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《愛媛・八幡浜港〜大分・臼杵港》
四国と九州を結ぶ最初のフェリー航路
|国内のおすすめ船旅ルート9選

2025.8.20
<small>《愛媛・八幡浜港〜大分・臼杵港》</small><br>四国と九州を結ぶ最初のフェリー航路<br>|国内のおすすめ船旅ルート9選

島国・日本にはさまざまな海の道がいまもある。物流や文化交流の懸け橋となった歴史あるルートや、船だからこそかなう旅路など、個性豊かな航路を編集部が9つに厳選。今回は四国と九州を結ぶ最初のフェリーとその航路をご紹介!

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愛媛・八幡浜港〜大分・臼杵うすき
宇和島運輸〈あけぼの丸/おおいた〉
四国開発フェリー〈おれんじ四国/おれんじ九州〉

航行距離|67㎞ 所要時間|2時間25分

漁業基地、農水産品の集荷港として発展してきた愛媛・八幡浜港。明治時代には紡績、鉱山、養蚕などの近代産業により“伊予の大阪”と称されるほどに栄えたが、商都としての歴史は海運の発展と切っても切り離せない。戦後、陸上交通の発達とともにその地位は低下したものの、1965(昭和40)年に「宇和島運輸」が四国と九州を結ぶフェリーを初就航。そして港は再出発を図る。

瀬戸内海と宇和海に挟まれた、日本一細長い佐田岬半島の「伊方の風車」。海・空・緑が調和する景色の中で、9基の真っ白な風車が穏やかに回り続ける

大橋の建設、鉄道の発達と時代の影響を受けてきた海上交通だが、陸路や空路が発達した現代でも本航路は南予地域と九州を結ぶ最短ルート。年間約47万人もの人々が利用する海の玄関口として現役で活躍しており、2025年5月には大分・臼杵港に新フェリーターミナルが運用開始。観光や物流に変化が起こるかもしれない。

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〈宇和島運輸〉

2017年に就航したホテルライクな船内の「あけぼの丸」

船舶DATA
あけぼの丸
全長|121.4m
全幅|16m
総トン数|2694t
客室数|5室
定員| 546名
車の積載|可(160台)
就航年| 2017年
Wi-Fi|あり

おおいた
全長|116.5m
全幅|16m
総トン数|2446t
客室数|6室
定員| 535名
車の積載|可(150台)
就航年| 2004年
Wi-Fi|あり

マット・毛布・枕を完備した1等客室。操舵室下にある専用ラウンジも利用できる

客室DATA
あけぼの丸 個室/特等客室1室、1等客室4室
区画スペース/2等客室500名
おおいた 個室/特等客室1室、1等客室5室
区画スペース/2等客室483名

問|宇和島運輸
Tel|0894-23-2536(8:30~17:00)

 

〈四国開発フェリー〉

臼杵港から出港した「おれんじ四国」と「おれんじ九州」がすれ違うさまも見どころ。ぜひ甲板に出て記念撮影を

船舶DATA
おれんじ四国
全長|119.9m
全幅|16.4m
総トン数|2918t
客室数|6室 定員|485名
車の積載|可(130台)
就航年| 2008年
Wi-Fi|あり

おれんじ九州
全長|119.9m
全幅|16.4m
総トン数|2924t
客室数|6室 定員|485名
車の積載|可(130台)
就航年| 2007年
Wi-Fi|あり

4名まで過ごせる1等洋室

客室DATA
おれんじ四国 個室/特等室1室、1等洋室2室、1等和室2室、1等ペット室1室
区画スペース/2等411名
おれんじ九州 個室/特等室1室、1等洋室2室、1等和室2室、1等ペット室1室
区画スペース/2等415名

問|四国開発フェリー
Tel|0898-64-4121(9:00〜17:30)

 

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text: Natsu Arai
2025年7月号「海旅と沖縄」

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