合言葉は《ノアソビSDGs》!
ローカルヒーローたちが “野遊び”を起点に地方創生
野遊びを起点とした地方創生『ノアソビSDGs』の取り組みに参画している自治体は、北海道の十勝地方にある芽室町(めむろちょう)、秋田県大館(おおだて)市、三重県いなべ市の3地域。それぞれ地域資源を最大限に活用した先進的なプロジェクトを進めています。今回は各地域を舞台にそれぞれの立場や役割で活躍している”ローカルヒーロー”たちに焦点を当て、話をうかがいました。
「ノアソビSDGs」とは?
「ノアソビSDGs」のノアソビは“野遊び”を意味する。野遊びとは、豊かな自然と四季を身近な存在として親しんできた日本独自の文化であり、充足感や心の安らぎ、ストレスの解消などを自然環境の中で得る営みのこと。
その野遊びで、SDGsや地方創生を実現することを目的に「ノアソビSDGs協議会」は発足した。“ノアソビ”のカナ表記には、“モッタイナイ”のように、日本独自の概念がグローバル化し、世界の合言葉になってほしいという願いが込められている。
「ノアソビSDGs協議会」は、野遊びを通して地域の価値を再認識してもらうだけでなく、地方自治体のSDGsへの取り組みや観光事業のサポートを行なっている。日本各地には個性豊かな自然環境があるにもかかわらず、地域自体がその価値を認識していないケースも多い。地元住民が地域のもつ真の魅力に気づき、地域にすでにある資源を理解することから本当の地方創生ははじまる。
現在、ノアソビSDGsの取り組みに参画している自治体は、北海道の十勝地方にある芽室町(めむろちょう)、秋田県大館(おおだて)市、三重県いなべ市の3地域。それぞれの土地に息づく文化を体験するユニークなコンテンツや豊かな自然を舞台とした個性的なツアーなど、地域資源を最大限に活用した先進的なプロジェクトを進めている。
ひとくくりに”地域”といってもそこにはさまざまなつながりがある。その土地に暮らす人々がおり、住民同士の関係性や地域内外とのつながりが生まれることによって、はじめて「地域」という概念は成り立つ。つまり、新たなコンテンツやプロジェクトが生まれる背景には、当然ながらその地域で暮らしを営みながら、それぞれの立場や役割で活躍している”ローカルヒーロー”たちがそこにはいるのだ。
|北海道芽室町
暮らす人の個性が地域をつくる
官民の垣根を越えたブランドづくり
北海道のほぼ中央に位置し、アイヌ語のメム・オロ(泉から流れる川)に、その町名が由来する芽室町。十勝平野と日高山脈が360度のパノラマで見渡せる新嵐山スカイパークからの景色は圧巻だ。
芽室町はスイートコーンの生産量で日本一を誇る。全国屈指の農業王国である強みを生かし、町民一体で策定したビジョンマップをベースに『コーンで世界を』を合言葉とした独自の地域ブランディングを行う。婚活ならぬ「コーン活」を行ったり、コーンを原料のひとつとするバーボンの開発に挑戦するなど、芽室町で活躍するローカルヒーローのアイデアを生かしたユニークな取り組みで注目されている。
|秋田県大館市
日常と非日常のグラデーション
郷土食材・料理を中心とした地方創生
秋田県の名物料理といえば”きりたんぽ”。大館市ではごく一般的な家庭料理として受け継がれており、いまでも各家庭で親しまれている。さらには食材として比内地鶏のほか「いぶりがっこ」などの郷土料理が伝承されている。
また世界自然遺産の白神山地や奥羽山脈などの雄大な山々に囲まれており、豊かな自然を舞台にトレッキングや渓流釣りなどのアクティビティを堪能できることも魅力のひとつだ。地域の文化の伝承と掛け合わせたプログラムは暮らしに根差した隠れたローカルヒーローによって組み立てられている。
|三重県いなべ市
官民二人三脚で、自然と調和した
“ちょうどいい”暮らしづくりを
いなべ市は、北に養老山地、西に鈴鹿山脈を抱き、緑豊かな自然に囲まれた三重県最北端に位置する。藤原岳や竜ヶ岳といった登山家に人気の山々をはじめ、西日本屈指の人気を誇る「青川峡キャンピングパーク」などキャンプ場も充実している。
恵まれた豊かな自然と共存する暮らしを『山辺(やまべ)』の魅力として積極的に発信。美しい大自然に魅了されたアウトドアファンが全国から集まる地でもある。アクションは違えど同じ想いを胸に活躍しているローカルヒーローに焦点を当てた。
読了ライン
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