Discover Japan 2026年3月号
「訪ねる建築 暮らす建築」
建築をめぐる価値観が、いま、新たな段階に入りはじめています。全国各地で近現代建築の再生と活用が注目を集め、価値ある建物を次世代へ継承するための法整備も審議。建築文化の新たな可能性が広がっています。建築の記憶を継承しつつ、いまの時代や地域の個性に合う新たなかたちで、人々が集い交差していく場になる再生・活用。
本特集では「訪ねる建築」として、魅力的な再生・活用をされている全国の建築について案内します。そして「暮らす建築」。心地よさを追求した最新事例から名建築家の自邸まで、理想の住まいの在り方をご紹介。旅の愉しみから日々の暮らしまで、私たちの豊かな未来のヒントを「建築」というキーワードでひも解きます。
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菊池亜希子さん、建築探訪へ
「旧尾崎テオドラ邸」

東京・豪徳寺にある「旧尾崎テオドラ邸」。1888(明治21)年に、尾崎三良男爵が日本とイギリスの血をひく令嬢テオドラのために建てた水色の洋館です。2020年に取り壊しの危機に直面するも、保存会を立ち上げた漫画家たちの熱意と奮闘で、喫茶とギャラリーとして生まれ変わりました。この水色の洋館を、建築と喫茶をこよなく愛し、モデル・俳優として活躍する菊池亜希子さんに訪ねていただき、その魅力を体感していただきました。
実験の場としての家づくり
建築家・堀部安嗣さんの自邸

「竹林寺納骨堂」や「ガンツウ」を代表作とする建築家・堀部安嗣さん。風土の特徴を生かし居心地のよさを大事にする建築で知られる堀部さんがつくった自邸とは? 生身の人間だけが感じられる「住環境の心地よさ」を求めてつくられた住まいの工夫を徹底紹介しています。
そして名建築家はどのような家に住んできたのか。実際に訪ねることができる「名建築家の住まい」も収録。
藤井厚二の「聴竹居」/土浦亀城の「土浦亀城邸」/前川國男の「前川國男邸」/池田武邦の「邦久庵」
ニッポンの建築をめぐる旅

その土地の魅力を伝える建築をテーマにした旅のご紹介。山口・下関に新たに誕生した関門海峡を一望できる「リゾナーレ下関」。そして、建築家・村野藤吾の名作に滞在し、その建築美にひたることができる「ザ・プリンス 京都宝ヶ池」、「ザ・プリンス 箱根芦ノ湖」。最新から名作まで注目のホテル&リゾートをご紹介します。そして「アート県かがわ」を巡る旅。建築家・丹下健三設計の「香川県庁舎」や画家・猪熊弦一郎の意志を受け継ぐ「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」などを訪ねます。そして福井県敦賀・若狭地域の風土に街の景色から出合う旅も。建築から地域の魅力を再発見いたします。
首里城正殿・復興のいま

アジア諸国との交易で栄え、450年余り続いた琉球王国。その象徴ともいえる首里城は、2019年、火災により9棟が被災しましたが、復元工事が進められ、今秋には正殿が完成を迎える予定です。そこで今回は、復元工事のいまを取材。首里城の独自の建築様式から見えてくる、琉球王国の歴史文化を紐解きます。伝統技術を若い世代へ受け継ぐための取り組みにも注目です。さらに、ユネスコ無形文化遺産登録を目指す沖縄の伝統文化も見逃せません。伝統工芸、琉球料理、伝統芸能、空手・古武道、しまくとぅば(島言葉)の5分野について、基本から継承の取り組みまで、あらためて知っておきたい情報満載です。
ニッポンの近現代建築
再生・活用案内

既存の建築を生かしながら、用途を変化させて活用する「コンバージョン」。地域で育まれてきた歴史や文化と、現在の営みが重なる空間に滞在することで、その地域の風土に出合うことができる。そんな「建築ツーリズム」がかなう、再生・活用を果たした名建築をご紹介します。
監修・文=倉方俊輔
北野メディウム邸(兵庫県)/半田赤レンガ建物(愛知県)/弘前れんが倉庫美術館(青森県)/PORT ART&DESIGN TSUYAMA(岡山県)/札幌市資料館(北海道)/敦賀市立博物館(福井県)/さらさ西陣(京都府)/墨会館・小信中島公民館(愛知県)/ガーデンオリエンタル大阪(大阪府)/笠間の家(茨城県)/nimbus(福井県)/ある町医者の記念館/南の家(鹿児島県)/明治安田CAFE 丸の内(東京都)
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