疫病退散を祈ってお月見はいかが?
中秋の名月に飲みたい月見酒セット
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一年で最も美しいとされる十五夜の月。その傍らには、日本で最も古い焼き物である備前焼のぐい吞みと秋の訪れを告げる日本酒を添えてはいかがだろうか。
日本の”よいモノ”を津々浦々見てきたDiscover Japanが、特におすすめしたい季節の贈り物をセットにした「Monthly Gift Box」。今月は、お月見や敬老の日の贈り物としてもぴったりな酒器と2種類の日本酒のギフトセットです。
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豊作祈願や収穫への感謝を込めて、穀物や団子、ススキなどをお供えしながら、月を鑑賞する中秋の名月。収穫祭などのイメージが強いが、地域によっては軒先にススキを吊るして、無病息災を祈る風習が残っているのだとか。月を見ながら優雅に酒を楽しむのなら、秋の到来を告げるひやおろしや、疫病退散を祈る日本酒がぴったり。まるでお団子のようなぐい吞みとともに秋の夜長を愉しもう。
古代の土器や須恵器にルーツに持つ
岡山の伝統工芸「備前焼」
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古代の土器や須恵器に起源に持ち、「日本六古窯」のひとつに数えられる備前焼。絵付けも釉薬も使用せず、薪窯でのたき方の妙だけで、独特の陶土「ひよせ」を多彩かつ力強く表現した風合いは、ひとつとして同じものはない。現在に至るまで岡山が誇る伝統工芸品として国内外で高い評価を得ている。
備前焼の若手作家・森敏彰さんが手掛ける「きびだんごのぐい呑み」は、岡山に伝わる桃太郎伝説にちなんで作られた酒器だ。どっしりとした備前焼の既成概念を覆す丸いフォルムが特徴。備前焼を代表する焼色の胡麻や桟切、緋襷など、色は異なるが、同じ土で製作。
森「たき方と置く場所で、これだけ多彩な表現ができるおもしろさは備前焼だけ。仲間とわいわいうつわを選ぶ楽しいイメージで作りました」
コロンとしたフォルムは手馴染みもよく可愛らしい。素朴で控えめな質感は、月見酒をより一層美味しく彩ってくれそうだ。
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1982年生まれ。江戸時代に岡山藩によって備前焼の制作が許された由緒正しき“備前焼窯元六姓”の直系に生まれる。使い手の気持ちと遊び心を大切に制作
秋の到来を告げる「ひやおろし」と、
疫病退散を祈るアマビエさまが描かれた大吟醸
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山形県天童市で明治25(1892)年に創業した出羽桜酒造。「吟醸酒ファンで出羽桜を知らぬものはいない」というほど有名な蔵元で、知名度のみならず鑑評会やコンクールで多くの栄冠に輝く実績を持つ。
創業以来、手づくりの製法を貫く出羽桜。
「ひやおろし」は、深い旨みの純米酒を熟成して作られ、冷酒だけでなくお燗にしても美味しくいただける。
同じく山形県出身の画家・佐藤真生さんによる「アマビエさま」ラベルは、Discover Japan2020年6月号の表紙を飾った絵と同じもの。コロナの一日も早い終息と平穏な日々への願いを込めて描かれ、出羽桜の地元天童市にある織田信長を祀る建勲神社でご祈願を行ったありがたい祈願酒だ。香り高い大吟醸は、大切な人の贈り物や中秋の名月のお供にも最適。
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この秋、疫病退散を祈りながら、十五夜の月を愛でてはいかがだろうか。
中秋の名月に飲みたい月見酒セット
価格|酒器1個セット5500 円、酒器2個セット8500円
内容|出羽桜 山廃特別純米酒 ひやおろし(720 ㎖)、出羽桜 大吟醸 アマビエさま(300㎖)、きびだんごぐい呑み
※酒器は4 種類の中から選択可能
text=Discover Japan photo=Norihito Suzuki