FOOD

江戸時代から静岡のお土産として愛されてきた、やまだいちの「安倍川もち」
福田里香の民芸お菓子巡礼

2021.10.1
江戸時代から静岡のお土産として愛されてきた、やまだいちの「安倍川もち」<br><small>福田里香の民芸お菓子巡礼</small>
上下にあんときな粉のおもちが並ぶ。取り箸付きのかわいいセット

民芸とお菓子の甘い関係をひも解いていく、お菓子研究家・福田里香さんの《民芸お菓子巡礼》。今回は、江戸時代から東海道名物として広く知られた、静岡県静岡市・やまだいちの「安倍川もち」を紹介します。

福田里香(ふくだ・りか)
菓子研究家。書籍や雑誌を中心に活躍。11年間にわたり続いている本連載をまとめた書籍『民芸お菓子』が小社より発売中

東海道五十三次の包装紙で包んだ折り箱。12個入850円

民藝運動家の芹沢銈介は静岡市に生まれ、染色家の道を歩みました。「静岡市立芹沢銈介美術館」は、芹沢の作品と収集品を一堂に鑑賞することができる美術館です。場所は弥生時代の遺跡として名高い登呂公園の一角で、周辺環境もすてきです。

美術館の後のお茶は、ぜひすぐ近くの「やまだいち」の「登呂『もちの家』」店に、お立ち寄りください。200年前の奥会津の農家を移築した店舗は丸ごと民藝品です。

「やまだいち」の名物は「安倍川もち」。安倍川もちの歴史は400年ほど昔、慶長時代にさかのぼるという銘菓ですが後に途絶え、1950(昭和25)年、戦後はじめて復活させたのが「やまだいち」です。小ぶりの楕円形のおもちは、きな粉とこしあんの2種類。しっとり、むっちりとした味わいはちょうどいい甘さで絶品です。

掛け紙と箸袋のデザインは、静岡市立芹沢銈介美術館・初代館長の小川龍彦作。店主のお話によると、芹沢は美術館の建設中によくこの店を訪ね、ぜんざいを食べていたそうです。

小冊子『安倍川もちの由来』は9ページ立てで逸話が満載

やまだいち
住所|静岡県静岡市駿河区登呂5-15-13
Tel|054-283-1663
営業時間|11:00~15:30(登呂「もちの家」)
定休日|不定休
http://abekawamochi.co.jp

text: Ricca Fukuda photo: Wakana Baba
Discover Japan 2021年8月号「世界遺産をめぐる冒険」


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