ジャパニーズウイスキー蒸留所17選
|旅の目的地にしたい見学できる施設②
世界5大ウイスキーに数えられるジャパニーズウイスキー。国際的な評価も高まり続け、個性豊かな蒸留所が全国に増えている。醸される土地の個性が出るのもウイスキーの魅力だ。今回は編集部おすすめの実際に見学できる蒸留所を17施設にわたりご紹介する。ウイスキーが生まれる土地を旅して飲めば、また格別な味わいとなる。
07|小諸蒸留所(長野県)
世界的ディスティラーの味をいち早く体験

“ウイスキーツーリズム”を楽しんで
世界的ディスティラー兼ブレンダーのイアン・チャン氏がマスターブレンダーを務め2023年に開業した。同氏はジャパニーズウイスキーの本質を繊細さと調和に見出し、その解釈を基に豊かな表現に挑戦。リリースは先だが、併設のバーではニューメイク(熟成前原酒)やニューボーン(熟成3年未満原酒)数種が味わえる。チケット制のガイド付きツアーでは、製造エリアや熟成庫の見学もでき、オリジナルの体験型ウイスキー講座に参加できるプランも用意。初心者から愛好家まで幅広く楽しめる。チケットでの入場者には蒸留所限定ボトルの先行予約販売を実施することも。オリジナルの「木村硝子店」製のグラスやフードの販売も行う。“ウイスキーツーリズム”の振興も目指す。


価格|1万8800円(500㎖) 原材料|モルト(英国製造)
度数|48度 木樽の種類(木材)|栗
※予約販売。2028年に完成・発送予定
軽井沢蒸留酒製造
創業年|2019年
住所|長野県小諸市甲4630-1
Tel|0267-48-6086
営業時間|10:00~19:00(最終入場18:00、BarのL.O.18:30)
定休日|不定休
蒸留器|初留器1基、再留器1基(オニオン型)
ウイスキーの種類|シングルモルトウイスキー
見学形態|チケット制(1時間ごとにガイド付きツアー開催)。ウェルカムドリンク、またはアカデミー講座のいずれかと組み合わせ可能。(バー、ショップは一般利用可)
料金|チケット2500円~1万円 (一般利用時のバーチャージ800円)
https://komorodistillery.com
08|マルス駒ヶ岳蒸溜所(長野県)
冷涼な気候と良質な水に恵まれた蒸留所

見学無料、限定ウイスキーの有料試飲も
鹿児島の総合酒類メーカー「本坊酒造」は、1949年からウイスキー造りを手掛け、気候、風土が異なる3つの熟成地(津貫P87、屋久島)で多様な原酒を育んでいる。そのひとつ「マルス駒ヶ岳蒸溜所」は、理想的な環境を求めて、長野県、中央アルプス山系「木曽駒ヶ岳」のふもと、宮田村に1985年に開設した。酒税法改正による影響で1992年に蒸留を休止したが、2011年に再開、「シングルモルト駒ヶ岳」などを製造している。2020年の大規模リニューアルで蒸留棟とビジター棟が新たに設置された。製造設備の見学は無料で自由にでき、実際に糖化や発酵、蒸留、貯蔵などのウイスキー造りの工程が見学できる。見学の後はビジター棟で有料試飲も楽しみたい。


価格|7920円(700㎖) 原材料|モルト
度数|45度 木樽の種類(木材)|バーボン、シェリー、ポート、ワインなど
本坊酒造
創業年|1872年
住所|長野県上伊那郡宮田村4752-31
Tel|0265-85-0017
営業時間|9:00~16:00
定休日|12月29日~1月3日、臨時休業あり
蒸留器|ストレート型2基、
ウイスキーの種類|シングルモルトウイスキー、ブレンデッドモルトウイスキー
見学形態|自由見学
料金|入場無料
www.hombo.co.jp
09|ガイアフロー静岡蒸溜所(静岡県)
“オール静岡”のウイスキー造りを目指す

独自の体験ができるセミナーも
「ガイアフロー静岡蒸溜所」代表の中村大航氏はもともと酒の愛好家だったが、アイラ島を旅して当時新興の「キルホーマン蒸溜所」に感銘を受け、酒類輸入業をはじめると同時に蒸留所建設を模索。2016年、開業に至った。原材料から設備、そして蒸留方法まで“静岡らしさ”を追求し、穏やかでバランスの取れた味わいを目指している。見学ツアーでは静岡産杉の発酵槽や地元の薪の火で蒸留するポットスチルなどが間近で見られる。ウイスキーを深く知るセミナー付きコースにも注目を。

静岡 ユナイテッドS 50.5%
価格|7821円(500㎖) 原材料|モルトbr<>度数|50.5度 木樽の種類(木材)|主にバーボン
ガイアフローディスティリング
創業年|2014年
住所|静岡県静岡市葵区落合555
Tel|054-292-2555
営業時間|9:30〜17:00(ショップ)
定休日|なし(年末年始やお盆など休みの場合あり)
蒸留器|初留(バルジ型1基、ランタンヘッド型1基)、再留(バルジ型1基)
ウイスキーの種類|シングルモルトウイスキー、ブレンデッドウイスキー、シングルカスクウイスキー
見学形態|事前予約制(スケジュールは予約サイトに掲載)。月・水・金曜11:00、13:45 土・日曜、祝日9:30、12:20、15:00
料金|入場料1100円(試飲は別途キャッシュオン)
https://shizuoka-distillery.jp
10|Distillery Water Dragon(静岡県)
日本発のバーボンスタイルウイスキーを

街中の文化財建築が蒸留所に
映画の中で松田優作がバーボンを嗜む姿に惹かれ、日本では珍しい「バーボンスタイルウイスキー」を造る「Distillery Water Dragon」。独自の強みを生み出すため、バーボンスタイルウイスキーの原料であるコーン、ライ麦、モルトの中でも特徴の出やすいライ麦を20%と多めにし、さまざまな焼き加減の新樽を使い分けて熟成。富士山の伏流水で日本らしいニュアンスを生み出す。見学ツアーでは文化財を改修した蒸留所の案内に加えウイスキーや4種のジンの試飲もできる。

価格|4950円(375㎖) 原材料|コーン、ライ麦、モルト
度数|61度 木樽の種類(木材)|アメリカンホワイトオーク
Whiskey&Co.
創業年|2021年
住所|静岡県三島市大社町18-5
Tel|055-960-6677
営業時間|蒸留所併設Bar「Water Gate」金曜18:00〜22:00、土曜10:00〜22:00、日曜~18:00
定休日|Water Gate/月〜木曜、蒸留所ツアー/不定休
蒸留器|ハイブリッド式蒸留器(アーノルド・ホルスタイン社)1基
ウイスキーの種類|バーボンスタイルウイスキー
見学形態|見学ツアー(15:00~。約60~90分)
料金|3300円
https://whiskey.co.jp
11|キリンディスティラリー
富士御殿場蒸溜所(静岡県)
富士のふもとで日本の風土に合うウイスキーを

仕込みからボトリングまで一貫製造
「富士御殿場蒸溜所」は、シーバスブラザーズ社、JEシーグラム、キリンビールの3社合弁で設立された「キリン・シーグラム社」の蒸留所として1973年に操業開始。日本の風土や食文化に合う清らかでフルーティーな「クリーン&エステリー」な味わいを志向し、モルトとグレーンの両方を製造。仕込みからボトリングまで一貫して行う世界でもまれな蒸留所だ。その製造設備を見学できるツアーでは「富士」、「陸」のほか販売終了の※長期熟成ウイスキーの有料試飲ができるのも魅力。
※在庫状況による
キリンディスティラリー
創業年|1972年
住所|静岡県御殿場市柴怒田970
Tel|0570-055898
営業時間|9:30~16:00
定休日|月曜
蒸留器|モルトウイスキー用ポットスチル全6基、グレーンウイスキー用蒸留器(ビアカラム、マルチカラム、ケトル、ダブラー)
ウイスキーの種類|モルトウイスキー、グレーンウイスキー
見学形態|テイスティング付き有料ツアー(約80分)
料金|500円
www.fujigotemba-distillery.com
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text: Miyo Yoshinaga
2026年1月号「世界を魅了するローカルな酒」



































