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鈴木環×小路口力恵×新田佳子
《ピジョンカップとガラスのうつわ展》

2023.7.24
鈴木環×小路口力恵×新田佳子<br>《ピジョンカップとガラスのうつわ展》

ころんと丸みを帯びた柔らかなフォルムは見ているだけで穏やかな気持ちになってくる。忙しい毎日に、心安らぐやさしいうつわを取り入れたい。

2023年7月29日(土)〜8月13日(日)にかけて渋谷パルコのDiscover Japan Lab.では、「ピジョンカップとガラスのうつわ展」を開催!
公式オンラインショップでは7月31日(月)20時より順次取り扱い開始します。

両手で包みたくなる愛らしい佇まい
鈴木 環

左からピジョンカップ Mow(中)3520円、ピジョンカップ 白(中)3080円、ピジョンカップ 黒(中)3080円

茨城県笠間市や栃木県益子町の近くで生まれ育った鈴木環さんにとって、うつわづくりは特別なものではなかった。単純におもしろそうという純粋な想いから、焼物の世界に。鈴木さんがこだわるのは“白”。化粧土(白泥)をうつわ全体に平らにかけ、琺瑯のようなマットな質感を目指している。「ピジョンカップには貫入(細かいひび)がありません。そのため茶渋はつかず、カビは抑えられ、電子レンジでも使える。現代の生活様式や食スタイルに対応したカップなんです」と鈴木さん。鳩を愛でるかのように両手で包み込み、ホッとひと息つくのにちょうどいいフォルム。めまぐるしく変わる現代にこそ、求められるうつわだ。

鈴木 環(すずき かん)
1986年、文化学院陶磁科卒業。在学中、陶芸家の小野寺玄に師事。1986年より茨城県窯業指導所にて釉薬を研究し、1987年に茨城県岩瀬町(現・桜川市)で独立。現在はピジョンカップを中心に、日々作陶に励んでいる。

 


鈴木環の作品一覧
 

手にしっとりと馴染む心地よいフォルム
小路口力恵

左からくもい 小鉢(6050円)、くもい ボンボニエール(1万1000円)、くもい 箸置き(1650円)

見た瞬間、思わず手に取りたくなる、つるりとしたなめらかなテクスチャー。小路口力恵さんの作品には、視覚や触覚に訴える力が秘められている。その理由をうかがうと、「目立たずとも存在感のある、心にすっと入り込む作品を目指しているからでしょうか」とひと言。中でも「くもい」シリーズは、ガラス特有の柔らかな動きと質感を存分に楽しむことができる作品だ。「作家である以上、自分自身が作品の一番のファンであることが大事だと思っています。どの作品も大切で、定番のものをつくり続けるスタイルになりました」と小路口さん。彼女のうつわに触れていると気持ちが温かくなる理由、それは作品に込められた愛の熱量にもあるのかもしれない。

小路口力恵(しょうじぐち りきえ)
1998年、富山ガラス造形研究所造形科卒業。2000年に同所研究科修了。同年から’03年までは富山ガラス工房、その後2年間は複合施設・あさひふるさと創造社に所属。2005年に「“小路口屋”硝子工房」を設立し、現在に至る。

 


小路口力恵の作品一覧
 

夏の食卓に合う白と透明のコントラスト
新田佳子

左/中央はmonyooの豆皿(4950円)、右はsenのグラス(6050円)

新田佳子さんがこの世界に入ったのは、ガラス展がきっかけだった。「ある作品に感銘を受けたんです。調べてみると倉敷の大学の教授が手掛けた作品だとわかり、入学してガラスの技法を学びました」。現在、新田さんは研磨材を吹き付ける加工法「サンドブラスト」を主に用いる。「吹きガラスで本体を吹き、その後マスキングを施し、サンドブラストで模様を施していきます」。手で触れてわかるぐらいの凸凹が特徴だが、それはうつわが毎日使うものだから。「手や目、口に馴染み、生活に溶け込んでほしい」との願いが込められている。数ミリ単位で施された模様は見れば見るほど繊細。和みたいときに食卓に広げれば、何げない日常にささやかな癒しをもたらしてくれる。

新田佳子(にった よしこ)
1976年、大阪府生まれ。2000年に倉敷芸術科学大学芸術学部工芸学科ガラスコース卒業。2001年に「TAIZOGLASSSTUDIO」、2003年に「STUDIO RELIGHT」の勤務を経て、ガラス作家として独立。2018年からは東京を拠点に活動。

読了ライン


新田佳子の作品一覧
 


7/31(月)20時より順次販売開始
 
公式オンラインショップ
 

ピジョンカップとガラスのうつわ展
会期|2023年7月29日(土)〜8月13日(日)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00〜21:00
定休日|不定休
※新情報は公式Instagram(@discoverjapan_lab)などで随時紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。

text: Misa Hasebe photo: Shimpei Fukazawa
2023年8月号「夏の聖地めぐり。」

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