京都《かぎや政秋》の益寿糖
|京都の伝統菓子とスパイス
和菓子の聖地・京都で、その発展に寄与したのは実はスパイスだったかも!?日本最古の菓子や、長寿を願った和菓子など、歴史を感じさせる名品から職人が趣向を凝らした銘菓まで、古都ならではの味を求めて。今回は、「かぎや政秋」の肉桂を使った和菓子の益寿糖をご紹介。
ふんわり、もっちり
肉桂が香る和製マシュマロ

長寿や健康はいまも昔も変わらぬ人々の願いだが、それを菓子に託したのが「益寿糖」だ。漢方薬でもあるニッキを加えた菓子で、その名は寿命を延ばし、長生きをすることを意味する「益寿延年」にあやかったもの。

「かぎや政秋」は1920(大正9)年の創業で、益寿糖がいつからつくられているのかはわからないが、主人の加藤達也さんいわく「100年ほどは経っているのでは。1696(元禄9)年創業の『鎰屋延秋』が本家にあたりますが、分家である私たちが銘菓などを継承した際に、譲り受けた資料にも益寿糖の材料が載っています」。確かに資料には、スパイスである「桂根皮」や「ケシ」と書かれている。

益寿糖 9個入 価格|1440円
「でも洋菓子を学んだ祖父がケシをクルミに替えたんです。さらに卵白を加える製法に変えたので、開発当初のものより食感もよりフワッと柔らかくなっているはず」と、歴史の中でより美味しく進化。マシュマロのような柔らかさに、クルミの香ばしさと歯触りがいいコントラストに。これを食べて長生きするなら、うれしい限りだ。
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かぎや政秋
住所|京都府京都市左京区百万遍角
Tel|075-761-5311
営業時間|9:00~18:00(土曜〜17:00)
定休日|日曜
www.kyoto-kagiya.co.jp
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text: Kyoko Naito photo: Yuki Sato
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