九州をたどる観光列車
《36ぷらす3》がリニューアル!
前編|青の路(大分⇒博多)で地域の風土と人に出合う
九州をぐるりと一周し、土地の魅力を深掘りするJR九州のD&S列車(観光列車)「36ぷらす3」が運行開始以来初となる大規模なリニューアルを経て、再び走り出した。洗練を極めた空間と心尽くしのおもてなしで、さらなる感動をもたらしてくれる。
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新しい6号車からはじまる
九州をたどる時間

JR九州が手掛けるD&S列車「36ぷらす3」。世界で36番目に大きな島である九州を5つのルートでめぐり、沿線の風土や文化を鮮やかに伝えている。6周年を迎える2026年秋、ドラマチックなリニューアルを遂げた。

左)床面のデザインも、各個室とその横の廊下部分ですべて変えているという徹底ぶり
各号車それぞれ異なる座席と空間が特徴の36ぷらす3で、一両丸ごと生まれ変わったのが6号車だ。これまで畳敷きでペア席と1人用の席が並んでいた仕様を、1~2名用個室へとコンバージョン。個室と通路を仕切るパーティションをガラス張りとし、開放感をもたらしつつプライベート感も両立。個室ごとに異なるデザインで、より特別なひとときを演出する。
〈10:48〉
大分駅で幕を開ける、
「青の路(大分⇒博多)」の列車旅

木曜から月曜にかけて運行され、それぞれ赤・黒・緑・青・金に色分けされた5ルートの中から、今回乗車したのは日曜の「青の路」。大分駅から博多駅へ、海と山が織りなす九州北東部の風土をたどるコースだ。

車内放送では、沿線にゆかりのある“青”のエピソードが紹介される。関あじ・関さばといった海の幸を表す「青は旨い」、小説の舞台となった青の洞門にちなんだ「青の名作」……。エピソードを通して、エリアへの解像度が高まっていく。

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〈11:28〉
ホームでの買い物を通して、
心温まる一期一会

途中で停車して地域の人と触れ合う「おもてなし駅」も、36ぷらす3の醍醐味。別府湾を後にして国東半島に差し掛かり、木造駅舎が趣深い杵築駅に到着すると、ホームで手づくりの和菓子や特産品などを販売する地元の人々の笑顔が。

大分県の北東部、国東半島の南部に位置する杵築市は、武家屋敷台地の間に商人の町が挟まれた「サンドイッチ型城下町」として知られ、九州の小京都と称される。珍しい物産を求めたり、言葉を交わしたりするうち、あっという間に約10分の停車時間が過ぎる。

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〈11:50〉
ナチュラルな金平糖を
テイスティング

九州で唯一、金平糖の製造釜をもつ北九州市の「入江製菓」を紹介。白・赤・緑の金平糖を味わい、それぞれなんのフレーバーかを当てる試みに車内が盛り上がる。香料や着色料を使わず、身体に優しい味わい。

〈12:10〉
大分県の北端で出合う、
悠久の歴史と文化

半島の付け根を横断して進み、次に停車したのは中津駅。ここでは耶馬渓にちなんだ特産品の販売や観光PRでお出迎え。福沢諭吉のふるさととして知られ、近年ではご当地グルメの中津からあげでも名高いエリアだ。黒田官兵衛がモチーフの中津市公式キャラクター「くろかんくん」と記念撮影もぜひ。

発車の際には、くろかんくんや地元住民に手を振って温かく見送られ、土地の体温をじんわりと感じることができる。観光パンフレットを参考に、次はゆっくり訪れてみたい。
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※本記事に記載している情報は2026年10月6日時点のものです。
text: Aya Honjo photo: Kousaku Kitajima
2026年11月号「日本のはじまりを知る旅へ」




























