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《イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき》
日本初の大規模巡回展!140年の軌跡をたどる

2022.9.15
<small>《イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき》</small><br>日本初の大規模巡回展!140年の軌跡をたどる
《i-ライン》コレクション、ティモ・サルパネヴァ、1956年 ©Design Museum Finland, Photo: Rauno Träskelin

北欧デザインのパイオニアでフィンランドのライフスタイルブランド、イッタラ。その創立140周年を記念する展覧会「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて2022年9月17日(土)~11月10日(木)にかけて開催。
アアルト夫妻やカイ・フランク、オイバ・トイッカなどフィンランドを代表するデザイナーたちによる革新性に富んだ作品や資料から見えてくる、イッタラのアートの創造性、歴史や美学とは?

人々を魅了し続ける140年の創造性


Photo: Anton Sucksdorff

フィンランドを代表するライフスタイルブランド、イッタラ。1881年にフィンランド南部のイッタラ村に設立されたガラス工場からスタートした同ブランドは、アルヴァ・アアルトやカイ・フランクらフィンランドデザインの発展を牽引した建築家やデザイナーとともに歩んできた。美しさと機能性をすべての人へ提供するという彼らの思想のもと送り出されてきたプロダクトは、今なお世界中で愛され続けている。

本展ではイッタラ創立140周年を記念し、フィンランド・デザイン・ミュージアムが2021年に開催した展覧会を再構成し、さらに日本展ではイッタラと日本の関係に焦点を当てた章を加えて展開。イッタラの歩みを象徴する20世紀半ばのクラシックデザインのガラスを中心に、陶器や磁器、映像やインスタレーションを交えた約450点を通してその技術と哲学、デザインの美学に迫る。

イッタラのプロダクトの歴史を見れば、ひとつのブランドとしての枠組みを超えて、デザイン史、フィンランドの文化と社会情勢、人々のライフスタイルの変化などの背景と深く結びついていることが明らかになるだろう。時代を超えて今なお多面的に輝き続けるイッタラの世界を堪能しよう。

〈見どころ1〉
イッタラの140年におよぶ軌跡を
450点以上の作品を通して紹介

《バード(シエッポ、スペシャルモデル 2003年、ラウルラスタス)》オイバ・トイッカ、1972年/2003年/1984年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman

世代を超えて世界中の人々を魅了するタイムレスなイッタラのデザイン。本展では、ひとつのブランドとしての存在にとどまらず、近代社会の発展をも反映しつつフィンランドデザインの象徴となったイッタラの歩みにアプローチする。

〈見どころ2〉
日本初、イッタラの大規模巡回展!

《ルーツ》コレクション、ロナン&エルワン・ブルレック、2015年 ©Ronan and Erwan Bouroullec

フィンランドデザインを代表するブランドとして度々紹介されるイッタラだが、全国の美術館を巡る大規模な展覧会は初めての開催となる。約1万2000点にもおよぶ世界最大のイッタラコレクションを誇るフィンランド・デザイン・ミュージアムと、イッタラのアーカイブから、貴重な作品を選りすぐって展示される。

〈見どころ3〉
皆川明、隈研吾…
イッタラと日本のつながり

左)アアルト ベースの木型、ガラスの吹き竿、職人のベンチ 右)アアルト ベースの制作風景 ともに©Iittala

イッタラを代表するデザイナーのカイ・フランクは日本文化に影響を受けたことでも知られ、イッタラと日本は浅からぬ関係性を築いている。21世紀に入り、いっそうグローバルなデザインの広がりが求められる中、イッタラは国際的なデザインブランドとして複数の日本人デザイナーや建築家とのコラボレーションを実現。ミナ ペルホネンの皆川明氏や隈研吾氏の撮り下ろしのインタビュー映像から、イッタラと世界的な日本人デザイナーらの仕事に迫る。

フィンランド・デザイン・ミュージアム
「イッタラ展によせて」

《i-ライン》の広告イメージ、1956年 ©Design Museum Finland, Photo: Pietinen

イッタラの歴史は様々な角度からアプローチすることが可能です。イッタラは多くのガラス工場のひとつとしてスタートし、今日ではフィンランドの中で唯一無二の地位を築き、北欧最大のガラスファクトリーとなりました。フィンランドガラスの発展の過程で、核となるブランドと言えるでしょう。
職人の仕事や吹きガラスの技術を守り生かす点でイッタラは中心的な役割を果たしており、工場を訪れるとその技術を使ってプロダクトを作る様子を見ることができます。また、フィンランドデザインの歴史と哲学の発展においても、イッタラは明らかに重要な役割を果たしてきました。今日でもデザイナーたちへ実験と創造の機会を与え続け、フィンランドデザインを未来へ導いているのです。
より大きな視点から見れば、イッタラはフィンランドの国としてのクリエイティブなイメージを作り出し、それを世界に知らしめる役割も果たしてきました。政治家たちは国際舞台でイッタラのプロダクトを単なる贈答品としてではなく、小国フィンランドの永続性と創造性を示すシンボルとして用いてきました。イッタラはフィンランドの理念、平等やウェルビーイングを大切にする象徴でもあったのです。イッタラは実に多くの文化的領域で多岐にわたる役割を果たしてきたため、その歴史には様々な視点を見出すことができます。
本展はその中から欠かすことのできない重要なテーマを紹介します。この多様な視点をご覧頂いた上で、見る人自身に自分の解釈を見出してもらうこと、それこそがイッタラが目指す哲学なのです。

左)タピオ・ヴィルカラの《ウルティマ ツーレ》の広告イメージ、2017年 ©Iittala, Photo: Anton Sucksdorff 右)《ヒーデンニュルッキ(悪魔のこぶし)》と《ヒーデンケフト(悪魔のゆりかご)》ティモ・サルパネヴァ、1951年 ©Design Museum Finland, Photo: Pietinen
Photo: Anton Sucksdorff
左)広告イメージ、1953年 ©Design Museum Finland, Photo: Pietinen 右)Photo: Anton Sucksdorff
《フォレスト》タピオ・ヴィルカラ、1963年 ©Design Museum Finland, Photo: Ounamo
左)《アアルト ベース》アルヴァ・アアルト、1936-1937年 ©Design Museum Finland, Photo: Johnny Korkman 右)展覧会限定アイテム《アアルト ベース「クリア1937」》 ©Iittala

イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき
会期|2022年9月17日(土)〜2022年11月10日(木)
会場|Bunkamura ザ・ミュージアム
住所|東京都渋谷区道玄坂2-24-1 B1F
時間|10:00~18:00(入館は17:30まで)※金・土曜は~21:00(入館は20:30まで)
休館日|9月27日(火)
料金|一般1700円、大高生1000円、中小生700円
Tel|050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_iittala/

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