を担ったデレックさんだからこそできた、醸造所を望むラウンジもある。

用宗みなと温泉
住所|静岡県静岡市駿河区用宗2-18-1
Tel|054-256-4126
営業時間|10:00~23:00(土・日曜、祝日は9:00~)
定休日|なし
料金|平日800円、休日950円

5 WCBグッズでビール好きとつながる

WCBのロゴやイメージキャラクターをデザインしたキャップ(右3500円、左4000円)。被るだけでビール好きと友だちになれるかも!?
プリントTシャツは、WCBラバーとつながる必須アイテム(右・中央2500円、左3000円)。過去にはUNITED ARROWSとコラボするなど、今後も目が離せない

 

WCBのこだわりについて深掘り!
 
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text: Natsu Arai photo: Kazuya Hayashi
2022年8月「美味しい夏へ出掛けよう!」

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