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《九州観光まちづくりAWARD2024》
九州で頑張っている事業者の方々に出会いました

2024.10.2 PR
《九州観光まちづくりAWARD2024》<br><small>九州で頑張っている事業者の方々に出会いました</small>

2024年、2回目を迎えた、JR九州が主催する「九州観光まちづくりAWARD」。食・ものづくり・賑わいなど、風土と人を生かしたさまざまな取り組みに触れることは、心震わせる感動の連続! 今回ご紹介した13組は「九州観光まちづくりAWARD」の最終選考に残った皆さん。7名の審査員とともに、白熱したアワードを振り返ろう。

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熱を帯びる検討委員会
視察後の7月某日、審査員が再集結し受賞者を決めるべく検討委員会が開かれた。九州をめぐる旅を重ね、審査員同士の仲も深まり、前回よりもさらに深く徹底的に議論された

2022年に始動した「西九州観光まちづくりAWARD」を含め、3回目のアワードとなった「九州観光まちづくりAWARD2024」。今回も「にぎわいづくり」、「ものづくり」、「食」、「宿(おもてなし)」をテーマに、候補者を募ったところ、うれしいことに自薦・他薦含め応募が殺到した。

個性豊かな取り組みを事務局が一つひとつ審査し、最終選考には13組の候補者が選ばれた。その後、7名の審査員が3泊4日で九州各地をめぐった。実際に目で見て、話を聞き、手で触れ、舌で味わい、空気を隅々まで感じ、熱い思いを受け取ってきた。

視察では審査員一同「まだこんなにすごいところがあったのか」、「どこが受賞してもおかしくない」と九州のポテンシャルの高さに驚かされるばかり。

後日行われた検討委員会では、多角的な視点から熱い討論が繰り広げられる。大賞の「喫茶 竹の熊」は満場一致。部門賞も納得の取り組みが選ばれた。

また今回は、NEXT CREATEに選ばれたふた組も話題に。「リバーバンク」の坂口さんは、活動15年目で若い世代に引き継ぎ、「めぐりめぐらす」では九州の未来を感じさせる、若い世代の宮﨑さんが登場してくれた。

「これからは“地域文化経済圏”の時代。地域に眠るものを掘り下げ、素晴らしさを共有し、地域で潤うという循環が広がっていくだろう」と立川さん。

その一端を担う「九州観光まちづくりAWARD」は、今後ますますその開催意義が高まっていくことだろう。

ロゴは、アワードを通して新たに生まれるであろう縁により、「ひと」と「まち」が循環し、ゆるやかにつながる九州の未来を表現。手掛けたのは長崎・福岡で活躍するデザイナー・川路あずさ氏

基本理念
九州に根付き、魅力ある「まち」へと成長させる人物・団体を称え、地域の誇りになり、さらには旅人に感動を与えていく。

目的
九州で、その地域ならではの伝統・伝承を守りながら、未来に向けて新しい「もの」「こと」「風景」 を生み出している方々に光を当て、その土地ならではの魅力を発信する。

審査基準
1「伝統」そのまち固有の風土、歴史、伝承を尊重している。
2「進化」既存の概念にとらわれず、未来につながる新たな価値を創造している。
3「循環」豊かな自然を生かし・守り、持続的に発展している。
4「共働」まち全体を巻き込みながら、尽力している。
5「多様」旅人、住民を問わず、誰もが体感できる。

募集対象
九州エリアで以下の事業などに従事し、
その地域ならではの伝統・伝承を守りながら、新しい「もの」「こと」「風景」を生み出している人物および団体
◎飲食業、菓子製造業、農業、漁業など
◎工芸、物産、お土産、体験プランなど
◎イベント、地域の産業・取組み、複数の事業者・コンテンツで構成するツーリズム形成など
◎宿泊施設、民泊など

スケジュール
1月26日〜3月29日 募集期間
〜書類選考〜
5月28日〜31日 ノミネート者の視察
7月18日 検討委員会・受賞者決定
12月4日 表彰式

受賞者
大賞 Foreque(喫茶 竹の熊) 熊本・南小国町
金賞 ものづくり部門 筒井時正玩具花火製造所 福岡・みやま市
金賞 食部門 陶芸家・宇佐美裕之、料理家・宇佐美友香 大分・臼杵市
金賞 にぎわいづくり部門 ひのさと48  福岡・宗像市
金賞 宿(おもてなし)部門 該当なし
特別賞 –NEXT CREATE- めぐりめぐらす 長崎・五島市
特別賞 –NEXT CREATE- リバーバンク 坂口修一郎 鹿児島・南九州市

審査委員会

今回のアワードでは、ご夫婦で頑張っているところが多かった! というのが印象的でした。宇佐美さんのうつわと料理の共演をはじめ、筒井時正玩具花火製造所喫茶 竹の熊cocoNotsuなど、お互いの得意なところを生かして支え合う姿に胸を打たれました。ノミネートされた皆さんの、今後のますますのご活躍を楽しみにしています。

審査委員長
九州旅客鉄道代表取締役社長
古宮洋二
福岡県出身。九州大学工学部を卒業後、日本国有鉄道に入社。九州旅客鉄道では九州新幹線の全通と豪華列車「ななつ星in九州」の実現に尽力。2022年4月に現職に就任

喫茶 竹の熊は、山の中にありながら、コンテンツのよさで世界からも注目されているのが見事! 文句なしの大賞です。リバーバンクの野外イベントにも感動。坂口さんが土地に眠る資産を掘り起こし、イベントを通して、みんなに素晴らしいものだと再認知させた。その功績は大きいです。そのカルチャーは今後も続いていくことでしょう。

伝統技術ディレクター
立川裕大
長崎県出身。最先端の空間に伝統工芸のアートオブジェなどを別注製作するブランド「ubushina」と、国内初となる伝統工芸のラグジュアリーブランド「AMUAMI」を主宰

毎回、九州の皆さんの秘めた情熱に感動します。筒井時正玩具花火製造所の宿「山の家」、「川の家」は、花火を楽しむための宿というコンセプトがしゃれていてすてき! モダンに古民家を生かしているのが素晴らしいと感じました。また、宇佐美さんの心と身体に優しい美しい料理も美味しかった。うつわもシンプルでとってもすてきでしたね。

ホテルジャーナリスト
せきねきょうこ
仏アンジェ西カトリック大学留学後、スイスの山岳リゾート地で観光案内所に勤務。環境・癒し・おもてなしを軸に現場主義を貫く。近著に『星野リゾート10の物語』など

宇佐美さんご夫婦は国宝・臼杵石仏を守りながら、伝統や地域の文化をお二人のセンスで美しく魅せているのが心に残りました。HIKEは河川敷で地域を盛り上げるという取り組みもいいなと感じました。つくっているジュースもクオリティが高い! ほかの候補者の方々も地域に根づいた真っ当な活動をされていて素晴らしかったです。

菓子研究家
福田里香
福岡県出身。食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。著書に『季節の果物でジャムを炊く』(立東舎)、『新しいサラダ』(KADOKAWA)ほか多数

私自身ハードをつくる立場ですが、ソフトで皆さんがどんな賑わいをつくっているか勉強になりました。喫茶 竹の熊は社会に対して林業がどうあるべきか、新しい可能性を探る高い視座をもって活動されていることに感銘を受けました。さらにグローバルとローカルの視点をもち、これからますます活動を広げていかれることが想像できました。

建築家
永山祐子
東京都出身。LOUIS VUITTON京都大丸店、ドバイ国際博覧会日本館などの建築を担当。受賞歴に、東京建築賞優秀賞(2018)、照明学会照明デザイン賞最優秀賞(2021)など

アワードでの視察を通じて、自分のものの見方が、とても豊かになったことを感じます。めぐりめぐらすは、プレゼンターの宮﨑さんの意識の高さに感化され、私も地元・長崎のために何かできることはないだろうか? と考えるきっかけになりました。九州のいろんな方に出会えて、たくさんの希望や人生のヒントをもらったように思います。

俳優
宮﨑香蓮
長崎県出身。島原ふるさとPR大使。第11回全日本国民的美少女コンテスト演技部門賞受賞後、デビュー。ドラマや映画、舞台などで活躍。長崎の魅力を県内外に発信

筒井時正玩具花火製造所は、美しくデザインされた花火が有名なので知ってはいましたが、米づくりや宿まで手掛けているということに驚きました。ひのさと48は団地の老朽化という社会問題を、多くの人を巻き込みながら解決していて素晴らしかった。住民や常駐するスタッフの皆さんが和気あいあいとしていて、温かい気持ちになりました。

Discover Japan統括編集長
髙橋俊宏
岡山県出身。雑誌メディアを軸に、イベントや場づくりのプロデュース、デジタル事業や海外展開などにも積極的に取り組む。審査員やアドバイザーの実績も多数

旅の目的となる、新しいモノ・コト・風景が九州を元気にする

2024年度も多くの応募をいただき、また素晴らしい取り組みの数々に、最終選考を絞るのは大変なことでした。応募くださった方々に感謝いたします。JR九州としても、食・ものづくり・賑わいという観光の根幹を担う方々と出会い、その魅力を世界へ発信するというアワードの意義をあらためて感じました。ぜひ九州に散らばる取り組みをめぐる旅を楽しんでほしいです。

また、九州の観光やまちづくりにかかわる皆さまの交流の場になってほしいと願いを込めて、’25年にアワード初のシンポジウムを開催予定です。受賞者同士の交流でどんな化学反応が生まれるか、いまから楽しみです。一般の方々にも参加いただき、皆で九州を元気にするイベントを目指しています。

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九州観光まちづくりAWARD2023
 
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text: Nozomi Kage photo: Hiromasa Otsuka
Discover Japan 2024年10月号「自然とアートの旅。/九州」

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