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泊まるだけじゃない、五感でまるごと日本文化を感じる体験。
台湾の旅のカリスマ・ケンさん&キャロルさん、世界遺産にある宿「岩惣」へ

2019.10.22
<b>泊まるだけじゃない、五感でまるごと日本文化を感じる体験。</b><br>台湾の旅のカリスマ・ケンさん&キャロルさん、世界遺産にある宿「岩惣」へ
2年前にオープンした甘味処。丁寧に炊き上げ、注文が入ってから焼く餅が入ったぜんざい(800円)やコーヒーを愉しむ。GWから9月まではカキ氷が登場

世界遺産・宮島を代表する旅館「岩惣」を訪れたのは、台湾で旅のプロフェッショナルとして活躍するケン・ウォーカーさんとキャロル・リンさんご夫婦。連載後編では二人に滞在の感想を聞いた。

工頭 堅(ケン・ウォーカー Ken Worker)
旅行メディア「旅飯PanTravel」代表、人気旅行ブロガー。旅番組の案内人、雑誌『Bon Voyage』の編集長、ツアーコンダクターを務める。2017年旅行エッセイ本『時代の風』をリリース
林凱洛(キャロル リン Carol Lin)
レコード会社、文化クリエイティブ会社、カフェマーケティング企画の経験を経て 「旅人狂歡節 Traveler Carnival」というブログを運営。『島旅:瀬戸内海のアートシーンに飛び込む』『味之宿:究極の旅館美学』などの旅行エッセー本を出版。現在フリーライター&キュレーターとして活躍するかたわら、日本旅行商品開発も担当している

温泉で旅の疲れを癒したら、いよいよ部屋で夕食の時間。まず先付が運ばれてくる。

前八寸
穴子巻織焼き、ホウレンソウの八幡焼など見た目にも楽しい

「先付や八寸って、まさに日本らしい一品。季節を感じさせてくれます。食材はもちろん、その時期の植物が一緒に盛りつけられていたり、陶器、磁器、漆器などうつわの種類が豊富なのも魅力。台湾にはあまり季節感というものや、日本ほどうつわのバリエーションがないので、こういった料理を台湾で紹介すると驚かれます」とキャロルさん。

広島名物のカキ、レモン、広島牛などが、さまざまな手法で供される。特に、秋から冬に掛けて旬を迎えるカキは格別。料理はもちろん、担当してくれる仲居さんとのやりとりも楽しんだ。食事をしながら、食材や調理法のことを聞けるのは、その地域のことを知るいい機会だ。

早起きして早朝の嚴島神社へ
早朝の嚴島神社参拝は、宮島に宿泊した人が味わえる醍醐味。干潮時には、大鳥居の下まで歩いていくことができる

翌日は、早朝から嚴島神社に参拝。ちょうど干潮の時間だったため、大鳥居の下まで行ってみる。朝の船が着く前の時間、宮島に泊まった人しか味わえない、澄み切った荘厳な雰囲気が漂う。

朝食後、二人にこの宿に滞在した感想をうかがった。

離れに宿泊の場合は、朝食も部屋でゆっくりいただける。仲居さんとのやりとりも楽しい

「長い歴史がある宿なのに、窮屈だったり堅苦しい感じがないですね。押しつけがましくなく、控えめなスタイル。清楚で美しい女将さんがいらっしゃるのも印象的です。食事のときの仲居さんとのコミュニケーションもおもしろかった。日本の伝統的な旅館の雰囲気を体験するなら、ぜひ離れがおすすめですね」とケンさん。

「この宿には、台湾人が日本の旅に求めるイメージがすべてあると思います。まず看板女将、伝統的な建築、サービス、世界的な名所にある立地、そして温泉。さらに美味しいコーヒーやデザート、アートも楽しめる。あと何が欲しいか二人で考えているのですが、思いつかないです(笑)」とキャロルさん。

紅葉のあしらいがさまざまなところに
広島名物もみじまんじゅう。実はこの定番銘菓の発案者は、当時の岩惣の女将。明治40年頃に、もみじ谷からヒントを得て生まれた。ゆかりが深いだけに、館内のさまざまなところにモチーフとして使われている

日本旅館での滞在は、単に泊まるということのみにとどまらず、いわばまるごとひとつの日本文化体験といえる。

五感で日本文化を感じる体験、まずは「岩惣」で叶えてみてはいかがだろう。

みやじまの宿 岩惣
住所:広島県廿日市市宮島町もみじ谷
Tel:0829-44-2233
Fax:0829-44-2230
E-mail:info@iwaso.com
客室数:38室
料金:1泊2食2万2000円〜4万4000円(税別)
カード:AMEX、DINERS、JCB、MASTER、VISA
IN:15:00 OUT:10:00
夕食:会席料理(部屋食) 朝食:和食または洋食(離れは部屋食、新館と本館は食事処)
温泉:若宮温泉(単純弱放射能冷鉱泉/源泉掛け流しではない加温あり/加水あり/慢性皮膚炎、神経痛、筋肉痛、冷え性、痛風など) 風呂:大浴場男女別各1(15:00〜24:00、6:00〜9:30)
アクセス:車/宮島口桟橋まで、山陽自動車道大野ICまたは廿日市ICから約10分 電車/宮島口桟橋まで、JR山陽本線宮島口駅から徒歩5分。宮島口桟橋から連絡船で10分。宮島桟橋から送迎あり
館内施設:食事処
Wi-Fi:あり
www.iwaso.com

文=編集部 写真=山平敦史
Discover Japan_TRAVEL「味わいの名宿」

《台湾の旅のカリスマ・ケンさん&キャロルさん、世界遺産にある宿「岩惣」へ》
1|宮島に佇む温故知新の旅館「岩惣」

2|泊まるだけじゃない、五感でまるごと日本文化を感じる体験