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祖父の代から続く宮大工「GIRIDO/ギリド」
正しい知識と作法でつくる、純日本製の新しい神棚

2021.7.5
祖父の代から続く宮大工「GIRIDO/ギリド」<br><small>正しい知識と作法でつくる、純日本製の新しい神棚</small>

GIRIDO(ギリド)は、宮大工による伝統技法を用いた新しい家庭用神棚ブランド。神社本殿の御扉等で用いられてきたこの伝統技法は、神社建築業界内では通称「ギリ戸」と呼ばれ、造り継がれてきた。長く深い歴史がありながら、職人らしか知り得ない、いわば幻の職人用語。辞書でも見つけられないこの「ギリ戸」という言葉に敬意を表するかたちで「GIRIDO」という名が付けられた。

現代のライフスタイルに合うスタイリッシュさも大切にしつつ、神棚の 伝統に敬意を表した重厚感、神社の鳥居のような神聖さも感じることのできる佇まいになっている。

神具に関する正しい知識や作法に則った
本物の神棚づくり

福井賢治さん

「GIRIDO」を展開するwoodpeckerは、いちょうの木のまな板をはじめとする暮らしの道具メーカー。そして、その主宰者で木工職人の福井賢治さんは、祖父の代から続く木地師(仏具や神棚、神輿の木製部分の製造を手がける職人)の家に生まれた。そうしたバックグラウンドを持つゆえ、神棚は福井さんにとっていわばDNAであり、製品づくりの原点。そして、正しい知識や作法に則った本物の神棚づくりにこだわっている。

企画・販売 woodpecker 代表
福井賢治(ふくい・けんじ)
祖父の代から続く神仏具製造(神輿や仏壇)の家系に生まれ育ち、家具制作や神仏具製造を経て、2007年に「woodpecker」を創業。ビジネスガイド社主催 第41回 大阪インターナ ショナル・ギフト・ショー春「新商品コンテスト 準大賞」受賞、ロハスクラブ主催 第3回 ロハスデザイン大賞 2008「モノ部門」最終エントリーノミネート。

現代の暮らしや住環境に調和したデザイン

小保田庸平さん

「GIRIDO」の意匠は、日本の伝統工芸品などにデザインの力で新たな息吹を与える気鋭の手工業デザイナー・大治将典さんが担当。あくまで「神棚は使うための道具である」という前提のもと、神具としての機能や使いやすさと、固定観念にとらわれない革新性の両立を追求し、唯一無二の美しいデザインに仕上げている。

大治将典さん

プロダクトデザイン
大治将典(おおじ・まさのり)
広島市生まれ。「Oji & Design」代表、手工業デザイナー。大学卒業後、建築設計事務所、グラフィックデ ザイン事務所を経て「Oji & Design」を設立。日本のさまざまな手工業品の生い立ちや特性をふまえたプロダクトデザインを統合的に手がける。2011年「ててて協働組合」を共同設立、共同代表。「ててて見本市」共同主催。

製造
小保田庸平(こぼた・ようへい)
神社・御堂の建築、神棚・御神輿等の製造を行う「唐箕屋本店」の宮大工。唐箕屋本店は創業120余年の伝統を誇る老舗で、小保田さんは2004年より四代目社長に就任。唐箕屋本店という社名は、もともと農機具である唐箕(とうみ)を製作していたことに由来する。

宮大工の伝統技術が生み出す"扉の音"

神殿の扉が開かれる時、「ギギギィ」という木の軋み音が鳴り響くのを聞いたことはないだろうか。あれは、頭を垂れた参拝者に神様と向き合っていることを知らせてくれる音。

GIRIDOの置き型神棚の扉は、宮大工による熟練の伝統技法により、開閉時に「ギギギィ」と木が軋む音が鳴り響く。これは、神社本殿の御扉にも用いられている特殊な技法で、蝶番金具等を一切使用していない。扉の上下につくられた「ほぞ」と呼ばれる突起を、土台につくられた丸い「ほぞ穴」に差し込 むことで、取り付けられている。

音が鳴る仕組みは、ほぞの形にある。このほぞとほぞ穴は、丸形でも多角形でもない、「かすかな角を持つ、限りなく丸形に近いかたち」をしている。このため、扉を開閉することでほぞの角が触れながら回っていくため、木の軋む「ギギギィ」という独特の音を生み出す。寒冷地でゆっくり育まれた木曽檜は目が詰まっていて、水分含有量が少ないのも特長のひとつ。木材が伸縮しにくいため、長くいい音を出し続けるというのも、本物にこだわるGIRIDOの魅力。

GIRIDO 神棚 置き型

伝統的な置き型タイプ。宮大工の技術でギリ戸(ぎりど)と呼ばれる神社建築の工法を家庭用神棚の中に再現。扉を開けるとギリ戸特有の「ギギギィ」という神社の御扉と同じ大きな音がする。神様の依代となる札を内部にお納める。

価格|4万9500円(税抜)
サイズ|高さ355×幅306×奥行115mm
収められる御札のサイズ|角祓大麻/縦263×横82×厚さ5mm、頒布大麻/縦245×横68×厚さ2mm
素材|木曽桧(ひのき)

GIRIDO 神棚 壁掛け型

壁掛けもできる軽量タイプ。裏側にキーホールと磁石があるため、壁を大きく傷つけることなく画鋲やネジ一本で容易に取り付けることが可能。札を裏から差し込み祀る。

価格|2万7500円(税抜)
サイズ|高さ303×幅207×奥行き42mm
収められる御札のサイズ|頒布大麻/縦245×横68×厚さ2mm
素材|木曽桧(ひのき)

《HOW TO》
神棚を祀る場所と方法は?

地域によって異なり、住宅事情もさまざま。生活スタイルに合わせて「できるかたちで無理なく」祀れる基本的なポイントを紹介。

神棚は、家族全員がお参りやお供えのしやすい明るく清らかな場所を選び、目の高さよりも高い場所に、南向きまたは東向きに祀る。神棚を祀った場所の上に部屋などがある場合は、天井に「雲」「天」「空」などと書いた白い紙(奉書紙)を貼ると良い。

神棚と仏壇を同じ部屋に祀ることは問題ないが、向かい合わせにしないことが好ましいと言われている。また、神棚は仏壇とは異なり、代々引き継いでいくものではない。汚れてきたら、新しいものと取り替える。取り替える際、古くなった神棚は氏神神社などでお焚き上げをしてもらおう。

御札の祀り方は?

御札は毎年新しいものを祀る。全国の神社で6月と12月に行われる「大祓(おおはらえ)」と呼ばれる時期がおすすめ。年末の大掃除では神棚もハタキで埃をはらい、布巾で乾拭きをし、1年の汚れを落とす。この時に新しい御札を祀るのも良い。ただし、12月29日・31日に御札を交換するのは避けた方が良いと言われている。

神社でもらった御札は神棚の内部に納め、扉がある場合は扉を閉める。神棚が壁掛け型の場合は、後部に挟み込み。一番手前に神宮大麻(八百万の神の中でも最も尊い天照大御神が宿る伊勢神宮の御札で全国の神社でも授かることができる)、次に地縁や血縁によりお参りしている氏神神社の御札、次に個人的に信仰しお参りしている崇敬神社の御札を重ねる。神道において、複数の御札を同時に祀ることは問題ない。

神棚には扉が1枚の「一社造り」と3枚の「三社造り」があり、三社造りの場合は中央に神宮大麻、向かって右手に氏神神社の御札、左手に崇敬神社の御札を祀る。また、普段は閉めたままの扉は、御札の交換や掃除をする時に加え、正月の三が日や慶事、お参り時に開ける地域もある。

神具のお供え・お参りの仕方は?

神具のお供えは、榊立に榊(1対)、瓶子に酒(1対)、高月に米(1個)、塩(1個)、水玉に水(1個)が基本のセット。中央奥に米、向かって右手前に塩、左手前に水を置く。毎日新しいものをお供えすることが好ましいが、難しい場合は毎月1日と15日にお供えすることをおすすめ。

お参りの仕方は、神社の参拝と同様に「二拝二拍手一拝」で行う。深いお辞儀を2回、拍手を2回、再び深いお辞儀を1回、気持ちを込めてお参りしよう。

左から 小保田庸平さん、福井賢治さん、大治将典さん

「本物」にこだわりつつも、新しさも持ち合わせたGIRIDOの神具をインテリア感覚でお部屋に取り入れてみてはいかが?

GIRIDO
https://www.hello-woodpecker.com/girido/


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