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食事処でも幕末に想いを馳せたい!

2020.11.6
食事処でも幕末に想いを馳せたい!

NHK大河ドラマでも注目を浴びた幕末維新。多くの志士たちが駆け抜けた痕跡をたどりながら動乱の京へと心を馳せる旅を、幕末維新史の達人に案内してもらいましょう。

せっかくなら諸藩の志士たちが暮らした場所で、京ならではの美食に舌鼓を打つひとときを。

桂小五郎と幾松ゆかりの
地に立つ高級料亭
「上木屋町 幾松」

会席5500円(税・サ別)※予約時に弊誌を見たとお伝え下さい。 厳選された京野菜と近海の鮮魚を使った京会席。貴重なうつわを用いる特別バージョンをご用意(献立は日による)

三本木の芸妓だった幾松(木戸松子)と、維新三傑の一人として知られる桂小五郎ゆかりの地に残る料理旅館。門前は、佐久間象山・大村益次郎遭難の地でもある。

 

ココに注目!
桂が使った抜け道

現存する、小五郎が身を隠した長持や、鴨川へ抜ける抜け穴、釣り天井などが見学可能。

上木屋町 幾松
住所|京都市中京区木屋町通御池上ル
営業時間|昼/11:30〜15:00(L.O.13:00)、夜/17:30〜22:00(L.O.19:00)
料金|昼弁当5000円〜、ミニ会席7000円〜宿泊2万円〜 ※税・サ別
Tel|075-231-1234

池田屋事件の発端となった
古高俊太郎邸跡
「志る幸」

湯浅喜右衛門と変名していた古高俊太郎が勤王志士らの活動を援助し、倒幕活動の拠点となっていた「桝屋」跡で、看板メニューの汁もので人気を博する。

利久辨當 2500円

名物「利久辨當」は、茶事風の点心。白味噌・赤味噌・すましの3種類から選べ、具材は常時10種類以上が用意されている。

志る幸
住所|京都市下京区四条河原町一筋目東入ル
営業時間|11:30〜15:00(入店〜14:00)、17:00〜21:00(入店〜20:00)
定休日|水曜、不定休あり
料金|利休辨當2500円、味噌汁550円〜、ほか
Te|075-221-3250

幕末ロマン旅コース

四条河原町周辺
「幕末好きなら外せない藩邸の密集地」
所要時間|約2時間
スタート|阪急電鉄「河原町」駅
ゴール|京都市営地下鉄「京都市役所前」駅

幕末期、河原町・木屋町の南北1㎞×東西400mのエリアには、土佐藩・彦根藩・岩国藩・対馬藩・加賀藩・長州藩と6つの藩邸が点在。それに伴い坂本龍馬や中岡慎太郎、後藤象二郎に武市半平太などの志士らが寓居を構えたことから、幕末関連の石碑が20本以上も立ち並んでいる。東海道五十三次の終点として入京の際に必ず通ることになった三条大橋があったため、京都随一の繁華街のあちらこちらに幕末の名残が見受けられるのが興味深い。

【コース】
①古高俊太郎寓居跡碑

②中岡慎太郎寓居跡碑

③坂本龍馬・中岡慎太郎遭難之地碑(近江屋跡)

④土佐稲荷・岬神社

⑤土佐藩邸跡碑

⑥彦根藩邸跡碑

⑦後藤象二郎寓居跡碑

⑧坂本龍馬寓居跡碑(酢屋、海援隊京都本部跡)

⑨池田屋騒動之跡碑

⑩吉村寅太郎寓居跡碑

⑪武市半平太寓居跡碑

⑫佐久間象山寓居跡碑

⑬加賀藩邸跡碑

⑭長州藩邸跡碑

⑮桂小五郎 銅像

 

東山周辺
「西郷隆盛と幕末の清水周辺を歩く」
所要時間|約4時間
スタート|JR「京都駅」出発→市バス「五条坂」
ゴール|市バス「東山安井」

日本で唯一の幕末維新ミュージアムが建つ東山は、「ねねの道」や「二年坂」など京都らしい景観が続き、観光地としても人気の高いエリア。西郷隆盛と月照上人が密議を交わした清閑寺や、その月照をかばって獄舎で舌を噛み切って死んだ近藤正慎ゆかりの茶屋など、『西郷どん』ゆかりのスポットも多い。幕末目線で歩くだけで、ベタな散策跡ではない新しい発見が得られるコースだ。食べ歩きやお土産の物色にとどまらない京都を楽しもう!

【コース】
①若宮八幡宮社

②大谷本廟 円通橋

③成就院(清水寺の塔頭)

④西郷と月照の詩碑、近藤正慎と大槻重助の碑(清水寺北門内)

⑤清水寺/時間:6:00〜18:00(〜11月) 料金:一般400円、大高生400円、中小生200円

⑥清閑寺/時間:8:00〜16:00料金:志納制

⑦忠僕茶屋、舌切茶屋(清水寺境内)

⑧幕末維新ミュージアム・霊山歴史館

⑨京都霊山護国神社

 

徳川幕府の幕開けと、幕末の終焉を見届けた城―「二条城」

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text: Ryoko Yamada photo: Katsuo Takashima, Koan Kubota 地図=アルト・ディー・クラフト map: ALTO D CRAFT
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