旬のトピックをお届け!
ニッポンの酒トピックス
日本酒を筆頭に、ウイスキー、クラフトビール、日本ワインなど、いま改めて日本の酒業界ではホットなNewsが満載。
その中で編集部が厳選した、話題の酒トピックスをランダムでご紹介。
トピック①_ウイスキー人気が天井知らず⁉
ウイスキー発祥の地として知られるアイルランド、ほかスコットランド、カナダ、アメリカに並び、世界の5大ウイスキーのひとつに数えられるジャパニーズ・ウイスキー。日本最古のモルトウイスキー蒸溜所が、大阪・山崎に開設したのが1923年のこと。日本におけるウイスキーの歴史はこの山崎蒸溜所の誕生からはじまり、以来進化を続け、日本人の醸し出す繊細かつ優美な味わいのジャパニーズ・ウイスキーの質の高さが、いま国内外で高く評価されている。
近年、国内市場においては、ハイボールを筆頭にさまざまな飲み方で楽しめる点でもウイスキーの人気が高まっており、市場推移が増加の一途をたどっている。また、男性的なイメージが強いウイスキーだが、実は女性が人気を牽引しているのだ。
トピック②_日本ワインの先駆者 メルシャンの新・醸造所が誕生
日本ワインの先駆者であるメルシャンが2018年9月、長野県塩尻市に新しい醸造所「シャトー・メルシャン 桔梗ヶ原ワイナリー」をオープンさせた。
こちらは、日本ワインとしてはじめて国際ワインコンクールで大金賞を獲得した「シャトー・メルシャン 信州桔梗ヶ原メルロー1985」の流れをくむ「桔梗ヶ原メルロー シグナチャー」、テロワールシリーズ「桔梗ヶ原メルロー」、ワイナリー限定販売の「桔梗ヶ原メルロー ロゼ」の醸造に特化したワイナリー。
1938年に開場した歴史ある「塩尻工場」の建物を生かした新しい設備で、地域活性化と、日本ワインのさらなる価値向上と普及を目指す。
トピック③_東京都のブルワリーが1年半で倍増!?
47都道府県で最も小規模醸造所(マイクロブルワリー)が多い東京都。2018年9月末時点で51カ所。’17年3月末では24カ所であり、1年半で倍増したことになる。
特徴的なのは、新規ブルワリーの8割が飲食店も併設した「ブルワリーパブ」であること。1店舗を賄う小さな設備であれば比較的安価に導入できることや、造り手と飲み手が直接交流できるという利点が普及の理由だ。この流れが全国へと広がりはじめている。
2018年11月30日、二子玉川の裏路地エリアに商業ビル「柳小路 南角」がオープン。二子玉川発のクラフトビール「ふたこビール醸造所」が出店した。こちらもあわせてチェックしてみてほしい。
ふたこビール醸造所
住所:東京都世田谷区玉川3-13-7 柳小路南角2F
Tel:03-6411-7125 営業時間:11:30 ~ 23:30(L.O.23:00)
定休日:なし(年末年始除く)
NEXT HITは国産ウォッカ!?
この数年、クラフトビールやクラフトジンといった、こだわりの味を追求する小規模生産のニッポンの酒がムーブメントとなっているが、いま注目されているのが〝国産クラフトウォッカ〞。中でも「KEYS&BRICKS」は、福井県で100年以上続く日本酒蔵元「西岡河村酒造」の技術と素材を生かし製造した酒。高い度数を保ちながら、高いアルコール度を感じないすっきりした味は、ウォッカのイメージを鮮やかに覆す。
いま、編集部が最も注目しているのは「風土を醸す酒」。トピックスでも紹介したような、酒造りの技術を磨き、日本酒や農業の未来についてそれぞれが考え、アクションを起こしている蔵元や醸造所にフォーカスをあてて紹介したのが、2018年12月6日に発売した『Discover Japan Vol.87 特集 新時代到来! いま飲むべきは、風土を醸す酒』だ。
この続きはぜひ雑誌を手に取って、残りわずかとなった今年、あるいは年明けから、飲んでみたい酒を見つけてみては、いかがだろうか。
(text:Ryosuke Fujitani, Discover Japan, photo:Hiroyuki Joraku)
※この記事は2018年12月6日に発売し『Discover Japan Vol.87 特集 新時代到来! いま飲むべきは、風土を醸す酒』に掲載した内容を一部抜粋して制作しています