陶芸家・青木良太さんの
うつわと料理【後編】
年間1万5000種を超える釉薬研究を行い、「かつてない21世紀の陶芸伝統を生み出す」ことを使命とした陶芸家は、日々の食事を自作のうつわで楽しむ美食家でもあります。本企画では、小誌オンラインショップと連動し、青木良太さんの食卓を通して、うつわの使い方を前後編記事にてご紹介します。
カッコいい料理なら全部“青木さん”で!
料理とうつわ。その相性を青木さんはどう判断しているのだろう。
「要は、どんなうつわを選べば料理が美味しそうに見えるか。洋服を決めるセンスと同じです」
自作以外を使うことは?
「購入するのが陶芸家への賛辞だと思っているので、ほかの作家のうつわも結構持っています。でも毎日料理しているうちに、気づくと自分の作品ばかりが食器棚の前に来てるんですよね。なので、カッコいい料理をつくるなら全部“青木さん”がいいと思います!」。
カルボナーラ
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ブリンブリン ボナペティ9プレート
ヒップホップ用語で「煌びやか」を意味するブリンブリン。「金を使わず金を表現した」このシリーズは、青木作品の中でも特に人気がある。「どんな料理でも高級感を出せるのがブリンブリンのいいところです。特に白いパスタと黒っぽい皿のコンビネーションは抜群。盛るだけでカッコよくなる」。パスタも得意。カルボナーラをはじめとするクリーム系もよくつくるが、「高カロリーなのでお休みの日だけ」。
材料
パスタ・ベーコン・シメジ・牛乳
生クリーム・チーズ・コショウ・卵
つくり方
1→フライパンにオリーブオイルを引き熱し、ニンニクと唐がらしを入れる
2→ベーコンとしめじを炒めて、生クリーム200㎖、牛乳100㎖を加える
3→煮込んだら、チーズとコショウを振りかける
4→ゆでたパスタをソースとからめて、仕上げに卵の黄身を3つ入れて完成
お刺身
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ボナペティ9プレート スターブルー
ここからは買ってきたものを皿に盛りつけるだけの試み。「最新作のスターブルーは表面がキラキラしていて、刺身をのせると海の上で食べているような気分になれます。皿の力、すごいです」。
材料
スーパーの刺身パック(半額)
つくり方
1→刺身のパックを反対にして、下面のトレイを取る
2→そこに皿を重ねて、ひっくり返せば完成
柿ピー
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Bowl L 桜
「袋を開けて食べてもいいんだけど、うつわに移すだけで高級感が出るというか、丁寧な感じが増すじゃないですか。毎日のなんでもないところで、そういう気遣いを忘れないのが大切かと」。
材料
亀田の柿の種(86g)
つくり方
1→亀田の柿の種をうつわに移し替えれば完成
コンビニの弁当
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ボナペティ 9 プレートローズレッド
コンビニで売っているお手頃価格の弁当。「買ってきたままだと“餌”になっちゃいそうでしょ。皿に移すだけで食事に変わる。そこが大事です」。
材料
コンビニの弁当
つくり方
1→弁当のパックを反対にして、下面のトレイを取る
2→そこにお皿を重ねて、ひっくり返せば完成
ポテトチップス
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ブリンブリン Bowl L
最後は、袋菓子代表のポテトチップス。「ブリンブリンのボウルに入れただけで、どこでも売っているポテチが別物に感じられる。たったひと手間で美味しそうに見せるのがうつわのもつ力ですね」。
材料
カルビーのポテトチップス(60g)
つくり方
1→ポテトチップスをうつわに移し替えれば完成
text: Tonao Tamura
Discover Japan 2021年5月号「美味しいニッポントラベル」