長野県《ふふ 旧軽井沢 静養の森》
暖炉の炎揺らめくモダンでシックな滞在
2023年12月、軽井沢にふたつのリゾート「ふふ」が開業。「ふふ 旧軽井沢 静養の森」、「ふふ 軽井沢 陽光の風」だ。森に包まれる旧軽井沢、浅間山のふもとに広がる標高1000mの軽井沢、どちらも美しい自然とともにある。今回はシックな大人のリゾート「ふふ 旧軽井沢 静養の森」をひも解こう。
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全室に暖炉が設えられた
落ち着ける旧軽井沢の邸宅
「ふふ 旧軽井沢 静養の森」は、うっそうとした小道が縦横に走り、両サイドには木立に隠れて建つ別荘が点在する静養地らしい一画にある。周囲にミズナラの木や白樺が目立ち、リゾートのシンボルマークにはミズナラの葉脈を繊細なモチーフに描いている。キラキラと輝く森の木漏れ日に包まれて、「ふふ 旧軽井沢 静養の森」で過ごす休暇は、まさに心穏やかに静養する目的の別宅のようである。
リゾートは旧軽井沢地区の中心となる雲場池からほど近い場所につくられた。初夏にはみずみずしい新緑が輝き、秋の燃えるような紅葉の美しさは人々を惹きつけてやまない。その池の源流である“御膳水”と呼ばれる湧水が流れ込む小川がリゾート敷地内を通り、穏やかなせせらぎの音がゲストの心に染み入る。客室内には全室に暖炉をしつらえ、ラグジュアリーな大人の空間が演出されている。暖炉の炎は人を癒し、静かに時を過ごす自分時間を与えてくれる。
「ふふ 旧軽井沢 静養の森」のキーワードのひとつに「自由閑閑」という表現が使われている。これは「心静かに落ち着いている様子、自由でのんびりできる空間、木々に囲まれている空間、そして別荘のような心地よさがある」との説明がある。まさに旧軽井沢に佇む「ふふ 旧軽井沢 静養の森」が宿す意義のすべてがこの4文字に隠されているのだ。
このリゾートの特徴は、十分なスペースの中庭「KUMOBA TERRACE」にある。浅間山の溶岩石が配置され、イタリア製家具「タレンティ」が置かれるスタイリッシュな空間だ。白樺の木々や草花に陽光が差し、今回訪れた冬の時期でさえ、庭のソファに座り、温かな飲み物を手にしてゆったりと語り合う寛ぎの時が流れた。
客室は全室異なるデザインが施されている。カーペットの模様にも葉脈を表現したデザインがなされ、足先からも伝わる自然との一体感は感動的だ。さらに客室内には外の緑を眺めて楽しめる天然温泉が備わっている。朝に夕に自由に浸かれる温泉は心身を癒す静養の要でもある。
「ふふ」人気を支えるポイントに、各地で好評を博す食事が挙げられる。ここ軽井沢ではふたつの「ふふ」いずれにおいても新たなる“美食の世界”を追求している。旧軽井沢には名店「日本料理 赤坂紙音」が出店。海のない信州でも軽井沢という利便性の高い土地柄を生かし、新鮮な魚介類や豊富な信州食材でもてなしてくれる。
長野の食文化を満喫する
信州日本料理
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ふふ 旧軽井沢 静養の森
住所｜長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1299-2
Tel｜0570-0117-22
客室数｜20室
料金｜1泊2食付9万8200円〜（税・サ込）
カード｜AMEX、DINERS、Master、VISAなど
IN｜15:00 OUT｜11:00
夕食｜日本料理または鉄板焼（レストラン）、
朝食｜和食（レストラン）
アクセス｜車／上信越自動車道碓氷軽井沢ICから約17分 電車／JR軽井沢駅からタクシーで約５分
施設｜レストラン、バー、中庭
文・せきねきょうこ
ホテルジャーナリスト。フランス・アンジェでの大学生活後、スイス山岳リゾート地で観光案内所勤務中にホテル暮らし。フランス語通訳を経て1994年から現職。連載・著書多数。
photo: Kenta Yoshizawa
Discover Japan 2024年3月号「口福なニッポン」
