冬はこの宿にこの旬を食べに行きたい！
肉編

南北に続く、春夏秋冬がある日本。それぞれの土地や季節によって、美味しい食材も異なります。そこで今回は、肉を堪能できる3つの宿をご紹介。

日本一の湖の絶景と近江牛尽くし
【旅館 紅鮎】

パワースポットとして知られる滋賀県長浜市の竹生島を望む琵琶湖のほとりに、絶景を独り占めできる宿がある。「旅館 紅鮎」で味わいたいのは、何といっても滋賀名物の近江牛だ。日本三大銘牛のひとつにも数えられ、適度にサシが入った牛肉は不思議なほど飽きが来ない。軽くあぶった近江牛のミスジの刺し、握り、ステーキ、ローストビーフを冷やしたコールドビーフ、しゃぶしゃぶ、タンシチューなど、見事な近江牛フルコースを堪能できる。　郷土料理の自家製鮒寿司も味わっておきたい。

山深い渓谷沿いにある
合掌造りの宿で浮世を忘れる
【はづ合掌】

愛知県新庄市の秘境駅と呼ばれる三河槇原駅から、徒歩で向かえる場所に位置するのがこの宿。のどかな里山の中にぽつんと建つ見事な合掌造りは、越中八尾の庄屋屋敷を移築したもの。澄んだ空気の中で味わえるのは、“山あそび料理”と名付けられた、山の草花や清流の川魚を使った自然の恵みを感じられる品々だ。冬の名物は、ぼたん鍋。イノシシ肉の脂身と赤身のコントラストが美しく、これまた絶品だ。

彦根の料亭旅館で近江の美味に舌鼓
【料理旅館やす井】

滋賀県のJR東海道本線・彦根駅からほど近い場所にある、明治2年創業の老舗旅館。歴史を感じさせる立派な門構えと悠然とした暖炉が迎えてくれる。夕食のプレミアムコースでは、認定近江牛をヒレステーキかローストビーフ、しゃぶしゃぶから選べる。そのほか琵琶湖で獲れたばかりの湖魚やキノコ、山菜、冬は越前ガニも味わえる。

その土地の旬の美味を食べに行くために宿を訪れるというのも、四季がある日本ならではの旅の愉しみ方。この冬はそんな〝味の宿〟を満喫するというのはいかがでしょうか。

写真＝宮地工
Discover Japan_TRAVEL「味わいの名宿」