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宇治川を眺めながら
《辰巳屋》の抹茶料理を堪能
平安・鎌倉時代の古都を国宝と茶でたどる④

2023.12.9
宇治川を眺めながら<br>《辰巳屋》の抹茶料理を堪能<br><small>平安・鎌倉時代の古都を国宝と茶でたどる④</small>

日本で5番目の世界遺産として記載された「古都京都の文化財」が宇治市にもあるのをご存じだろうか。宇治には、日本の代表的な文化財・平等院のみならず、平安・鎌倉時代の歴史が刻まれた文化財が点在している。そんな歴史に思いを馳せつつめぐることができる、茶処ならではの愉しみを柏井 壽さんと見つけに行こう。
 
最後は抹茶料理が味わえる数少ない店のひとつ「辰巳屋」を紹介する。

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宇治川が眺められる虹の間

抹茶を飲める店はたくさんありますが、抹茶料理を食べられる店は数少なく、そのうちの一軒が「辰巳屋」。1840(天保11)年に茶問屋として創業し、1913(大正2)年に料理店へと転身した店です。
 

抹茶料理 ランチコース(お造り・八寸付き)8000円
季節野菜の炊合せは、抹茶のジュレがアクセント(写真1枚目)。抹茶にゴマ風味を合わせた「白ずいきの抹茶掛け」(写真2枚目)。丸3日かけてつくる抹茶豆腐。つぶした大豆に宇治の最高級抹茶を合わせて(写真3枚目)。季節の八寸。レンゲ上の「カニ身とゆばの抹茶和え」は抹茶の美味しさを実感する一品(写真4枚目)

お昼には宇治川のほとりで、宇治ならではの厳選した抹茶をふんだんに使った「抹茶料理ランチコース」を食べることができます。
 
生湯葉とカニ身の抹茶和えや抹茶豆腐、白ずいきの抹茶和えなど、旬の食材と抹茶のマリアージュを存分に愉しめます。甘味だけではなく、抹茶を料理として食べる。目から鱗が落ちる、新鮮な感覚を愉しみましょう。
 
この世に極楽浄土を再現した、宇治の地が育てたお茶は、まさに甘露です。

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宇治神社側の橋の渡り口には、『源氏物語』宇治十帖のモニュメントがある
辰巳屋から見えるのは宇治川と、宇治公園に架かる「中島橋」。宇治川の鵜飼も近くにある

辰巳屋
茶問屋としての歴史を生かして抹茶を料理に使い、昼はコース料理、夜は抹茶京会席を提供。5種類の抹茶を使い分け、宇治という茶処だからこそできるもてなしを続けている。
 
住所|宇治市宇治塔の川3-7
Tel|0774-21-3131
営業時間|11:00〜15:00(L.O.14:30)17:00〜22:00(L.O.19:30) ※夕方のみ要予約
定休日|不定休
https://uji-tatsumiya.co.jp

 

   

 

photo: Katsuo Takashima
Discover Japan 2023年11月号「京都 今年の秋は、ちょっと”奥”がおもしろい」

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