「DS9」で新旧文化が融合する尾道をめぐる
—フレンチ・ラグジュアリーな車で美学に触れる旅
パリの美意識が生み出したエレガンスな相棒と向かうのは、しまなみ海道がつなぐ瀬戸内海の島々が望める「千光寺展望台」に、名和晃平氏のアートパビリオン《洸庭》が見られる「禅寺・神勝寺」など、日本が誇る建築美や風景美が集う広島県尾道へ。
「移動手段としてのみならず、優雅なひとときも約束する居住空間に」そんな思いが込められ、2022年3月に日本上陸した「DS 9」は、移動そのものを楽しむ“旅”との相性も抜群だ。
まずは尾道の眺めを
新しい展望台で上から堪能
瀬戸内海に面する広島県南東部に位置し、しまなみ海道の玄関口としても知られる尾道。古くから交通の要衝の港町として、貿易、商業、造船業などで栄えてきた。海と山が近い坂の町の全容を確かめるには、まず古刹・千光寺を中心とした千光寺公園へ。新しくできた頂上展望台「PEAK」の設計は、京都市京セラ美術館やルイ・ヴィトンの店舗など、国内外で多くの建築物を手掛ける青木淳氏と品川雅俊氏の建築設計事務所「AS」が担当。大きなカーブを描く螺旋階段の曲線と、約63mの直線展望デッキの対比が美しい。
千光寺公園頂上展望台 PEAK(ピーク)
住所|広島県尾道市西土堂町19-1
Tel|0848-38-9184
開園時間|24時間入園可
駐車場|あり
駐車料金|普通車600円
千光寺から尾道らしい細い坂道を歩いていると…
世界的建築集団が手掛けた宿を発見
数々の名作の舞台となった、“映画のまち”でもある尾道。ロケ地の定番である細坂を下っていくと、インドの世界的建築集団「スタジオ・ムンバイ」が手掛けた宿泊できる複合施設「LOG」が現れる。昭和38年築の集合住宅を、カフェ&バーやギャラリーなどを備える多目的空間に再構築。無機質な外廊下、苔むした中庭などの趣きはそのままに、各空間に日本とインドの技とセンスを融合させた。3階建ての2階まではフリースペース、3階は宿泊者専用で、建築、旅、文化などを題材にした書籍が揃うライブラリーや、わずか6室のゲストルームが設けられている。
LOG
住所|広島県尾道市東土堂町11-12
Tel|0848-24-6669
営業時間|9:00〜23:00(カフェ、ショップなど施設によって異なる)
料金|1泊3万5000円〜(素泊まり、税別・サ込、客室料金。最大4名利用可)
https://l-og.jp
山の陰影に近づくため、因島大橋を走ってみる
尾道中心部を後にして、しまなみ海道へ。橋を走行中、ジョイント部分による段差も、4種類あるドライブモードのひとつ「コンフォートモード」で、DSアクティブスキャンサスペンションが、前面の路面の凹凸を識別し電子制御でショックを和らげ、常にフラットで快適な乗り心地と走行安定性を保ち続けてくれる。そして、因島大橋のたもとに穴場的フォトスポットを発見! DS9の流麗なクーペラインから続くテールライトの大胆なダイヤモンドカットの造形美、ボディサイドに陰影を生み出す鋭いキャラクターラインが、直線的な橋のラインや山の陰影と見事に調和した、とっておきの1枚が撮影できた。
あっという間に15時。
有名アートパビリオンが待つ、禅のミュージアムへ
続いて訪れるのは、臨済宗の禅宗寺院にして広大な敷地にアートスポットや食事処、茶室なども揃える神勝寺。中でも目玉の《洸庭》は、彫刻家の名和晃平氏とヴィジュアルデザインスタジオ「WOW」が手掛けた、全長46ⅿのアートパビリオン。ほかにも池泉回遊式の庭園「賞心庭」や、常設展示館「荘厳堂」など新旧の建造物が共存している。
神勝寺 禅と庭のミュージアム
住所|広島県福山市沼隈町大字上山南91
Tel|084-988-1111(寺務所)
拝観時間|9:00 ~ 17:00(最終受付16:30)
拝観料|一般1500円、大高生1000円、中小生500円、小人以下無料
http://szmg.jp
最後は倉庫を改装した
しまなみ海道の拠点で土産探し
尾道中心部に戻り、昭和18年に建てられた船荷倉庫をリノベーションした複合施設を旅の締めに。しまなみ海道サイクリングロードの拠点として、レンタサイクルやショップのほか、レストランやホテルなども備えている。土産は海道沿いの瀬戸内物産品のほか、尾道帆布をはじめ地元・備後地域の地場産業品も充実。
ONOMICHI U2(オノミチ ユーツー)
住所|広島県尾道市西御所町5-11
Tel|0848-21-0550
営業時間|9:00~21:30(レストランやバーなど施設により異なる)
定休日|なし
https://onomichi-u2.com
肩肘張らないラグジュアリー感が纏う
心地よいインテリアと機能美
フレンチ・ラグジュアリーの研ぎ澄まされた車内空間は、長時間ドライブもファーストクラスの快適性。シートはもちろんダッシュボードやドアショルダーも一枚革のナッパレザーで仕立てられ、各座席でそれぞれ温度調整できるシートヒーターやベンチレーション機能の気遣いもうれしい。極め付きはキーで解錠する度に光を放ちながら回転する、ヘッドライトのLEDモジュール。オーナーを迎える華やかな演出は、DS9とともに旅に出れば、より豊かな感性を磨くきっかけにもなってくれそうだ。
DS 9 OPERA(オペラ)
ボディカラー|クリスタルパール
サイズ|L4940×W1855×H1460㎜
車両重量|1640kg
エンジン|1.6ℓ直列4気筒DOHC
PureTechガソリンターボエンジン|最高出力165kw(225ps)、最大トルク300Nm/1900rpm
トランスミッション|8速AT
価格|699万9000円~
問|DS AT YOUR SERVICE(DS コール)
Tel|0120-92-6813(受付時間9:00~19:00、年中無休)
text: Kohei Yoshii(Keditorial) photo: Kohei Omachi