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能声楽家・青木涼子 コロナ禍ニューノーマルスタイルのアルバムリリース & 8月22日サントリーホール公演

2021.6.29
能声楽家・青木涼子 コロナ禍ニューノーマルスタイルのアルバムリリース & 8月22日サントリーホール公演
©RYO HANABUSA

現代音楽の本場ヨーロッパを中心に活躍する国際的アーティスト、能声楽家・青木涼子氏が7年ぶりのセカンドアルバム「夜の詞 Yoru no Kotoba」をリリースする。月や夢など「夜」にまつわる能声楽とチェロの曲をセレクション。共演者は世界最高の現代音楽集団、フランスのアンサンブル・アンテルコンタンポランのチェリスト、エリック=マリア・クテュリエ。

青木氏は、コロナ禍の2020年5月よりヨーロッパの演奏家とリアルタイムにリモート演奏するYouTubeライブ新型コロナウィルス終息祈願「能声楽奉納」を配信。オランダの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ドイツの現代音楽の最高峰アンサンブル・ムジークファブリークとも実現した。今回のCD制作も同じ方法で、日本とフランスを繋いでリモート・セッションを行った。両拠点で同時録音したものをミックス。コロナ禍でのニューノーマルなスタイルで実現した今の時代を象徴するアルバムとなる。

青木氏とクチュリエは、2017年パリで細川俊夫作曲オペラ《二人静ー海から来た少女ー》の世界初演の際に初共演。そして今年8月22日にサントリーホールにて同曲で再び共演する。今回のアルバムはその会場での先行発売を予定している。アルバムジャケットは、Remi Takenouchiのディレクションの元、フォトグラファーの花房遼による撮り下ろし。青木涼子氏の今夏の活動にぜひ注目。

「夜の詞 Yoru no Kotoba」能声楽とチェロのための作品集
ALCD-131 2800円(税抜)(予定)
青木涼子(能声楽)
エリック=マリア・クテュリエ(チェロ)
スリーネ・F・ヘレナバレーナ:夜 (2018)
ジェイミー・マン:四 ( 2017)
トーマス・ヴァリー:能に注ぐ5つの眼差し (2019)
アンナキアーラ・ゲッダ:物の怪 (2018)
ヤニス・ペトラスケヴィチ:月 (2019)
製造・発売元:ALM RECORDS / コジマ録音 http://www.kojimarokuon.com

©Hiroaki Seo

能声楽家
青木涼子(あおき・りょうこ)
能の「謡」を現代音楽に融合させた「能声楽」を生み出し、現代の作曲家を惹きつける「21世紀のミューズ」。ペーテル・エトヴェシュ、細川俊夫らこれまでに世界19ヵ国50人を超える作曲家たちと新しい楽曲を発表。

2013年ジェラール・モルティエに見出され、テアトロ・レアル王立劇場での衝撃的なデビューを皮切りに、現代音楽の本場ヨーロッパを中心に活動。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポランなどトップオーケストラとソリストとして共演するほか、パリの秋芸術祭、ムジークフェスト・ベルリン、バルトーク・フェスティバルなど世界の代表的な音楽祭にも招聘される。世界からのオファーが絶えない、現代音楽で最も活躍する国際的アーティストのひとり。

国内において自ら主催する新曲委嘱シリーズ「能×現代音楽」を2010年より毎年開催し、2014年にデビューアルバム「能×現代音楽」(ALCD-98)をリリース。コロナ禍においては世界の演奏家とリモート演奏するYouTubeライブ「能声楽奉納」を開催し累計8,000回視聴され国内外のメディアで話題になるなど、常に新しい表現に挑戦している。東京藝術大学音楽研究科修士課程修了(能楽観世流シテ方専攻)。ロンドン大学博士課程修了。2015年度文化庁文化交流使。2019年度第11回「創造する伝統賞」受賞。https://ryokoaoki.net/

©Amandine Lauriol

エリック=マリア・クテュリエ(チェロ)
ピエール・ブーレーズの創設したアンサンブル・アンテルコンタンポランのソリストとして欧州最高峰に位置する演奏家の一人。パリ国立高等音楽院でロラン・ピドゥそしてクリスチャン・イヴァルディの元でチェロおよび室内楽を学んだ後、パリ管弦楽団に入団。ボルドー国立管弦楽団のプリンシパル・ソロを経て、2002年にブーレーズにその才能を見出された。どんな難解な曲も弾きこなすダイナミックな技術と、深く繊細な音楽性で古典から現代曲まで幅広く才能を発揮し、ショルティ、ジュリーニ、サヴァリッシュ、マゼールといった名だたる指揮者と共演してきた。現在、ソリストの活動と並行し、パリ国立高等音楽院の准教授として後進の育成にも力を注ぐ。またトリオ・タルヴェグのメンバーとしても新譜を発表し、ジャズや電子音楽の分野での演奏も注目されている。日本では2019年東京交響楽団の演奏会にて、ジョナサン・ノット指揮ヤン・ロビン《クォーク》でソリストを務めた。

8月22日サントリーホールで
細川俊夫 《二人静 ―海から来た少女―》日本初演

細川俊夫:オペラ『二人静』(2017年世界初演時) ©Ensemble intercontemporain

サントリーホールは2021年8月22日(日)〜8月28日(土)に、現代音楽を紹介する「サントリーホール サマーフェスティバル2021」を開催。今年は世界最高の現代音楽集団、フランスのアンサンブル・アンテルコンタンポラン(EIC)と音楽監督・マティアス・ピンチャーを招聘。

8月22日のオープニングには、EICが委嘱し、2017年パリで世界初演された細川俊夫《二人静 ―海から来た少女―》を日本初演する。能『二人静』をベースとした平田オリザ氏の台本。地中海の海岸にたどり着いた難民の少女の身体と魂に、日本の亡霊『静御前』が入り込み、戦争や憎しみの争いへの悲しみを歌う室内オペラ。コンサート後半にはメゾ・ソプラノ・藤村実穂子氏、テノール・ベンヤミン・ブルンス氏がマーラー『大地の歌』を歌う注目の演奏会。

©Ensemble intercontemporain
©Ensemble intercontemporain

サントリーホール サマーフェスティバル2021
ザ・プロデューサー・シリーズ アンサンブル・アンテルコンタンポラン ~パリ発 ―「新しい」音楽の先駆者たちの世界

「東洋―西洋のスパーク」
開催日時|2021年8月22日(日)18:00開演(17:20開場)
会場|サントリーホール 大ホール(東京都港区赤坂1丁目13-1

曲目
細川俊夫(1955〜):オペラ『二人静』~海から来た少女~(2017)[日本初演]*
原作(日本語):平田オリザ 能『二人静』による(1 幕 1 場/英語上演・日本語字幕付/演奏会形式
グスタフ・マーラー(1860〜1911)/コーティーズ 編曲:『大地の歌』(声楽と室内オーケストラ用 編曲(1908~09/2006)

出演
ソプラノ:シェシュティン・アヴェモ *
能声楽:青木涼子 *
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子 **
テノール:ベンヤミン・ブルンス
指揮:マティアス・ピンチャー
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
アンサンブル CMA *

チケット料金
S席:5000円
A席:4000円
B席:3000円
学生:2000円
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/feature/summer2021/producer.html


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