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人気書店が選ぶ
いま読んでおきたい100冊
– FOOD –

2020.6.5
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“身になる読書”をするなら教養を、そして娯楽を。人気書店のあの人から、いまこそおすすめしたい一冊をジャンルごとに選んでもらった計100冊を一挙大公開。今回は「食」に関する本を選書していただきました。

おうち時間が増えたことによって、あらためて料理に目覚めたという方も多いのでは? 自炊に役立つレシピから、「食」にまつわる知識までを幅広くご紹介。

1.『おいしい!野菜のレシピ帳 365日のサラダ』

ワンパターンになりがちなサラダレシピを365点紹介(全256ページ)。野菜の種類別に、切り方や、栄養、下ごしらえ、保存方法も掲載。「和食に合う」、「中華に合う」などのアイコン付きで献立づくりにも役立つレシピ本。

▼紀伊國屋書店 新宿本店/池上 晃子さんのオススメ
家で料理をする回数が増え、まとめ買いをするようになった方へ。野菜ごとにレシピがあるので、使い切りたいときや、つくり置きをしたいときに参考になります。

著者:金丸絵里加
価格:1540円
発行:永岡書店(2016年)

2.『サンダー・キャッツの発酵教室』

アメリカ発酵カルチャーのリーダーである著者が、ポートランドのZINE出版社からリリースしたZINEの日本語版。ザワークラウトや味噌などさまざまな発酵レシピを掲載。ワークショップに参加する感覚で楽しめる。

▼双子のライオン堂/竹田 信弥さんのオススメ
食に関する本が多く刊行される中で、本書は実用的でありかつ思想的であるので選びました。本としての手触りの良さもポイントです。気分転換したいときや、手持ち無沙汰になってしまった人にもおすすめ。すぐに自分でつくりたい気分になる本です。

著者:サンダー・エリックス・キャッツ
価格:1760円
発行:ferment books(2018年)

3.『「家庭料理」という戦場 暮らしはデザインできるか?』

文化人類学者が家庭料理のフィールドに赴き、料理研究家や「クックパッド」のレシピをもとに調理し、実食。生活と学問を往復しながら家庭料理をめぐる変遷を追跡していく。日々の料理をつくり、食べるという当たり前のように思えることから、私たち自身について考える一冊。

▼ジュンク堂書店 池袋本店/森 暁子さんのオススメ
家でごはんをつくる機会が多くなるときだからこそ読んでもらいたい本。家庭料理の味や調理法の変遷、そこからわかる社会構造を知ることができます。

著者:久保明教
価格:2200円
発行:コトニ社(2020年)

4.『ぼくは蒸留家になることにした』

古書店の経営やブックセレクトなど、本の世界で活躍してきた著者が畑違いの蒸留家に転身し、千葉県大多喜町の薬草園跡に蒸留所をつくるまでをまとめた一冊。

▼plateau books/贄川 雪さんのオススメ
仕事や人生で自分の存在が希薄になり、見えない何かに飲み込まれるようなもどかしさに襲われたときに読んでほしい。いままさに同じようなもどかしさを、感じている人が多いのではないか。著者の軽やかな身のこなしにヒントがあるはず。

著者:江口宏志
価格:1760円
発行:世界文化社(2019年)

5.『いっとかなあかん店 京都』

京都は錦市場の漬物店店主にして酒場ライターである著者による、京都の店案内集大成版。「人生込み」でつき合ってきたオールスター48軒を、珠玉のフレーズとともに案内。

▼恵文社 一乗寺店/鎌田 裕樹さんのオススメ
路地を一歩入れば別世界。京都という街の奥深さを知る、まさに『いっとかなあかん』店探訪。単なる店案内ではない、酒の肴のような文章に酔いしれます。京都にはバッキ―さんご自身が経営する居酒屋もあります。自由に旅ができる日々がまたやってくるのだとしたら、ぜひ訪ねてほしいです。

著者:バッキー井上
価格:1650円
発行:140B(2018年)

6.『風味の事典』

豚肉×リンゴ、サーモン×ディルなど美味しい「風味」をつくり出す食材の組み合わせを料理の実例とともに紹介。ローストや森の風味など、食材の組み合わせ980項目を収録。

▼文喫 六本木/清水 勇気さんのオススメ
著者の大いなる好奇心からつくられた食の事典。唐がらし&ココナッツは『草の風味』など、退屈な日常にスパイスを投じてくれる一冊。食に無関心な人も、ぜひ。

著者:ニキ・セグニット
価格:7920円
発行:楽工社(2016年)

7.『つくるたべるよむ』

「料理と読書のおいしい関係」をテーマに、各界の名手が語る、食と本にまつわるエッセイや論考がたっぷり詰まった一冊。カラー図版も多く、見て読んで楽しめる。

▼ブックスキューブリック/大井 実さんのオススメ
食べることが大好きな書店オーナー一押し。食は単なる栄養補給ではなく、人生においてとても大切と気づきはじめた若い社会人の方などに読んでもらいたい。

編集:本の雑誌編集部
価格:1870円
発行:本の雑誌社(2020年)

8.『食べるとはどういうことか』

人間は「ホラーなチューブ」? 「食べる」を深く考えれば考えるほど、人間とは何かが見えてくる。京大の先生と12〜18歳の中高生による、「食と農の哲学」ゼミナール。

▼ホホホ座 浄土寺店/山下 賢二さんのオススメ
グルメではないすべての人に読んでもらいたい。食べるという当たり前の行為を「わかりやすい言葉で可視化する」ことで、物事の見え方が変わってきます。

著者:藤原辰史
価格:1650円
発行:農山漁村文化協会(2019年)

9.『檀流クッキング』

文壇界随一の名コックによる、文字だけのレシピ本。「イカのスペイン風・中華風」、「大正コロッケ」など、読んでいるだけでもおいしそうな傑作レシピ92点を紹介。

▼ブックスルーエ/花本 武さんのオススメ
文壇最強の料理人といえば、壇一雄です。こんなとき凝った料理よりも、豪快で痛快な壇流クッキングでいきましょうよ。

著者:檀 一雄
価格:734円
発行:中央公論新社(2002年)

10.『食の歴史 人類はこれまで何を食べてきたのか』

「人類の幸福の源は、食にある」と語る経済学者による食の世界。富裕層は何を食べているかという世俗的な話題から世界の飢餓、未来の昆虫食まで、綿密な資料から分析する。

▼六本木 蔦屋書店/佐々木貴江さんのオススメ
家で食事をする機会が増えるにつれ、生きるために重要な人間活動である『食』とはどんなものなのか、この本を読んであらためて考えるようになりました。

著者:ジャック・アタリ
価格:2970円
発行:プレジデント社(2020年)

 

SELECTOR

※各店舗は状況により休業している場合があります。
また営業時間・定休日は随時変動しているため、ウェブサイト等をご確認ください
国内ほか海外にも店舗をもつ大型書店
『紀伊國屋書店 新宿本店』

住所:東京都新宿区新宿3-17-7
Tel:03-3354-0131
営業時間:10:00〜21:00
定休日:なし
www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/

世界の美しい10の本屋に選ばれた京都の名店
『恵文社 一乗寺店』

住所:京都府京都市左京区一乗寺払殿町10
Tel:075-711-5919
営業時間:10:00〜19:00
定休日:なし
www.keibunsha-books.com

専門書なども多数取り揃える
『ジュンク堂書店 池袋本店』

住所:東京都豊島区南池袋2-15-5
Tel:03-5956-6111
営業時間:10:00〜21:00
定休日:なし
https://honto.jp/store/detail_1570019_14HB320.html

作家や研究者によって選書された本が並ぶ個性派
『双子のライオン堂』

住所:東京都港区赤坂6-5-21-101
Tel:050-5276-8698
営業時間:15:00〜21:00
定休日:日・月・火曜
https://liondo.jp

“ゆっくり本を読む”を提供する新刊書店
『plateau books』

住所:東京都文京区白山5-1-15 ラークヒルズ文京白山 2F
営業時間:12:00〜18:00
定休日:月〜木曜
https://plateau-books.com

本との出会いが楽しめる本屋
『文喫 六本木』

住所:東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビルディング1F
Tel:03-6438-9120
営業時間:9:00〜22:00(L.O.21:30 )
定休日:不定休
https://bunkitsu.jp

地域に根差した小さな総合書店
『ブックスキューブリックけやき通り店』

住所:福岡市中央区赤坂2-1-12
Tel:092-711-1180
営業時間:11:00〜19:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
www.bookskubrick.jp

「花本棚」と呼ばれる独自の棚づくりが評判
『ブックスルーエ』

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-3
Tel:0422-22-5677
営業時間:9:00〜22:30
定休日:なし
www.books-ruhe.co.jp

全国10店舗、さまざまな形態で展開する本の多いお土産屋
『ホホホ座 浄土寺店』

住所:京都市左京区浄土寺馬場町71
Tel:075-741-6501
営業時間:11:00〜19:00
定休日:元日
http://hohohoza.com

アートやカルチャーの洋書ならまずここへ
『六本木 蔦屋書店』

住所:東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木
けやき坂通り
Tel:03-5775-1515
営業時間:7:00〜24:00
定休日:不定休
https://store.tsite.jp/roppongi/

文=大森菜央、中森葉月、成田美友、山本章子 写真=山平敦史

2020年6月号 特集「おうち時間。」

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