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三重・伊勢《オカゲ屋敷》へ行こう!
赤福・おかげ横丁の新たなまちづくり
前編|伊勢の文化を未来につなぐ体験型ミュージアム

2026.9.24
三重・伊勢《オカゲ屋敷》へ行こう!<br>赤福・おかげ横丁の新たなまちづくり<br><small>前編|伊勢の文化を未来につなぐ体験型ミュージアム</small>

三重県伊勢市では、20年に一度行われる伊勢神宮最大の祭り・式年遷宮を2033年に控え、伊勢内宮・外宮へ御用材を運び込む「御木曳行事」が2026年5月より執り行われている。そのかたわら、活気に満ちる伊勢内宮の鳥居前町にある「おかげ横丁」では、新たな施設が完成した。その名も「オカゲ屋敷」だ。

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おかげさまの気づきを持ち帰る
体験型ミュージアム

オカゲ屋敷のメインフロアの中心には、来場者が思い思いに過ごせる円形ベンチを配する。内装には、稲作や畑の土をイメージした素材や木材を取り入れ温かみをプラスした

日本人の「心のふるさと」ともいわれ、江戸時代には“お伊勢参り”が庶民の間で一大ブームとなった伊勢神宮。2033年の式年遷宮に向けて、2026年5~8月には市民が多数参加する「御木曳行事」が行われ、伊勢周辺は大いに賑わった。その最中の同年7月3日、伊勢神宮内宮の鳥居前町にある「おかげ横丁」内に、新施設「オカゲ屋敷」がグランドオープンし、注目を集めている。

おかげ横丁の四季などを通じて、“お伊勢参り”の心を伝える映像が流れるシアター。この後、来場者はオカゲ大橋を渡り、オカゲサマたちが待ち受ける屋敷内へ足を踏み入れることになる

おかげ横丁とは、1993年に内宮の鳥居前町・おはらい町の一画に誕生した古い町並みを再現する横丁で、赤福餅で知られる赤福が全面プロデュース。今回、旧施設「おかげ座」のリニューアルとして完成したこのオカゲ屋敷。伊勢の人々の心に深く根づく「暮らしのすべてが何かのおかげ=神恩感謝」の気持ちを具現化した“オカゲサマ”と、一緒に遊ぶことがコンセプトの体験型施設だ。最新デジタル技術を駆使してつくり出された多彩なキャラクターは、来場者の動きに連動して姿を現し、変化する。

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感謝の心を“遊び”で伝える
デジタルコンテンツの一部を公開!

手で指定の影絵をつくると、オカゲサマとなって生き生きと動き出す「オカゲかげあそび」。簡単なものからハイレベルなものまで難易度はさまざま。大人も子どもも挑戦してみたい

手掛けたのは、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」内のパビリオン映像制作なども行ったビジュアルデザインスタジオ・WOW。そして、1993年のおかげ横丁の計画にも携わったトータルメディア開発研究所。綿密な時代考証に基づく「情景再構成」で、文化施設開発に定評がある。「知識や道徳を押しつけず、来場者に楽しく遊んでもらえる場所を目指しました。過度な映像演出は控え、アナログ的なおもしろさを追求しています」と、WOWのディレクター・大内裕史さん。

会場に潜む、
約30種のオカゲサマいくつ見つけられる?

オカゲ屋敷構想の中から生まれたオカゲサマ。中にはオカゲサマと来場者をつなぐナビゲーター的な役割を果たし、おかげ横丁で親しまれてきた「おかげ犬」も。一体一体のキャラクター設定は、運営スタッフのよりどころとするために詳細な文書にまとめられている

楽しみながら、神恩感謝の心をさりげなく伝えるための重要な役割を担うのがオカゲサマだ。館の世界観を体現するオカゲサマは、WOWをはじめとする各分野のクリエイターたちが、総力を拳げてつくり上げたもの。太陽や土、餅、カエルなど、伊勢に根ざした自然や生き物、食べ物などをモチーフにしながら、丁寧にデザインされたキャラクターは約30種に上る。

空から舞い降りてくる「おみくじ」を空中でキャッチする「オカゲみくじ」。大吉・中吉・小吉のほかに凶もあり、それぞれに伊勢の歴史やラッキーアイテムなどが記されている

そんなオカゲサマが潜む館内のメインフロアには、「オカゲかげあそび」、「オカゲスイッチ」など7つのコーナーが設けられている。自由に利用できる回遊式の展示の中でも、ひと際目を引くのが大スクリーンを用いた「オカゲまつり」だ。日本の稲作の春夏秋冬が映し出されるスクリーンの前で身体を動かすと、それに合わせてオカゲサマが変幻自在に動き回る。稲の成長や収穫を経て、初日の出でラストを迎えるというストーリー仕立ての体験コーナーだ。

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壁にずらりと並ぶ多数のスイッチが印象的な「オカゲスイッチ」。押すタイミングなどによって、オカゲサマの登場の仕方がさまざまに変化する。何度も試したくなる、大人も思わずハマる楽しさだ
すり鉢状の空間デザインにも注目したい
空間デザインチームが作成した会場全体の概念図。すり鉢状の展示レイアウトのため、「オカゲまつり」コーナーの巨大スクリーン側へ近づくほど空間全体を見渡すことが可能となる

 

赤福がオカゲ屋敷を
つくった想いとは?

 
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《オカゲ屋敷》へ行こう!
赤福・おかげ横丁の新たなまちづくり

・伊勢の文化を未来につなぐミュージアム【前編】
・赤福がオカゲ屋敷をつくった想いとは?【後編】

プロジェクトの完成までの道のりをご紹介!
・「オカゲ屋敷」メイキング・ストーリー①~⑤

text: Makiko Shiraki photo: Kenji Okazaki, Tomoaki Okuyama, Sadaho Naito
2026年10月号「感性の刺激する場所へ。/九州」

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