有名ギャラリーが注目するうつわ作家
「矢田久美子」
数多くのうつわと向き合い、うつわ作家に寄り添うギャラリーがあります。今回は「うつわ謙心」の佐藤謙心さんに、いま注目しているうつわ作家・矢田久美子さんを紹介いただきました。彼らがつくるうつわは、日々の食卓にさまざまな彩りを添えてくれます。暮らしを慈しむ気持ちをもたらしてくれる、そんなうつわがきっと見つかるはず。
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≫2020年12月号「うつわ作家50」
うつわ謙心
20代の頃から和のうつわに携わり続ける店主・佐藤謙心さんが営むギャラリー。3.5 坪と小さいスペースながらもスタイリッシュな雰囲気の店内には、「繊細」で「個性的」なうつわを中心に、30名前後の作家のうつわが並んでいる。
www.utsuwa-kenshin.com
矢田久美子(やだ・くみこ)
熊本県熊本市生まれ。京都市立芸術大学美術学部卒業。企業の広報やデザイン専門学校の講師を経て、2008年、佐賀県立有田窯業大学校入学。卒業後、有田にGalleri Tempeltraeを開業。
フリーハンドで描く水彩画のような草花
手にしっとりとなじむなめらかなフォルムと、オリジナルの手法を用い、繊細な線と愛らしい色で柔らかに、そしてカラフルに描き出す絵付が魅力。絵付のうつわはすべて一点もので、表情が一つひとつ異なる。
「フリーハンドで描く草花は水彩画のような雰囲気。大人のかわいらしさがあり、ついつい見とれてしまいます。このような絵付は矢田久美子だけだと思っています」(佐藤謙心さん)。伝統的な模様を描く染付もつくる。
上絵草花づくし飯碗
実在する植物と矢田さんがイメージした草花を描いたうつわの内側では、1頭の蝶が舞っている。「高台部分の銀色はパラジウム彩のため、銀彩のように変色することなく、このままのきれいな銀色を保ちます」(佐藤謙心さん)
上絵草花づくし飯碗
サイズ|φ298×H58㎜
重量|1245ℊ
価格|1万450円
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text: Miyu Narita photo: Norihito Suzuki
2020年12月号「うつわ作家50」