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鳥取県鳥取市 山根酒造場の
「TOTTORI民藝小箱」
《菓子研究家・福田里香の民芸お酒巡礼-番外編-》

2025.7.7
鳥取県鳥取市 山根酒造場の<br>「TOTTORI民藝小箱」<br><small>《菓子研究家・福田里香の民芸お酒巡礼-番外編-》</small>

民芸とお菓子の甘い関係をひも解いていく、お菓子研究家・福田里香ふくだりかさんの《民芸お菓子巡礼》。今回は番外編《民芸お酒巡礼》として、鳥取県鳥取市にある山根酒造場の「TOTTORI民藝小箱」をご紹介。

福田里香(ふくだ りか)
菓子研究家。書籍や雑誌を中心に活躍。15年間にわたり続いている本連載をまとめた書籍『民芸お菓子』が小社より発売中。

セットに付属する豆本と栞

民藝運動は1926(大正15)年に柳宗悦、富本憲吉、河井寬次郎、濱田庄司が連名で「日本民藝美術館設立趣意書」を発表したことがはじまりとされています。その後1970年代に大ブームとなる等の変遷をたどり、来年2026年には100周年を迎えます。若い世代に民藝運動が再発見されるたびに、誠実な商品が新たに生まれる現象は喜ばしいことです。

吉田璋也しょうやが創設した鳥取民藝美術館をはじめ、うつわや和紙など優れた民藝品を生み出した鳥取県。この地で5代続く「山根酒造場」は「日置桜」を看板商品とする酒蔵です。

因州和紙に印刷した栞付き「TOTTORI民藝小箱」。セット内容は「熟成純米酒粕無垢」1個、福ねこラベルワンカップ×3本(3300円)。民藝の意匠に敬意を表した詰め合わせ箱

「TOTTORI民藝小箱」は民藝の地・鳥取を感じる商品をつくりたい、酒も酒粕もその土地の特性を表す民藝そのものなのではないか?との発想から、鳥取らしい手土産を目指してつくった日本酒と酒粕のセット。「福ねこラベル」の日本酒は酒としての立ち姿、しなやかさ、躍動感を意識した、熟成の伸び代を楽しむお酒。天然の発酵調味料「酒粕 無垢」は純米酒の酒粕を半年ほどじっくり寝かせた、なめらかなペーストです。

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山根酒造場
住所|鳥取県鳥取市青谷町大坪249
Tel|0857-85-0730
https://hiokizakura.jp/
※蔵見学はなし

text: Ricca Fukuda photo: Wakana Baba
2025年7月号「海旅と沖縄」

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