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「地域おこし協力隊」ってなに?
第2の地元づくり定番の第一歩

2022.4.9
「地域おこし協力隊」ってなに?<br><small>第2の地元づくり定番の第一歩</small>
photo:Tomohiro Mazawa,Hikaru Tanaka

日本全国で活動中の地域おこし協力隊員は5000人超。「どうやったらなれる?」、「収入は?」など、地域おこし協力隊に関する疑問のあれこれにお答えします!

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Q.どうやったら地域おこし協力隊になれる?
A.就活・転職と同じ!インターンやおためし制度も

自治体が募集しているプロジェクトに応募するのが基本。フローや着任期間、待遇などは自治体によって差があるが、一般的な就職活動と同様に書類選考や面接審査が実施される。協力隊の活動や生活を比較的短期間で体験できるおためし制度やインターンなど、移住を考える人にとって第一歩を踏み出しやすい制度が整っている。

Q.どんな人が地元づくりに活用している?
A.スキルや経験を生かしたい関東出身の若年層が多数

20代後半~30代を中心に幅広い年代が協力隊として活躍している。社会人としてのスキルや経験を生かして地域貢献したい、都会と異なる暮らしを体験してみたいと期待を抱いて応募する人が多いようだ。

Q.情報収集はどこがおすすめ?
A.オンラインならJOIN リアルなら支援センターが定番

参考:移住・交流推進機構「令和3年度 地域おこし協力隊に関する調査 調査研究報告書」

インターネット上にはウェブメディアや個人ブログ、SNSなど玉石混淆の情報があふれているため、やみくもに検索をかけての情報収集はおすすめできない。まずは適切なソースに当たることからはじめるべし。東京・有楽町にある支援センターに足を運ぶのも有効だ。

ふるさと回帰支援センター
東京と大阪を除く45道府県の自治体と連携し、地方移住に関する相談を受け付けている。地方での暮らしや仕事に関するセミナーも頻繁に開催し、希望を具体化するのに役立つ。
住所|東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館8F
開館時間|10:00〜18:00
休館日|月曜、祝日
Tel|03-6273-4401

移住・交流推進機構(JOIN)
自治体の補助制度など移住全般の情報に加え、地域おこし協力隊の募集や、協力隊に関するセミナーといった情報を随時発信。全国で活躍する隊員のインタビューも多数掲載。
URL|www.iju-join.jp

Q.実際どんな仕事をしているの?
A.活動内容はさまざま!自分に合った仕事が見つかる

ひと口に地域おこし協力隊といっても、その活動内容は多岐に渡る。専門的なスキルを生かせる仕事から、地域活動支援まで幅広くあるので、自分に合ったものを選ぼう。雇用形態や給与、勤務時間なども多様なので、応募を絞る段階で必ず確認を。

Q.ミスマッチを防いで定住するには?
A.実際に話して自治体職員の熱意を確認すべし

就任後に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐためには、自治体職員と電話やZoomで直接対話してみるのがおすすめ。担当者の熱意を確認でき、募集要項に書かれていない本音が聞けることも。移住先を絞ったら現地を訪れて、複数の視点からの情報収集を。

Q.収入面をカバーするには?
A.スキルを生かした副業がおすすめ。隊員限定の補助制度も

地域おこし協力隊の収入は月収16~18万円の自治体が最も多く、約5割に及ぶ隊員が生活費の足しに何らかの副業をしている。副業を希望する場合は副業の可否や拘束時間について確認を。自治体によっては、任務期間中の住居に関する支援、交通費に関する支援を行うなど、各種補助制度を設けているところもある。

Q.地域おこし協力隊、退任後の暮らしは?
A.約6割が地元づくりを達成し3人に1人は起業している

参考:総務省「令和2年度 地域おこし協力隊の定住状況等に係る調査結果」

地域おこし協力隊での活動をきっかけに人とのつながりなど地域での土台をつくり、任期終了後もその土地にとどまる人は約5割に及ぶ。近隣市町村に定住する人を含めれば約6割が、“第2の地元”づくりに成功しているのだ。コネクションを生かして新たな仕事に就いたり起業したりと、引き続き地域で活躍する隊員も多い。
 

  

text: Miki Yagi
Discover Japan 2022年3月号「第2の地元のつくり方」

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