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スパイスとは?
ハーブとの違いや部位を解説
|スパイスの基礎知識

2026.1.25
スパイスとは?<br>ハーブとの違いや部位を解説<br><small>|スパイスの基礎知識</small>

昔もいまも世界中の人々を魅了し、昨今は日本ならではのものも注目されているスパイス。スパイスを知れば、日々の料理や暮らしがちょっとおもしろくなること間違いなし!今回は、エスビー食品のスパイス&ハーブマスター・磯部友美さんの監修のもと、スパイスの定義やハーブとの違い、部位の種類や特徴を解説!

監修=エスビー食品
スパイス&ハーブマスター 磯部友美
エスビー食品の広報・IR室に所属。レシピ開発、資料収集、全国のセミナー・イベントでの講師活動を行うほか、さまざまなメディアを通じてスパイスやハーブの魅力を紹介している。

Q.そもそもスパイスとは?

A.香りがあり、役に立ち、
植物の一部であるもの

スパイスの定義は国や専門家によっていろいろなとらえ方があり、スパイスとハーブの区分もはっきりと定められてはいない。その上でのひとつの答えは、「人の暮らしの役に立つ芳香性植物の一部」といえる。スパイスと聞けば、西洋料理に用いるコショウやナツメッグ、カレーに欠かせないターメリックやクミンといった香辛料を思い浮かべるだろうか。

でも、わさび、生姜、からしなど日本料理で薬味として用いられる植物も立派なスパイスだ。さらに料理だけではなく、アロマテラピー、クラフト、化粧品などに使われる有益な植物もたくさんある。いずれも植物の一部を用いるわけだが、部位としては種子、果実、樹皮、花などさまざまで、それぞれに適した使い方がある。

Q.スパイスとハーブの違いは何?

A.明確な区分はないが、
利用部位やヨーロッパでの栽培の可否に違いあり
スパイスとハーブの区分にもいくつかの考え方があるが、利用する部位で大別することが多い。一般的には葉や花を使うものをハーブ、ほかをスパイスとする。けれどサフランは花のめしべを、クローブは花のつぼみを使っているのにスパイスと呼ぶし、インドカレーに用いるカレーリーフもスパイスとされるなど、明確に定義するのは難しい。

ちなみにハーブとは、草を意味するラテン語「herba(ヘルバ)」が語源。ヨーロッパでは古くから食用や薬草として生活に取り入れてきたため、オレガノ、バジルなど山野に自生する、あるいは自家栽培できるものをハーブ、コショウやナツメッグなど遠い外国から持ち込まれ、自家栽培できないものをスパイスと呼ぶこともある。

スパイス・ハーブの利用部位

〈種子〉
クミン、コリアンダー、ナツメッグなど
種子を用いるスパイスは上記以外にも、アニス、キャラウェイ、フェネグリークなどと多い。ホールのまま油で熱して香りや風味を油に移すテンパリングに向く。

〈果実〉
唐辛子、コショウなど
辛みスパイスの代表・唐辛子は、在来種も多く実に種類が豊富。スパイスの王さま・コショウは房状に果実をつける。未熟果と完熟果で風味が異なるのは果実ならでは。

〈根茎〉
わさび、ターメリック、生姜など
ターメリックはウコンというショウガ科の植物の根茎。土の香りとほろ苦い風味をもち、料理を黄色く着色する。わさび、生姜など日本でお馴染みのスパイスも根茎を利用する。

〈樹皮〉
シナモンなど
セイロンシナモンはクスノキ科の植物で、樹皮の表層であるコルク層を除いて薄くし、何枚か重ねて、丸めてから乾燥させたもの。甘くエキゾチックな香りをもつ。

〈花〉
サフラン、クローブ、カモミールなど
カモミール、ラベンダーなどハーブといわれるものが多い。サフランは秋咲きのクロッカスのめしべ。クローブは開花直前のつぼみ。どちらも乾燥させてスパイスと呼ばれる。

〈葉(葉茎、花穂)〉
タイム、セージ、ローレルなど
上記以外にもオレガノ、バジル、ローズマリー、パクチー(コリアンダー、香菜)などハーブと呼ばれる植物がとても多い。生で、あるいは乾燥させて多彩に用いられる。

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text: Yukie Masumoto photo: S&B FOODS
2025年11月号「実は、スパイス天国ニッポン」

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