「とらや」手土産と一緒に贈りたい老舗のヒストリー
国民的な菓子ブランドとして知られる、とらや。その人気の秘密は、500年もの歴史にあぐらをかかず、時代を読み異文化を尊重しながら、和菓子の先の日本文化を発信し続けてきた姿勢にある。そんなとらやが築いてきた歴史を振り返りながら、定番お菓子や最新のお菓子をご紹介。帰省の手土産に、とらやの背景も添えてみてはいかがだろう。
「とらや」が「TORAYA」になるまで
創業地の京都で御所御用を勤めてきたとらや。御所や公家などの御用達として、古くから確固たる信頼を築き上げていた。にもかかわらず、とらやは常に新しい挑戦を続けている。明治維新の折は、天皇にお供するかたちで東京へも進出。関東大震災の後に店頭販売を開始し、戦後は百貨店に出店するなど店舗を広げる一方で、菓子資料室 虎屋文庫の設立、パリ出店など和菓子文化の発信に力を注ぐ。16代店主・黒川光朝は1979年、パリの国際菓子博覧会をきっかけに、「パリに店を」の思いを強くしたという。博覧会では和菓子ばかりか、背景にある日本の文化や生活にまで関心が及んだのだ。光朝は「和菓子こそ日本文化の理解を助けてくれる」と確信。翌年、パリの街にとらやの暖簾が掛けられた。
住所:10, rue Saint-Florentin 75001 Paris FRANCE
Tel:+33(0)1 42 60 13 00
営業時間:10:30~19:00
定休日:日曜、祝日
とらやの羊羹がおいしい理由
とらやの羊羹はすごい。日本全国でその美味しさが知られ、手にすればずっしりと伝統の重みを感じ、上品な甘さで、後味は潔い。原材料は北海道産のえりも小豆、精製度が極めて高い白双糖、長野や岐阜の山間地の天日干しでつくられる天然の糸寒天。そして富士山の伏流水を使用し、おいしい羊羹に仕上げていきます。
梅味でないのになぜ「夜の梅」?
銘の由来は、羊羹を切り分けると断面に見えてくる小豆の粒を、闇夜に咲く梅の花になぞらえて名づけられたもの。小豆の風味とすっきりとした切れの良い甘さが特徴。
価格:3024円
手仕事が生んだ伝統美
「季節の羊羹」
正月、節分、雛祭…年中行事と和菓子は遠い昔から結びつきが深い。旬の素材を生かした羊羹を舌で味わうのはもちろん、美しい姿かたちを目で、優雅な菓銘の響きを耳で、ほのかな香りを鼻で楽しむ。つまり五感すべてで堪能できるのが「季節の羊羹」です。
価格:季節の羊羹(中形)1944円、季節の羊羹(竹皮包)3888円 ※嘉祥蒸羊羹2160円、高根羹1本7884円・大形ハーフサイズ1本3942円
※1 中形のみの販売
2020年干支「子」にちなんだ限定和菓子
「春陽の子」
干支「子」にちなみ作られた可愛らしい羊羹。黄煉羊羹はやわらかな春の陽射しを、黒煉羊羹は春の訪れに胸を躍らせるねずみの姿を表している。
価格:中形1944円、竹皮包3888円
販売期間:2019年11月下旬~2020年1月下旬(予定)
※一部店舗では販売いたしません
歌会始のお題にちなんだ御題羊羹
「望の光」
黄の琥珀羹・道明寺羹・煉羊羹でまっすぐに射し込む陽の光を表した羊羹。趣の異なる三種の黄が織りなす晴れやかな光は、希望に満ちた未来が広がっていることを思わせる。
価格:中形1944円、竹皮包3888円
販売期間:2019年11月下旬~2020年1月中旬(予定)
※一部店舗では販売いたしません。
住所:東京都港区赤坂4-9-22
TEL:03-3408-4121(代)
営業時間:平日8:30~19:00、土・日曜・祝日9:30~18:00
定休日:毎月6日(12月を除く)
https://www.toraya-group.co.jp/
昨年リニューアルされた「とらや 赤坂店」では和菓子の販売のほか、ギャラリーや喫茶もあり、赤坂の憩いの場として人気を呼んでいる。とらやの歴史に思いを馳せながら訪れてみてはいかがだろう。
≪手土産と一緒に持ち帰りたい、和菓子の老舗「とらや」ヒストリー≫
・和菓子の老舗がパリで大奮闘!とらやが「TORAYA」になるまで
・新しさを重ねて歴史を紡ぐ、とらやストーリー①
「羊羹」
・新しさを重ねて歴史を紡ぐ、とらやストーリー②
「季節の羊羹」
・新しさを重ねて歴史を紡ぐ、とらやストーリー③
2020年干支「子」や歌会始のお題にちなんだ限定和菓子