渋谷パルコ《楽焼友の会 企画展》
楽焼を“楽しむ”
作家たちの自由な感性に出合う
京都で生まれた伝統技法「楽焼」を、現代の感性で自由に楽しむ。愛知・瀬戸の工房「SUIYO」代表で陶芸家の穴山大輔さんが主宰する「楽焼友の会」の企画展が、渋谷PARCOのDiscover Japan Lab.にて2026年5月16日(土)~24日(日)にかけて開催される。4人の陶芸家が同じ窯を囲みながら制作した、偶然性と実験精神に満ちた作品が並ぶ。
※個展初日の入店について、一部時間帯に整理券が必要です。詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)、または公式オンラインショップをご確認ください。
Discover Japan公式オンラインショップでは、本展の一部作品を2026年5月19日(火) 20時より順次販売予定です。(店頭の販売状況により日程・内容が変更になる場合があります)
本焼とは異なる魅力をもつ「楽焼」とは?

1981年、栃木県生まれ。愛知・瀬戸の工房「SUIYO」代表。陶芸家としての個人活動に加え、2025年に「楽焼友の会」を発足。本業の枠にとらわれず、自由な視点から新たな作風を追求する
茶聖・千利休が理想とする「侘び」を表現するために、京都で生まれたとされる楽焼。愛知・瀬戸を拠点に活動する陶芸家の穴山大輔さんは、つくり手の個性が色濃く反映されるこの技法を、以前から自身の作品に取り入れてきた。
「炭で低温焼成する楽焼は、窯に入れたうつわ同士の釉薬が移り合うなど想定外の表情を生みます。その偶然が生む楽しさを、仲間と分かち合いたかったんです」

手のひらサイズの作品が数個入る2基の小ぶりな窯。炭をくべる機微や送風の加減が質感に直結するため、焼成中は付きっきりで窯の番をする
穴山さんは作家4人のユニット「楽焼友の会」を発足。工房に新設したふたつの窯を共有して制作に取り組んでいる。同じ場所に集い、それぞれが楽焼と夢中で向き合う実験の場だ。
陶芸家なら一度は見聞きしたことがあるという楽焼。一般的に実用食器で用いられる本焼とは技法が根本から異なるため、片手間で向き合えるものではない。事実、メンバーの3人も確かな実力をもつ陶芸家だが、楽焼ではその探求の入り口に立っている。そんな作家たちを穴山さんが会に誘ったのは、単に馬が合うからではないそう。

「楽焼は、土と誠実に向き合えるかどうかが大切。3人は素材のよさを心で感じ取り、それをアウトプットする技術とセンスをもっている人たちだと思います」
メンバーの加藤徳美さんが「純粋にものづくりに浸る時間は久しぶり。この楽しさと高揚感を忘れずに作陶を続けたいですね」と話すように、楽焼友の会とはおのおのの技術と好奇心を最大限に生かすプロの遊び場。心躍る制作の時間が普段の活動にも刺激を与え、作品を手に取る人々にまで波及してほしいと、穴山さんは願う。

「普段の制作と楽焼を行き来することで視野が広がり、陶芸を多角的に楽しめるようになりました。楽焼のおもしろさが作品を通して伝わるのではと思います」と、穴山文香さんと高橋つぐみさんは声を揃える。作家個人の歩みとはまた異なる楽焼に向き合う時間は、ものづくりへの原動力を見直す機会になっているようだ。
手仕事の作品を手に取る喜びは、つくり手の心に触れること。本展では各作家が普段手掛ける本焼の作品もラインアップ。ぜひ味わいを見比べてほしい。
作品ラインアップ

印箱(穴山大輔)
印鑑1本を収納できる遊び心に満ちた文具。退廃的な佇まいに、楽焼がもつ偶然の美が宿る。

楽焼小壺(穴山文香)
手びねりならではの造形を四方八方から愛でたい。ドライフラワーを挿せば互いの美しさが引き立つ。

Raku plant pot(高橋つぐみ)
微細な気孔が残る、楽焼の水はけのよさを生かした植木鉢。山野草のような素朴な植物と合わせたい。

楽牛(加藤徳美)
縁起物とされる牛の神々しさを楽焼の“奔放さ”で表現。手の中に収め、土のもつ気配を味わって。
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個展作品がオンラインで買える!
公式オンラインショップ
Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
公式Instagram|@discoverjapan_lab
text: Natsu Arai photo: Shiho Akiyama
2026年6月号「ウェルネス入門」


































