新島|Niijima Villa 菜宿物語
新島で遊んで、食べて、泊まる、
菜宿からはじまる週末島暮らし
《“もうひとつの東京“に会いに行く》
長期休暇を取得して、長旅の末にリゾートへーーー。そんな計画を立てずとも、明日にでもふらりと行ける大自然が東京にも存分にある。都市との近接を最大限に生かしたサードプレイスには、趣向を凝らした東京らしい自然体験が待っていた。
何度でも訪れたくなるウェスネス体験
"もうひとつの東京"に会いに行く
国内外からのツーリストはもちろん、暮らしている都民でさえも「東京=大都市」の図式が出来上がっているのではないだろうか。もちろん、林立するビルや雑踏が東京を体現していることには変わらないが、その姿は一側面でしかない。都心部から、ほんの少し足を延ばした「多摩・島しょエリア」には、透明度の高い海に川、そして固有種の動植物と、意外にも目の覚めるような自然がある。
この多摩・島しょの自然を活用し、これまでにない東京の体験・交流型ツーリズムを生み出そうと出発したプロジェクトが、東京都と東京観光財団がバックアップしている「Nature Tokyo Experience」。都会との親和性も高いワーケーションやガストロノミーなど、東京らしい小粋な自然の楽しみ方を創出している。
そこで今回は、モデルプロジェクトとして採択された特色ある4つの事業者を紹介していく。どの事業者も、時間に追われる都市生活者が欲するような自然体験を編み出しており、都内に滞在しながら十二分に旅気分を満喫できる。
刻々と変わる天気や、力強く生い茂る木々から得られる癒しには、スパやリラクゼーションとはひと味違う野性味がある。しばし日々の喧騒から離れ、英気を養いたい。そう感じたのなら、明日にでも赴いて自然に身を投じることのできる場所もまた、東京なのだ。
トレーラーハウスを拠点に
ゆるりと島時間で美景をめぐる
まるで海外リゾートかのような青い海や白い砂浜が広がる新島。「何もしない贅沢を体感してほしくて」。そう語るのは、トレーラーハウスを活用した1日1組限定の宿泊施設を運営する内藤八重子さん。夫・政之さんらとともに、杉林の状態から約3年かけて1400㎡の敷地を開拓。東屋や農園、露天風呂、サウナ(準備中)なども設け、ハンモックを借りて読書するもよし、野菜を収穫するもよし、身体をととのえるもよしと、自由に楽しめる空間が誕生した。
食事は、アカイカなどの地元海産物を宿泊者限定で届けてもらえるサービスもあるため、近くのスーパーで野菜や酒などを購入してBBQを楽しむこともできる。そして滞在中に忘れてはいけないのが、島ならではの絶景。夜に露天風呂から空を見上げれば、木々たちがまるで額縁かのように満天の星を切り取る。タイミングが合えば、内藤さん夫妻が島の名所を案内してくれるおもてなしもうれしい。
旅倶楽部 あつまれ!ぶどうの森
GLAMPING FIELD
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Niijima Villa 菜宿物語
住所|東京都新島村本村5-1-11
Tel|04992-5-1331
料金|1泊2名あたり3万円~(税・サ込)※食事付プラン(肉または魚のBBQセット、朝食セット)は別料金にて提供可能
「Nature Tokyo Experience」について
多摩・島しょの自然を活用し、これまでにない東京の体験・交流型ツーリズムを生み出そうと東京都と東京観光財団がバックアップし、出発したプロジェクトである「Nature Tokyo Experience」。都会との親和性も高いワーケーションやガストロノミーなど、東京らしい小粋な自然の楽しみ方を創出している。
新島までのアクセス
飛行機|東京駅から三鷹駅まで約30分、その後タクシーを利用して約15分で調布飛行場へ。調布飛行場から新島空港まで約40分
船|東京駅から浜松町駅まで電車で約7分、その後徒歩約10分で竹芝客船ターミナルへ。新島港まで約2時間20分(高速ジェット船の場合)
※アクセスは、各事業者の最寄り駅やバス停、空港までの情報を記載。
1|新島・Niijima Villa 菜宿物語
2|三鷹市・旅倶楽部 あつまれ!ぶどうの森 GLAMPING FIELD
3|あきる野市・do-mo 自然人村
4|檜原村・トレイルヘッズ HINOKO TOKYO
text: Natsu Arai photo: Yamato Nonaka
Discover Japan 2022年9月号「ワクワクさせるミュージアム!/完全保存版ミュージアムガイド55」