睡眠の質を高める環境づくり
|理想の寝姿勢、香り、音楽とは?
睡眠の効果やよりよい睡眠をめぐる科学的研究が進んでいる。ここでは、睡眠学の第一人者である内村直尚さんに、眠りについてうかがった。
監修=内村直尚(うちむら なおひさ)
久留米大学学長。日本睡眠学会理事長。睡眠医療の第一人者として、幼少期からの睡眠の大切さを知り、生活習慣の改善を目指す学習「眠育」の普及にも尽力。『知識ゼロでも楽しく読める!睡眠のしくみ』(西東社)など著書多数。
仰向け・うつ伏せ・横向きで、
何が変わる?

寝姿勢は主に3種類あり、それぞれに特徴がある。日本人の約半数がそうであるとされる仰向けは、体圧が分散され血行もよくなるものの、舌の沈下によりいびきや無呼吸を招きやすい。いびき対策に有効なのは横向きで、気道が確保され臓器への負担も少ないとされるが、同じ姿勢が続くと身体のゆがみや肩凝りの原因となる。一方、うつ伏せはリラックスできる反面、首の痛みや呼吸が浅くなる懸念がある。快眠には好みも大切だが、背骨をまっすぐに保ち、自然に寝返りを打てることが第一だ。
モーツァルトを聴くと眠くなる!?

就寝前に音楽を聴くのもポイント。特に、リズムが一定で静かな曲や、モーツァルトなどのゆったりとしたクラシック音楽に包まれると、副交感神経が優位になり、就寝前にリラックスできる。モーツァルトの楽曲に多いとされる「1/fゆらぎ」のリズムにも、リラックス効果があるという。反対に、テンポの速い曲を聴くと、交感神経が優位となり、脳が覚醒する。音楽を巧みに使い分ければ、睡眠の質が高まるというわけだ。
夜はラベンダー、朝はオレンジ系の
香りでととのえる

副交感神経を優位にしてリラックス状態へ導く有効な手段のひとつが香りだ。就寝前にはラベンダー、カモミール、白檀といった鎮静系の香りを活用すると、心身の緊張がほぐれて自然な眠気が促される。こうした香りを寝る前の「入眠儀式」として習慣化すれば、脳がスムーズに睡眠モードへ切り替わるようになる。一方、起床時にはオレンジ系などの爽やかな香りを取り入れることで、脳の覚醒を助け、スッキリとした目覚めを得られる。視覚、聴覚、嗅覚、触覚を上手に使って質のよい眠りを手に入れよう。
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朝と夜の過ごし方
≫次の記事を読む
01|基礎知識や理想の睡眠を解説!
02|睡眠の質を高める環境(部屋、枕、パジャマ)
03|睡眠の質を高める環境(理想の寝姿勢、香り、音楽)
04|睡眠のための朝と夜の過ごし方
text: Kazunori Morikawa illustration: Honoka Yoshimoto
2026年6月号「ウェルネス入門」



































