D&S列車「36ぷらす3」が
つなぐ、九州の景色。
中編|宮崎の美味を堪能するランチタイム
5周年を迎えたJR九州のD&S(デザイン&ストーリー)列車「36ぷらす3」。九州を一周するルートの中から、より九州の深部に触れられる、宮崎から大分へ向かう「緑の路」を紹介。沿線の魅力を詰め込んで進化を続ける、列車のいまをお届けする。
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地域の想いも乗せて、「緑の路」を走る
〈12:00〉
「36ぷらす3」だけで味わえる、
宮崎の美味尽くし!

旅の楽しみである食は、沿線の料理人と生産者がタッグを組んだ特製弁当を味わえる。個室の食事は、宮崎の料亭「季節料理かわの」が担当。尾崎牛、しまうら真鯛と、宮崎が誇るふたつの食材が看板メニューだ。

料理長・松浦慎一郎さんは、「宮崎を北上していく『緑の路』を、食を通して感じてほしい」と、南部の大束のサツマイモ、中部の国富町の切り干し大根など、その土地の恵みを織り込む。盛り付けや色使いには、松浦さんがかつて腕を磨いた京都で培われた繊細さが息づいている。

左)柿や栗きんとんなど秋の宮崎を表現した前菜。昆布とユズで風味をつけた赤カブの千枚漬けで、冬の気配も
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座席では宮崎のイタリアン「パッパカルボーネ」による、ナポリの家庭料理風の弁当が提供される。オーナーシェフ・三角光作さんは、“魚イタリアン”を掲げ、修業先のナポリと宮崎は気質や食材が似ていると話す。しらすが捕れるなど共通点も多く、弁当にも全国トップクラスの質を誇る宮崎産しらすのフリッターが登場(時期による)。

さらに、36ぷらす3では、若手や新規参入の生産者と積極的に組み、互いに成長してきた一体感があると三角さん。「生産者の皆さんがどんどん腕を上げて、毎年驚かされます」とほほ笑む。また宮崎県産黒毛和牛・ひなたのローストビーフは「これが食べたくて緑の路を選んだ」という声が上がるほど人気だ。乗客の反応は、クルーから各店に毎回フィードバックされる。この循環が九州の食の底上げにもつながっているという。
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左)本マグロのツナサラダの上に、マザワラとイシガキダイ、自家製イクラをのせた前菜。宮崎の魚を堪能できる
「おもてなし駅」
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text: Nozomi Kage photo: Kousaku Kitajima
2026年2月号「地域を変える企業」



































