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源泉数・湧出量ともに日本一!
おんせん県で過ごすプレミアムな休日旅
<後編:2日目>

2018.3.23 PR
源泉数・湧出量ともに日本一!<br>おんせん県で過ごすプレミアムな休日旅<br><後編:2日目>

西日本有数のそば処へ。豊後高田を散策する

別府から車で約1時間。3月10日に公開となった映画『坂道のアポロン』のロケ地にもなっている豊後高田市にやってきた。

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豊後高田市の中心商店街は、江戸時代から明治、大正、昭和30年代にかけて、大分・国東(くにさき)半島で最も栄えた町だった。しかし、全国の多くの商店街と同様に、次第に寂しい町へと衰退していったという。「商店街が元気だった昭和30年代の活気を蘇らせよう」と、2001年に立ち上げたのが「昭和の町」の取り組み。当初7店舗からスタートした「昭和の町認定店」は、現在44店舗に増え、年間約40万人が訪れる活気ある商店街となっている。

豊後高田市のある国東(くにさき)半島は、奈良から平安時代にかけて「六郷満山文化」が花開した。山岳信仰に天台宗、そして宇佐神宮をはじめとする八幡神への信仰が結びついて生まれた神仏習合による独自の仏教文化で、2018年は開山1300年という節目の年である。

寺社仏閣の僧侶たちが非常食として重宝していたのが水に溶かせばすぐに食べることのできる「そば」だった。しかし、その当時、豊後高田では「そば」の栽培はほとんどされていなかったそうで、2003年から「そば」栽培の取り組みが始まり、現在では西日本トップクラスの作付面積を誇るまでに成長。温暖な気候を生かし、春と秋の2回栽培しており、特に春そばは日本一の産地となっている。

そんな歴史に触れつつそばを味わえる、
国宝「富貴寺」に隣接する「旅庵 蕗薹(ふきのとう)」へ訪れてみた。

大分県産の杉や檜、欅などで建てられてた落ち着いた佇まいの温泉宿
もりそば 小615円、中820円、大1200円

2004年に開業した温泉宿で、2006年より食事処で豊後高田産の「そば」を提供している。

ここ「旅庵 蕗薹」は、豊後高田市内に12店舗ある「豊後高田手打ちそば認定店」の一つ。この認定を受けるにあたっては、そばを打つ人が「そば打ち職人養成講座」の修了生であるか、「豊後高田そば道場」で一定以上の技術を習得している必要があり、「豊後高田そばを使用すること」「手打ちであること」「三たて(挽きたて・打ちたて・茹でたて)を守ること」という3つの掟を守らなければならない。

蕎麦の実を石臼でゆっくりと調整しながら自家製粉。十割そばはそば粉と地下水のみ、二八そばのつなぎも地元の小麦粉を使用している。

【DATA】
住所:大分県豊後高田市田染蕗2365
Tel:0978-26-2668
営業時間:11:30~14:00
休み:木曜
駐車場:20台
http://ryoanfukinotou.com/

そばをいただいた後は、お隣の富貴寺へ。平安時代に宇佐神宮大宮司の氏寺として開かれた由緒ある寺院で、なかでも阿弥陀堂(富貴寺大堂)は、現存する九州最古の木造建築物で国宝に指定されており、宇治平等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三阿弥陀堂の一つに数えられている。
春を感じさせる新緑の中をゆっくり歩き、古き良き建築物を眺めては、当時の頃に思いを馳せてみる。
どうやら紅葉の時期に訪れると、境内が一面真っ赤に染まる光景が見られるのだとか。ぜひ秋にも訪れてみたい、癒しのスポットだった。

【DATA】
住所:大分県豊後高田市田染蕗2395
Tel:0978-26-3189
公開時間:8:30〜16:30(悪天候の場合は公開中止の場合あり)
拝観料:一般(高校生以上)300円、小・中学生150円

時間が経つのは早いもので、あっという間に帰りの飛行機の時間に。

きのうから今日まで撮影した、大分県各所の写真を眺めつつ、思い出に浸りながら羽田空港に到着すると、「プレミアムフロイデー」の看板を発見。その1つには、富貴寺から車で20分ほどの場所にある両子寺(ふたごじ)の仁王像が。国東半島は石造文化の宝庫であり、全国の約8割の石造仁王像がこの半島にあるといわれている。

大分県は休日を実感できる場所だった!

日本一の温泉地であり、食の宝庫であり、独自の文化を育んできた寺社仏閣が多数点在する大分県。週末の短い旅だったが、大分の魅力を存分に味わい、心から休日を満喫することができた。とはいえ、大分県の魅力はまだまだたくさんある。
自宅へ帰ってきて日曜日を迎えたとき、改めて実感したのは「休みがまだあと1日ある」ということ。それだけ心に余裕ができるほど、久々にしっかり休むことができたのではないかと、なんだか少し得した気分になれた。次の週末も再び大分県を訪れようと心に決め、仕事に励むのであった。

(Text:Ayuko Terawaki  Photos:Hiromasa Ohtsuka , ツーリズムおおいた


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