地域の魅力を再編集した取り組み①
|愛されるまちづくり事例(居住編)
日本各地で進む、その土地ならではの自然や文化資本を生かしたまちづくり。アートや食、デジタル技術の活用といった幅広い事例を、「観光編」と「居住編」に分けて紐解いていく。今回は、地域資源をニューカルチャーにする、広島県尾道市/島根県海士町/長野県佐久市の事例をご紹介!
〈広島県尾道市〉
たった一人からはじまった
空き家再生プロジェクト

少子高齢化による空き家問題が顕在化していた尾道市。同市出身の豊田雅子さんの呼び掛けからはじまった「尾道空き家再生プロジェクト」では、古い町家や蔵を生かし、移住希望者の住まいやカフェなどに再生。リノベーションされ、再運営されている物件は約20軒、空き家バンクの成約は約180軒にも上る。文化イベントやワークショップなども開催され、尾道らしいまちづくりの原動力となっている。

尾道空き家再生プロジェクト
問|尾道空き家再生プロジェクト
Tel|080-6323-9921
www.onomichisaisei.com
〈島根県海士町〉
隠岐は若者が集まる
移住の先進地でした

「大人の島留学」は、島根県の隠岐島前地域で暮らし、働くことができる制度。20~29歳向けに、3カ月〜1年の期間、若者を受け入れている。海士町はユネスコの世界ジオパークにも認定された自然豊かな町で、半農半漁の島。来島した若者は自身の想いや、やってみたいこと、島のニーズを重ね合わせ、島で暮らし、働くことにチャレンジする。地域の課題の解決に貢献しようという移住者は年々増え、魅力的で持続可能な海士町の実現を目指す「AMAホールディングス」でも島留学の卒業生が活躍中だ。

大人の島留学
問|島前ふるさと魅力化財団
https://otona-shimaryugaku.jp
〈長野県佐久市〉
長野県佐久市が
人気移住地である理由

長野県佐久市は、豊かな自然と都市機能が共存する環境に加え、充実した移住支援で注目が集まる地域だ。一年を通して穏やかな気候で、南に蓼科山、八ヶ岳が望める抜群のロケーションであるのに加え、東京都内へは北陸新幹線で約70分というほどよい距離感で、移住者のみならず、リモートワーカーなど、二拠点生活者への支援も手厚い。移住検討者の交通費・宿泊費等を支援する「移住検討者滞在費補助金」も整備されており、行政と移住者がつながるオンラインサロン「リモート市役所」や、試住に役立つ情報をまとめた「Shijuly」など、きめ細かなサポート態勢が魅力だ。
〈佐久市の移住者への主な資金援助〉
・移住検討者滞在費補助金(新幹線代、宿泊費など)
・UIJターン就業・創業移住支援事業補助金(60万円~)
・リモートワーカー等新幹線通勤補助金(上限2万円/1カ月)
line
長野県佐久市
問|佐久市移住交流推進課移住推進係
Tel|0267-62-4139
Mail|kouryu@city.saku.nagano.jp
再編集した取り組み②(居住編)
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01|地域資源を活かして新たな観光(観光編)
02|食からはじめる観光地づくり(観光編)
03|地域の魅力を再編集した取り組み①(居住編)
04|地域の魅力を再編集した取り組み②(居住編)
text: Miki Yagi, Tomoko Homma
2025年10月号「行きたいまち、住みたいまち。/九州」


































