FOOD

香川県高松市
吉岡源平餅本舗の「源平餅」
《菓子研究家・福田里香の民芸お菓子巡礼》

2026.4.15
香川県高松市<br>吉岡源平餅本舗の「源平餅」<br><small>《菓子研究家・福田里香の民芸お菓子巡礼》</small>

民芸とお菓子の甘い関係をひも解いていく、お菓子研究家・福田里香ふくだりかさんの《民芸お菓子巡礼》。今回は香川県高松市にある、老舗和菓子屋・吉岡源平餅本舗の「源平餅」をご紹介。

10個入り432円。邦坊作の「源平餅マンガ その一」と題された4コマ漫画の栞

お菓子をいただくことで思いがけず日本の歴史に触れることがあります。
「源平餅」もそのひとつ。高松の吉岡源平餅本舗の創業は1862(文久2)年。160余年の歴史ある老舗です。近隣の屋島は、源平屋島合戦の古戦場として有名で、四国八十八カ所の札所として栄えてきた地でもあります。

明治中頃に二代目が紅白の小餅を創製し、当時の徒歩で屋島に登る旅人に喜ばれたのがはじまりだそう。以来、源氏の白旗と平家の赤旗になぞらえて源平餅との愛称で親しまれてきました。紅白の小ぶりなお餅は、柔らかな舌触りと上品な甘みが後を引く美味しさ。ついもうひとつとほお張ってしまいます。

邦坊作。箱絵と同じ構図を墨絵のタッチで描いた手提げ袋

民藝の思想を取り入れた作風で地元産業のブレーンとなった香川出身の才人・和田邦坊は、多くの讃岐物産をデザインしましたが、実は源平餅の包装紙と箱絵もそのひとつ。邦坊が箱絵の画題に選んだのは、屋島の戦いの逸話の中でも人気の高い名場面「那須与一の扇の的」。失敗すれば自害と心に決めた与一の決意の姿を描いています。

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吉岡源平餅本舗
住所|香川県高松市井口町8-2
Tel|087-851-9444
営業時間|9:00〜18:00
定休日|不定休
https://www.genpeimochi.com/

 

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text: Ricca Fukuda photo: Wakana Baba
2026年4月号「地域の“旬”感へ」

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