京都《鍵善良房》の岩山椒
|京都の伝統菓子とスパイス
和菓子の聖地・京都で、その発展に寄与したのは実はスパイスだったかも!?日本最古の菓子や、長寿を願った和菓子など、歴史を感じさせる名品から職人が趣向を凝らした銘菓まで、古都ならではの味を求めて。今回は、「鍵善良房」の山椒を使った和菓子の岩山椒をご紹介。
小粒でもピリリ
リピーターも多い!甘×辛のバランスの妙

「鍵善良房」といえば、「鍵もち」と「菊寿糖」が代表銘菓だが、この「岩山椒」も指名買いするファンがいる逸品だ。
「ほかにないおもしろい菓子をと考えたとき、京都の人が好きな山椒を使ってみたのではないかと思います」と15代目の今西善也さん。確かに、京都人は山椒が好きだ。でも意外と菓子に昇華したものは少ないが、これはシンプルながら癖になる味わい。こしあんを山椒風味の求肥で包んだもので、小ぶりサイズながら満足感がある。柔らかく香味を楽しめるように、山椒をあえてあんではなく求肥に加えているのだそう。あんはしっかりと甘みのある練りあんを使っており、ピリッとした辛みや青い香りに負けていない。かといって辛みが立ち過ぎないさじ加減はさすが。口にすると、ほどよくすがすがしい香りが広がり、後口がスッキリと爽やかだ。

実はここには、スパイスを使った菓子がもう一品。「黒板」という名の通りのルックスで、すりおろした生姜の香味が味わえる。どちらも京都の花街で愛されるだけあって、品のよい香りが身上だ。
line

岩山椒 12個入 価格|2800円
鍵善良房 四条本店
住所|京都府京都市東山区祇園町北側264
Tel|075-561-1818
営業時間|9:30~18:00
定休日|月曜(祝日の場合は翌日休)
www.kagizen.co.jp
≫次の記事を読む
text: Kyoko Naito photo: Yuki Sato
2025年11月号「実は、スパイス天国ニッポン」


































