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小笠原諸島「母島」
“農”を味わい、生産者の暮らしに触れる。
東京宝島は、なぜ美味しい?

2022.1.27 PR
小笠原諸島「母島」<br>“農”を味わい、生産者の暮らしに触れる。<br><small>東京宝島は、なぜ美味しい?</small>

空路、または海路でしか渡れない「島」がもつ魅力とは……。先住者のみならず、移住者も少なくない昨今、そこには人が居つく理由があるはずだ。そこで今回は旅の最大の魅力のひとつ、食を入り口に、「母島」に行きたくなる理由を探っていく。

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ゆるやかな島時間に身をゆだね、
人の温かさと自然の恵みを味わう

父島からさらに南へ、船で約2時間。母島は、懐かしさ漂う農村のような顔で私たちを迎えてくれる。人口は450人程度と父島の約1/5だが、農業生産額は約4・4倍にも達する。特産物として名を馳せてきたパッションフルーツに加え、近年ではミニトマトも本土では入手が難しいほどの人気を誇る。濃厚な甘さを生むのは、圧倒的な日射量。台風の直撃を受けることも珍しくないが、「ダメになればまた種をまく。不屈ですよ」と生産者は笑う。

島の農業を牽引するのは50代。20年以上前に入植したメンバーが、島育ちの2代目たちと手を取り合う。彼らを支えてきたのが、先駆けて入植・就農していたいまの60代だ。移住者を歓迎する島民性の背景には、鎖国時代からさまざまな国の人々が住んでいたことや、第二次大戦中の強制疎開で一度は無人島化したことなどが挙げられるが、「人恋しいからだよ」という声にも実感が込もる。

ゆるやかな島時間に身をゆだね、人の温かさと自然の恵みを味わう。そんなひとときが、母島への旅の醍醐味になりそうだ。

島の“農”絶景

ボニンブルーの海を見下ろす観葉植物の畑。台風の通り道である母島では特殊な耐風仕様のビニールハウスを用いた栽培が主流で、こうした畑は珍しい。

ミニトマト「甘っこ」

「もはやフルーツ!」、「トマト嫌いな子も喜ぶ」と評判。生産者が一丸となって糖度管理を徹底し、丁寧な収穫を心掛けたことでブランド価値が向上した。

小笠原オレンジ

皮が薄くて瑞々しい小笠原オレンジは、在来系統の品種。収穫量が非常に少なく、本土には出荷されないので、島の売店などで見つけたら迷わず入手したい。

Tel|04998-3-2331(小笠原アイランズ農協母島支店)
住所|東京都小笠原村母島字元地(売店併設)
時間|8:00~17:30
定休日|不定休

海底熟成ラムMother

約1年間、海底で熟成させたラム。波のゆらぎや、魚やクジラたちが発する超音波によって、驚くほどまろやかな味わいに変化する。母島観光協会にて試飲可。

価格|4500円(300㎖・税込)
Tel|04998-3-2300(小笠原母島観光協会)
住所|東京都小笠原村母島字元地
時間|8:00~17:00(12:00~13:00を除く)
定休日|おがさわら丸出港中の土・日曜祝日(おがさわら丸の出港日が土・日曜祝日の場合、出港日の午後は休業)
hahajima.com

アクセス
船|東京・竹芝桟橋から父島・二見港まで定期船「おがさわら丸」で片道約24時間。父島から「ははじま丸」に乗り換えて母島・沖港まで片道約2時間
Tel|04998-3-2300(小笠原母島観光協会)


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text:Hazuki Nakamori,Tomoko Honma (Let It Be),Nao Ohmori,Akiko Tanazawa photo:Hiroyuki Kudo,Yuri Yamasaki,Yuichi Yokota,Hiroyuki Yoda illustration:Romi Watanabe map:Alto Dcraft
2022年2月号「美味しい魚の基本」

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