コトモノミチ at Tokyoにて
大堀相馬焼『ひびのもよう』を開催
11月3日(火)〜15日(日)に開催されるPOP UPイベント『ひびのもよう』は、大堀相馬焼が日々の生活に浸透していく様子とかけたタイトルにちなんだ展示販売、オンライントークセッションが行われます。
「大堀相馬焼」は、その特徴の一つである“ひび割れ貫入”(※1)という伝統的な技法をもち、民窯として栄えたルーツを持っています。ひび割れが模様のようにうつわ全体を覆っているため「青ひび」の愛称で親しまれてきました。また、二重焼き構造のため、入れたお湯は冷めにくく、熱い湯を注いでもうつわが熱くなりにくいという特性をもっています。
(※1)
ひび割れ貫入とは、素材と釉薬との収縮率のちがいから、焼いたときの陶器の表面に繊細な音を伴って細かい亀裂が入ることを貫入と呼びます。大堀相馬焼は、これにより青ひびの地模様が刻まれます。
テーマは“大堀相馬焼の伝統と革新”
『ひびのもよう』では、伝統技術を生かした新しい価値づくりへの挑戦として、4つの窯元からセメントプロデュースデザイン代表であり、クリエイティブディレクターの金谷 勉氏がプロデュースする大堀相馬焼が新たにお披露目されます。
<<京月窯>>
大堀相馬焼でも珍しい釉薬の配色に挑戦する京月窯。伝統技術をベースに独自の方向性を貫き、凛とした美しさを放つうつわを制作する。
釉薬の表情を楽しむうつわは高さのある富士山型で、釉薬の重ねがけによる垂れや混ざり合いの表情を存分に味わえる。
<<あさか野窯>>
浪江町で先祖代々の家業として受け継ぎ16代目。現在、移住を余儀なくされ、郡山へ移し、作陶を再開。伝統の技術と屋根瓦の産地である郡山の土で新しい作品を手掛けている。
郡山の風土を感じる二重構造のカフェボウル。郡山の土を使用し、素朴で温かみのある色味と粗目の手触りが特徴。冷たいものは結露せず、温かいものは伝わりにくい二重構造で、使いやすい仕様。
<<いかりや商店>>
大堀相馬焼の伝統技法と特徴的な白い土を使った「白相馬」シリーズのマグカップ。洗練された雰囲気を醸し出すうつわ全体の薄さと、ガラス質の釉薬、透明なひびの表情を楽しむことができる。
<<陶徳窯>>
福島県双葉郡浪江町で300年以上続いてきた窯元。現在、郡山市で事業を再開。「陶(すえ)」という名前で代々続いてきた大堀相馬焼の技術を受け継ぎ、いまの時代に合った作品を伝えている。
貫入と釉薬の新しい表情を追求したマグカップ。貫入模様を目立たせ、白くてマットな釉薬と大堀相馬焼の伝統色の釉薬をかけ分けするなど、うつわの表情を追求するアートのような作品を5種類展開予定。
『ひびのもよう』は、ふくしまみらいプロジェクトの一環としてふくしまの焼き物の“いま”と“みらい”を表現し、大堀相馬焼をみなさまに広く知っていただく期間限定のイベントです。
『ひびのもよう』
日時|11月3日(火)〜11月15日(日)
場所|コトモノミチ at Tokyo
住所|東京都墨田区業平4-7-1 1F
営業時間|12:00~19:00
定休|火・水曜
https://coto-mono-michi.jp/2020/10/16/20201102/
※作品には数限りがございますので、ご了承くださいませ。
陶徳窯10代目 陶正徳×金谷勉 オンライントークセッション
「大堀相馬焼の窯元に見る ふくしまの未来」
日時|11月7日(土)18:00〜19:00
開催場所|オンライン開催(ZOOM)※会場は福島県陶徳窯/作業場にて開催。
スピーカー|陶正徳氏、金谷勉氏
開催概要|大堀相馬焼継承者の陶氏と弊社代表金谷とのトークセッション。 震災を乗り越え、大堀相馬焼の技術を受け継ぐことや、伝統を生かしながら常に新しい挑戦をされている想いなどを窯の現場からお届けします。ぜひご参加ください!
お申し込みは下記URLへ
https://store.coto-mono-michi.jp/?tid=21&mode=f18
コトモノミチ at Tokyo
『ひびのもよう』の会場となる「コトモノミチ at TOKYO」は、日本各地500以上の町工場や工芸の職人たちと共に考えて、つくったコトやモノを伝えていく場所として注目を集めている。セレクトショップではなく、ライフスタイルを提案するお店でもなく、産地や技術を超え、職人たちが交わるプラットフォームとして進化を続けている。
Text: Mayuko Kimura