《聖徳太子のふるさと奈良・明日香村へ》
歴史だけじゃない!明日香村の楽しみ方
歴史探訪の後は、土地の恵みが詰まった食、癒しの宿でひと息を。明日香村の最新ニュースにも精通している飛鳥観光協会の方に、とっておきを教えてもらいました。
教えてくれたのは……
前田真由子さん
飛鳥観光協会スタッフ。2017年に画家のご主人とともに奥飛鳥に移住。住民としての視点から、豊かな風景と古代の香りを伝えるべく奮闘中
吉本幸史さん
事務局長・道の駅飛鳥駅長。雑誌編集者を経て、天理市職員として駅前広場コフフンの開設に従事。2021年より現職。故郷・飛鳥の魅力を発信中
【EAT】
DINNER
野菜が主役のリストランテ
「Da terra」
シェフ・中井宏和さんの生家を改装し、2020年春に開店。自慢は、代々守ってきた畑でご両親とともに育てる、年間100種に及ぶ野菜。その日の収穫物にインスパイアされて生まれるメニューは、季節の香りや滋味が凝縮された大地のごちそうだ。ビーツ、オクラ、大和牛など、料理名を「食材ひとつ」で表すスタイルも斬新。想像を超えて、素材の持ち味をクリエイティブに堪能させてくれる。
住所|奈良県高市郡明日香村川原884
Tel|0744-41-9072 ※要予約
時間|ランチ/12:00〜15:00(L.O.13:30)、ディナー/18:00〜22:00(L.O.20:00)
定休日|水・木曜
料金|ランチ/4950円〜 ディナー/7150円〜
※いずれもコース料理。ドリンク代別
LUNCH
元・農協倉庫に誕生した話題のカフェ
「Matsuyama Cafe」
飛鳥駅から徒歩1分。築80年の木造倉庫を、店主の松本昌さんがセルフリノベーションし、地元の人も旅人も寛げる空間に。地産地消をモットーに明日香産の食材でつくるランチやフルーツケーキが美味しい。
住所|奈良県高市郡明日香村越2-1-1
Tel|0744-35-1003
時間|平日/11:00〜17:00(L.O.16:30)、土・日曜、祝日/11:00〜18:00(L.O.17:30)
定休日|水曜、第2・3火曜
SWEETS
土地の恵みを絶品ジェラートに
「げんきな果実工房」
メロンやシャインマスカットなど、店主の乾順彦さんが自家農園で育てた農作物、地元産イチゴ「あすかルビー」で手づくりするジェラテリア。完熟・採れたてを仕込むので、みずみずしさと甘さ、酸味のバランスが最高!
住所|奈良県高市郡明日香村飛鳥207-7
Tel|090-4760-8907(代表直通)
時間|11:00〜17:00(3〜11月)
定休日|月・火・水・木曜(祝日は営業)
※12月〜翌2月末日まで冬季休業
【STAY】
31時間ステイが可能なお宿
「あすか癒俚の里 森羅塾」
万葉集でも詠まれた雷丘の麓に佇む、1日1組限定の宿。築80年の古民家を、オーナーの島田昌則さんが営む地元工務店がリノベーション。趣のある梁や土間を生かした上質な和の空間で、31時間のロングステイを楽しめる。門屋をくぐれば非日常のはじまり。中庭には濡れ縁がしつらえられ、北側の部屋の向こうは広大な田園風景。鳥や虫の声、雨音も心を癒すBGMとなり、宿に居ながら明日香の自然を満喫できる。名門ホテルを経て、明日香に惚れ込んで移住したマネージャー・池川寿宏さんのおもてなしも細やか。記憶に残る滞在を約束してくれる。
住所|奈良県高市郡明日香村雷35
Tel|0120-957-087
客室数|1棟貸し。6名まで宿泊可
料金|1名1泊1万9800円〜(税・サ込、食事別)
カード|AMEX、DINERS、JCB、Master、VISAほか
IN|9:00
OUT|16:00
【SEE】
棚田に咲き誇る彼岸花
「彼岸花祭り」
明日香村の自然のアイコン「稲渕の棚田」が真っ赤に。農道に並ぶオリジナル案山子のコンテストもウェブ投票にて開催。
夜の明日香をライトアップ
「飛鳥 光の回廊」
飛鳥寺や橘寺、石舞台古墳をはじめ、村内各地をろうそくの明かりで演出。今年は事前予約制で開催する。
日本の原風景の中歴史資産をめぐる
飛鳥ハーフマラソン
第1回大会を2022年3月13日(日)に開催。エントリーは今年10月頃を予定。
https://asuka-marathon.jp
明日香村へのaccess
◎大阪方面
車|西名阪自動車道大和郡山ICから明日香村まで約60分
電車|近鉄大阪阿部野橋駅から飛鳥駅まで約45分
◎京都方面
車|奈良市を経由して大和郡山ICまで約15分
電車|近鉄京都駅から橿原神宮前駅を経由して飛鳥駅まで約1時間15分
◎名古屋方面
車|名阪国道針ICから明日香村まで約60分
電車|近鉄名古屋駅から大和八木駅まで約1時間50分
奈良土産は新ランドマーク「鹿猿狐ビルヂング」で!
近鉄奈良駅のほど近くに今年誕生した「鹿猿狐ビルヂング」。1716年創業の麻織物の老舗で、日本の工芸をベースにした生活雑貨を手掛ける「中川政七商店」が、創業の地で営む複合商業施設だ。同社の奈良本店のほか、ミシュラン一つ星のsioが手掛けるすき焼き店「㐂つね」などが出店。ここでしか出合えない限定品も多数。お見逃しなく!
鹿猿狐ビルヂング
住所|奈良県奈良市元林院町22(近鉄奈良駅から徒歩7分)
Tel|0742-25-2188(中川政七商店 奈良本店)
営業時間|中川政七商店 奈良本店/10:00〜19:00
猿田彦珈琲/9:00〜21:00
㐂つね/11:00〜15:00(L.O.14:00)、17:00〜21:00(L.O.20:00)
JIRIN/9:00〜21:00
茶論 奈良町店/10:00〜19:00(L.O.18:30)
定休日|なし
text: Noriko Yamaguchi photo: Mitsuyuki Nakajima
Discover Japan 2021年10月号「秘密の京都?日本の新定番?」