向島《三囲神社》
優しい顔立ちの”三囲のコンコンさん”が迎えてくれる
｜湘南乃風 SHOCK EYEさんと聖地巡礼
全国各地の神社をめぐり、その魅力を発信するSHOCK EYE（ショック アイ）さんと東京を訪れ、人生に通じる神社・聖地めぐりの本質的な魅力をうかがった。今回は、京都・伏見稲荷大社の主祭神でもある宇迦之御魂命を祀られ、優しい顔立ちの狐”三囲のコンコンさん”が迎えてくれる「向島 三囲神社（みめぐりじんじゃ）」を訪れた。
「聖地めぐりを通して、
ローカルの文化も楽しんでほしいです」
続いて訪れたのは、今戸神社から隅田川を挟んだ向島に鎮座する三囲神社だ。社伝によると弘法大師空海が勧請し、この地に社を構えたのは平安時代初期。その後、南北朝時代に近江三井寺の旅僧が再興した際、社殿下で神像が発掘された。そのときどこからともなく白狐が現れてその周囲を三度めぐったことから「三囲」となったという。また、囲という字に井の文字があることから、江戸時代から現在に至るまで三井グループ各社の守護社として崇敬されており、境内には三井家の祖霊社である顕名霊社の社殿や三柱鳥居が三井邸から寄贈されている。
SHOCK EYEさんが最初に訪れたのはご利益や仕事がきっかけではなく、「呼ばれた」感覚だったという。
「三柱鳥居が気になって参拝させていただいたのですが、独特の粛然とした雰囲気に惹かれ、三井家との縁を知ってより探求したくなりました。三囲神社は地域に密着した神社だと感じますし、喧騒から離れているので、自分とゆっくり向き合う時間にうってつけの神社です」
そういった探究心も、SHOCK EYEさんの人生のテーマであり、神社や聖地めぐりをすることで育まれたと続ける。
「ご由緒や神さま、神話など『なぜそうなったか』を深掘りして神社をめぐるとより楽しく、それはすべてに通じることだと感じます。何ごとにも探究心をもって行動すると人生が豊かになりますよ」
それが日本各地の知られざる文化の発見につながるのではないだろうか。
「東京を代表する観光地の浅草は、賑やかな仲見世通りや江戸料理の食文化など魅力はたくさんありますが、少し足を延ばして地元に根ざした神社を訪れると、歴史をより深く体感できる。そういった体験の入り口として東東京エリアはおすすめです。神社は全国に数多くありますから、自分なりの愛着をもてる聖地を見つけて、ローカルの文化も楽しんでほしいです」
読了ライン
◎御祭神
宇迦之御魂命（うがのみたまのみこと）
◎代表的なご利益
商売繁盛、家内安全、社業興隆など
三囲神社（みめぐりじんじゃ）
住所｜東京都墨田区向島2-5-17
Tel｜03-3622-2672
参拝時間｜9:00〜17:00（11月1日〜2月28日は〜16:30）
料金｜なし
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text: Ryosuke Fujitani photo: Maiko Fukui hair & make-up: Chiho Oshima stylist: Kan Fuchigami
Discover Japan 2023年8月号「夏の聖地めぐり。」
